福島が誇る地鶏「会津地鶏」をご存じでしょうか。「地鶏」にはJAS(日本農林規格)の定める定義があり、明治時代までに定着した国内在来種(日本全国に38種のみ)の血液割合が50%以上あり、28日齢以降平飼いで、1平方メートルあたり10羽以下の環境で75日以上飼育された鶏だけが「地鶏」を名乗れます。有名なところでは秋田県の比内地鶏や愛知県の純系名古屋コーチンなどがあり、日本各地でその地ならではの地鶏が飼育されていますが、今回ご紹介する「会津地鶏」もそのひとつ。そして、長い歴史と絶滅寸前の危機を乗り越えたストーリーが、そこにはあります。
約400年以上の歴史。
絶滅の危機も乗り越えて、現在に。
歴史のはじまりは、今から約400年以上も前のこと。平家の落人によって愛玩用として会津に持ち込まれ、非常に美しい羽装を持っていたことから、当時は鑑賞用として飼われていたと云われています(諸説あり)。その特徴的な黒く長い尾羽根が、1570年代から伝承される郷土芸能「会津彼岸獅子」の獅子頭に使用されていたことから、少なくとも400年以上前から会津地方に生息していたと考えられている会津地鶏ですが、近年は飼育する生産者も少なくなり、絶滅寸前の危機を迎えていました。
そんな“幻の鶏”である会津地鶏の復活のきっかけとなる出来事があったのが、昭和62年(1987年)のこと。福島県が会津地方の農家から譲り受けた会津地鶏を鑑定したところ、「会津地鶏は会津固有の種である」ことが判明し、現在のJASにより在来種に認定されました。その結果を受け、原種として維持・増殖をスタート。原種を食肉用として改良し、大型で肉質も良く産卵能力を向上させたのが、現在の会津地鶏です。
上質の旨みと歯ごたえを生む、
約120日の長い飼育期間。
会津地鶏の最大の特徴は、弾力のある程よい歯ごたえと、噛むほどにあふれ出る旨み。では、そんな上質な肉質と味わいはどうやって生みだされるのか。その答えは、地元の生産者による徹底した安全管理・品質管理・飼育管理にありました。会津地鶏の飼育期間は、一般的なブロイラーの2倍以上である約120日。地面に放たれ自由に動き回れる「平飼い」の飼育環境の中、会津地鶏専用の配合飼料を与えられ、長い日数をかけて丁寧に育てられます。その環境によって運動量が増え、適度な筋肉がつくことで、ほどよく脂がのった「ぷりっ」とした歯ごたえの肉質に。コク深い味わいも併せ持つ、上質の肉が生みだされます。
その味わいをシンプルに
堪能できるセットをご紹介。
会津地鶏の肉は、通常の鶏肉と比べて赤みが強く、臭みもなく、その上質さがひと目でわかります。コクと甘みのある脂の味わいも特徴で、肉そのものの味が濃いので、シンプルな味付けがおすすめです。今回ご紹介するのは、むね肉ともも肉に、大塩裏磐梯温泉の温泉水を煮詰めて作られる「会津山塩」を加えた、シンプルに味わうのにはうってつけのセット。ステーキにしても良し、唐揚げにしても良し。その美味しさを存分にお楽しみいただけます。
生育に手間がかかりますが、妥協することなく「美味しい鶏を届けたい」という一心で飼育を続けている、地元の生産者の想いがこもった会津地鶏をぜひご堪能ください。
〈会津地鶏ネット〉
会津地鶏お肉セット
6,055円(税込)
(会津地鶏もも肉150g×3袋、会津地鶏むね肉150g×3袋、会津山塩10g)
商品を購入する