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Wine Columnワイン コラム

  • 伴良美のオススメ!

葡萄と土地をピュアに表現したナチュラルワイン
フォース・ウェイヴ・ワインズ シラーズ2021

ラベルが語るワイン物語

CDやDVDにジャケ買い、という言葉があるように、ワインもラベルが奇麗なものや、興味深いデザインのものには、つい手がのびてしまいます。実際にワインのラベルは、ワインの歴史やエピソードを伝えるものが多く、そこにはさまざまな情報や物語が隠れています。ラベルのささやきを聞きながらワインを飲めば、いっそう美味しく楽しく感じられることでしょう。

今月は近年非常に需要が高くなったナチュラルワインをご紹介しましょう。売り場でも多くのお客様から「ナチュラルワインはありますか?」と聞かれるようになりました。ナチュラルワインは自然派のワインですが、農薬や化学肥料を使わないで葡萄を栽培するほかに、醸造においても亜硫酸などの添加物を一切使用しません。より自然に則したワインで葡萄そのものの果実感を豊かに備えています。

ユニークな森の守り人がラベルに ナチュラルワインを広げる波を起こそう

写真:森の守り人のイメージでユニークなラベルで世界4各国で展開する
そのワインの名は「フォース・ウェィヴ・ワインズ シラーズ」。ラベルに描かれたイラストがことのほかユニークで、思わず目を奪われますね。ちょっと怖いなぁとも思われるイラストですが、これは森や自然の守り人を表現したものだそうです。

このワインの生産者ワイルドフォークは、環境や自然保護のために世界4カ国でナチュラルワイン造りを始めました。イラストにはナチュラルワインを世界に拡げる「ウェイヴ=波」を起こしていこう、という意味も込められています。

固有品種のシラーズ100% 濃淳で果実味あふれる味わい

写真:オーストラリアの固有品種シラーズ。果皮が厚く房が長く大粒なのが特徴。
このワインの葡萄品種はシラーズ。オーストラリアのバロッサヴァレーという地域で栽培されています。シラーズはオーストラリアを代表する固有品種で、濃淳でややスパイシー、凝縮したたっぷりな果実感が魅力。バロッサヴァレーは国内でもシラーズの銘醸地なのです。

またこのナチュラルワインの葡萄は、農薬・化学肥料・除草剤などは一切使わない有機農法で栽培。さらに醸造においても、酸化防止剤の亜硫酸を使用せず、無濾過、無清澄でワイン造りを行っています。そのため、葡萄の旨味と美味しさをそのままワインに封じ込め、まさに葡萄をそのままほおばったような果実感たっぷりの味わいです。

人の介入は最低限で酵母も天然 テロワールを活かしたワイン

写真:ワインが生まれるバロッサヴァレーの畑。
このワイルドフォークの生産者は、ワイン造りに対して「Less is More」の考えのもと、人的介入を最低限に抑えたナチュラルなワイン造りを行っています。また、また醸造に使う酵母も、この地域に根づく天然酵母を使用しているため、純粋にテロワールを表現したワインが出来上がります。

味わいはダークベリーやプルーンのような厚みのある黒系果実の風味、しっかりとした濃厚な果実感、ほどよいタンニンがアクセントとなって余韻も長く美しく続きます。

深まる秋に飲みたい ジビエやキノコ料理にもピッタリ

写真:ワインはジビエやソースを添えた料理にピッタリ
このワインは、クラシックなワイン通から、昨今のトレンドである自然派ワインを好む層まで、幅広いワイン愛好家に好まれるワインです。秋にもぴったりで、キノコや山菜などの秋の味覚、ジビエ料理やトリッパやビーフシチューなどの煮込み料理ともよく合います。甘辛いお醤油のたれを使った照り焼き、中華料理の煮込みなどとも合い、深まる秋とともにお楽しみいただきたいワインです。

渋谷 東急フードショーのおすすめ

フォース・ウェイヴ・ワインズ シラーズ2021
(750ml) 3,410円

生産者:ワイルドフォーク
生産地:オーストラリア・バロッサヴァレー
葡萄品種:シラーズ100%
味わい:赤・辛口・濃厚で果実感豊か

自然保護のため世界中でナチュラルワインを造る生産者が、オーストラリアで生み出す果実感豊かなワイン。無農薬、除草剤や化学肥料不使用で有機栽培を行い、優良区画の葡萄のみを厳選。醸造においても酸化防止剤や添加物を一切使用せず、天然酵母でワイン造りを行います。ダークチェリーのジャムやプルーンのような厚みのある果実感。ややスパイシーなニュアンスが、ソースを使った肉や煮込み料理などのしっかりとした料理を一層引き立てます。山椒や柚子胡椒など、日本のスパイスを使った料理とも好相性です。

著者近影

伴 良美(ばん・よしみ)

ライター&ワインエキスパート。映画、食、旅を中心に執筆。ワインと食の情報誌「ヴィノテーク」、北海道新聞、岐阜新聞などの取材記者としても活躍。世界の銘醸地や映画の舞台を訪ねた連載コラムに、フジサンケイビジネスアイ「世界銘酒紀行」「名画の舞台」のほか「男と女 名画とお酒」「シネマの名言」などがある。