メゾン・アンブロワーズは1987年にプルモー・プリセに設立されました。当主のベルトラン・アンブロワーズはリヨンの出身で、ブドウ栽培やワイン醸造とは無縁の家柄でした。教師の勧めでボーヌの醸造学校に入学。ワイン造りを学んだ後、外国で暮らそうと考えていたところ、そこで知りあった女性が妻のマルティーヌ。義父の跡を継ぐ形で、このメゾン・アンブロワーズを興すことになりました。新参者ながら、プルモーの村議を20年、村長を7年務めた人格者です。今日、畑はビオロジックで栽培しています。ドメーヌではなくメゾンなのはネゴシアンだからですが、実際のところ、現在、買いブドウによって造られているのはふたつのキュヴェのみ。20年位前までは全体の3分の1がネゴスでしたが、徐々に自社畑産に絞り込み、今日のラインナップに落ち着きました。かつてアンブロワーズのワインは樽香の強さで賛否が分かれていましたが、現在は樽の大きさを400リットルの特注サイズにし、樽の影響を抑える傾向にあります。一方、果実味の凝縮感に溢れるスタイルは従来どおりです。樽香が抑えられたことによって、よりピュアなフルーツを堪能できます。こちらのワインは、バターやリンゴのアロマ、シナモンや蜂蜜も香ります。口に含むとドライで柔らかく、ミネラル感、火打石、またたっぷりとオイリーさも感じられます。ブリヤ・サヴァランのようなフレッシュタイプチーズや白身の肉や家禽類料理(軽めのソースで)と一緒に。