―〈メルズ キャラメルワークス〉はどんなブランドですか?

栗原さん:素材にこだわった、体にやさしいお菓子づくりに20年以上にわたって取り組んできた洋菓子店「ラ・テール」で、キャラメルの魅力に惚れ込んだ職人たちが探求することによって誕生した、進化系のキャラメル菓子専門パティスリーです。2019年に渋谷スクランブルスクエアにオープンし、直接店頭でご購入いただける常設店舗は現在も渋谷店のみとなります。

―職人の皆さんはキャラメルのどんなところに惚れ込んでいるんですか?

栗原さん:キャラメルというのは、焦がすだけでなく、温度の調整や、どんな砂糖を使うかなど、細かなところですごく差が出て、職人の個性やテクニックを存分に発揮できるお菓子だからですね。〈メルズ キャラメルワークス〉で作るキャラメルは、主素材の砂糖に「ラ・テール」で長年研究して使われてきたオーガニックシュガーを採用し、生クリームや塩にもこだわっています。
栗原さんト

―ひと口にキャラメルと言っても奥が深いんですね。では、お歳暮のおすすめ商品を教えてください!

栗原さん:こちらの「メルズサンド」です。
メルズサンド
栗原さん:オーガニックシュガーを使った自家製のキャラメルクリームを、サクッ、ホロッとした食感の生地でサンドした、デザート感覚でお楽しみいただけるリッチな味わいのキャラメル・ガトーサンドです。キャラメルをより簡単に食べられるプチケーキといったイメージで、プチガトーほどかしこまらず、手軽に美味しいキャラメルを味わっていただきたい、という想いを込めて開発しました。

―フレーバーは3種類あるんですね。

栗原さん:「ソルティナッツ」「ベリー」「エキゾチック」の3種類をご用意しています。「ソルティナッツ」は「塩キャラメル」がコンセプトです。ナッツはエグみが少なくてキャラメルの風味を邪魔しないペカンナッツを使い、オーガニックシュガーを絡めて焼き上げてクリームに混ぜました。「ベリー」は、砂糖を焦がしたところにベリーのピューレとクランベリーの実を入れ、甘さと酸味のバランスを上手に調整した甘酸っぱい一品です。そして「エキゾチック」はマンゴー味です。マンゴーの甘さだけでキャラメルを作ると重たくなってしまうので、パッションフルーツも加えて甘みと酸味、そして香りのバランスをとりました。いずれもただ甘いだけでなく、酸味や塩味などをアクセントにして深い味わいを生み出しています。
メルズサンド 中身
手にしているのは「ソルティナッツ」です。

―開発にあたって苦労したポイントはどこですか?

栗原さん:キャラメルは固まる力が強くて、しかも固まるほど苦くなるという特性があるので、しっかり保型性を持たせようとするとどんどん苦くなってしまうんです。私も修業時代に「苦いキャラメルは誰でも作れる」「苦くないキャラメルを作れてこそ職人だ」とよく言われましたが、まさにその通りで。カカオバターを上手に使って保型性を持たせながら、キャラメルの風味を邪魔しない味わいのバランスを見つけるのに苦労しましたね。

―生地にはどんなこだわりがあるんでしょうか。

栗原さん:「ガレットブルトン」というフランス・ブルターニュ地方の伝統的な製法で作られる生地ですが、水分を減らすために乾燥させた卵を入れたり、バターをたっぷり配合して、ホロホロとした独特の食感を生み出しています。

―おすすめの食べ方を教えてください。

栗原さん:冷蔵庫で冷やして食べるのがノーマルですが、冷凍してアイスケーキのような感覚で、半解凍状態で食べるのもおすすめですね。食べるときはフォークではなくて、手で持ってガブッとかじりついてほしいです!意外とペロッと食べられると思いますよ。
メルズサンドと栗原さん

―では最後に、お客様へのメッセージを。

栗原さん:普段は渋谷店のみ、地方では催事などの機会にしか販売していない商品なので、遠方に住むご家族やご友人などへの贈り物にもぴったりだと思います。オーガニックシュガーを使用した、甘さもちょうどよくて子供でも食べやすいキャラメル菓子ですので、より多くの皆さんにお召し上がりいただけたら嬉しいです!