東急百貨店90周年ver

渋谷 東急フードショー

営業情報
  1. 東急百貨店
  2. 渋谷 東急フードショー
  3. コラム一覧
  4. ワインコラム

Wine Columnワイン コラム

  • 伴良美のオススメ!

期間限定オーストリアの春ワイン
デュルンベルク サクラ ロゼ・オブ・ツヴァイゲルト2021

ラベルが語るワイン物語

CDやDVDにジャケ買い、という言葉があるように、ワインもラベルが奇麗なものや、興味深いデザインのものには、つい手がのびてしまいます。実際にワインのラベルは、ワインの歴史やエピソードを伝えるものが多く、そこにはさまざまな情報や物語が隠れています。ラベルのささやきを聞きながらワインを飲めば、いっそう美味しく楽しく感じられることでしょう。

少しずつ風も和らぎ春の到来が待ち遠しい季節となりました。今回は春に向けて日本限定特別販売のSAKURA桜ラベルの、オーストリアワインをご紹介しましょう。チェリーを丸かじりしたような果実味がはじけるフレッシュなロゼワインです。

日本の春を想い期間限定の桜ラベルを作成

写真:春に楽しみたいロゼワイン。
ワインの名前はデュルンベルク サクラ・ロゼ・オブ・ツヴァイゲルト。ラベルはまさに春爛漫、満開の桜の花々が枝に描かれています。ツヴァイベルトとはオーストリアに昔から根付いている伝統品種の黒葡萄。それをセニエして美しいロゼ色のワインとなりました。

薄桃色のラベルカラーも美しくどこか日本の風情ある色彩を思わせます。このツヴァイベルトのロゼワインはすでに12世紀から造られてきたため、ワインラベルのところどころには当時のワイン法が短文で描かれています。

日本の桜に感動してラベルを作成

写真:親日家の当主クリストフ・カーナーさん(中央)とスタッフの皆さん。
ワインの生産者はオーストリアで代々ワイン造りに励むデュルンベルグ。親日家で来日した時に見た満開の桜に感動して、毎年春には日本のために桜ラベルのロゼワインを造ってくださるようになりました。ラベルは期間限定ですが、心が温かくなり、食卓に置けばお花見気分も味わえる素敵なラベルですね。

4つ星格付けを獲得 サステイナブルのビーガンワイン

写真:ヴァインフィアテルの風光明媚な村に畑はある。
デュルンベルクでワイン造りを行うのは、8代目のクリストフ・カーナーさん。元々はワイン商の仕事をしていましたが、両親からわずか4haの畑を引き継ぎワイン造りを始めました。葡萄栽培に情熱を傾け、現在は58haまで畑を拡大。さらにワインも高く評価され、オーストリアで著名なワイン格付け誌「FALSTAFFファルスタッフ」にて4つ星を獲得するまでに成長しました。

カーナーさんは農薬や化学肥料を使用しないサステイナブル農法を実践。さらにこのワインは、発酵や滓引きなどの醸造の過程で、一切、動物性由来のものを使用しないヴィーガンワイン。環境にも飲み手にも配慮したロゼワインで、アロマが非常に豊か。チェリーや野イチゴのような赤系果実をそのままワインに封じ込めたようなフレッシュで生き生きとした味わいです。

程よいボリューム感 菜の花や海老のお寿司にも

写真:菜の花や海老のちらし寿司にもよく合うサクラロゼ。
繊細で程よいボリューム感もあるため、魚介やお肉などどんな料理ともよく合います。最初は良く冷やして、スモークサーモンやエビなどの魚介のサラダや、生ハムなどのアペリティフに。少しずつ温度が上がっていくうちに香りもよく開いてきますので、トマトソースのパスタや豚肉のピカタなどのしっかりとした料理にも。また菜の花などの春野菜を使ったお寿司や天ぷら、海老やサーモンなどのお刺身など和食にもよく合います。春の訪れを喜びながら、お花見などでもお楽しみくださいね。

渋谷 東急フードショーのおすすめ

デュルンベルク サクラ ロゼ・オブ・ツヴァイゲルト2021
(750ml) 2,640円

生産地:オーストリア・ニーダーエスターライヒ州ヴァインフィアテル
葡萄品種:ツヴァイゲルト100%
タイプ:ロゼ・辛口・フレッシュで繊細

オーストリアにて優れたポテンシャルを発揮する生産者デュルンベルクのロゼワイン。葡萄は丁寧に手摘みで収穫、破砕して優しくプレス後、濃いアロマを得るために2、3時間果皮に漬けてステンレスタンクで低温発酵して造られます。誰もが目を惹くピンク色のワインカラー。赤いベリー系果物やチェリーの香りが華やかに広がります。程よいボリューム感と果実感を備え、生き生きとした酸が美しいハーモニーを奏でます。

著者近影

伴 良美(ばん・よしみ)

ライター&ワインエキスパート。映画、食、旅を中心に執筆。ワインと食の情報誌「ヴィノテーク」、北海道新聞、岐阜新聞などの取材記者としても活躍。世界の銘醸地や映画の舞台を訪ねた連載コラムに、フジサンケイビジネスアイ「世界銘酒紀行」「名画の舞台」のほか「男と女 名画とお酒」「シネマの名言」などがある。