経営難で売りに出されていたサンセールのビュエ村にあるバラン・シャピュイを1998年にジャン・ルイ・サージュが購入。バラン・シャピュイはサンセールの優れた単一畑を複数持っていたので、サンセールの他の多くの造り手がこれらの畑を狙っていたが、同じく所有していたコトー・デュ・ジェノワの畑には目もくれなかった。ジャン・ルイは逆に、コトー・デュ・ジェノワに大きなポテンシャルを見出し、将来性を感じたため、醸造所を丸ごと買い上げることを決意。2013年からステファン・ドゥルノンクールにコンサルタントを依頼し、より土壌を重視したアプローチでワイン造りを行うことで、ワインが生まれ変わったため、ドメーヌを特徴づける土壌に因み、ドメーヌ・ド・テール・ブランシュと改名した。コトー・デュ・ジェノワはサンセールのすぐ北に位置するアペラシオンで、ソーヴィニヨン・ブランのお手本となる素晴らしいアロマとミネラルのタッチを備えたワインを生む。
ドメーヌの畑はロワール河を見下ろす丘にあり、土壌は石英が混ざった粘土質。フレッシュハーブの生き生きとしたアロマに白い果実のフローラルな香り。柔らかな果実に細かな酸。余韻にはスモーキーさが漂う。