【生産者情報】ロジャーグラートは、その歴史を1860年に溯るアルト・ペネデス地方、サント・エステヴェ・セスロヴィレスにある、名門のカバ生産者です。
1860年、ジョセップ・カナルスは、家族のための食料保存庫として、深さ10mの広いスペースを有するカバ・サン・ジョルディ(酒蔵)を作りました。その後、ジョセップは、フランスのシャンパーニュで作られる不思議な魅力を持つ飲み物に注目します。栓をぬくと同時にきらめき起こる細やかなゴールドの泡、グラスの中で繰り広がる美しい光景、そして口に含んだ時の快い刺激と味わいに魅了されたのです。1882年に、単なる発泡ワインとしてではなく、伝統を誇り、最も洗練され、最も磨き抜かれたシャンパーニュで行われているシャンパン製法に厳格に従い、個人の楽しみとしてサン・ジョルディにてシャンパン造りを試みました。その評判は瞬く間に広まり、個人的楽しみから、公のものへと取って代わるまでには、さほどの時間はかかりませんでした。ロジャーグラートでは、毎年の最高品質のワインを原料とし、その中でも特別な存在であるグラン・レセルバは、厳選された最高のワインを贅沢に使用し、ぶどう品質が基準に満たない年には生産を行わない希少なカバです。ロジャーグラートのカバは、本格的なカバを求める世界中の愛好家に幅広く親しまれています。
【ワイン情報】夜明け前の涼しい時間帯に収穫したぶどうを丁寧にプレス。10~11時間のマセラシオン(浸漬)が、深く華やかなバラ色を生み出します。
チェリーやいちごのフレッシュで芳醇なアロマに上質な酸味、そして長期瓶内熟成(最低14ヵ月)がもたらすコクときめ細やかな泡立ち。それらの絶妙なハーモニーが、多くの人々を魅了し続けています。
【香り・味わい】チェリー、ストロベリー、ハーブ、ほのかなトースト香。フレッシュな赤い果実に加え、ハーブやミネラル感、長期熟成による酵母のニュアンスがあります。それらが溌剌とした酸、きめ細かな泡と相まって、洗練された複雑さにつながります。余韻にかけて広がる、心地よくすっきりとした後味が印象的です。