―まずは〈清月堂本店〉について教えてください。

藤原さん:〈清月堂本店〉は明治40年(1907年)8月27日に現在本店のある銀座7丁目(旧京橋区木挽町)で創業した、100年以上の歴史を持つ和菓子店です。その家号は、創業地の近くに新橋や京橋と橋が多く、橋から眺めた水面に月がきれいに写っていたことから命名されたそうです。

―素敵な名前の由来ですね。では、そんな〈清月堂本店〉のお中元のおすすめ商品は何ですか?

藤原さん:おすすめはこちらの「水ようかんぷりん」です。昨年の夏、東横のれん街の70周年を記念してお作りした、東急百貨店限定のスイーツギフトです
「水ようかんぷりん」

―王道の和菓子が出てくると思っていたので少し意外です!和菓子店でプリンというのも珍しいですが、こちらはどんな商品なんでしょうか。

藤原さん:「和洋が融合したものをというリクエストを受け、一般的なプリンであればカラメルが入っている表面と底部分に、口どけの良さで当社の創業当時からご好評いただいている水ようかんを入れました。「こしあん」「黒ごま」「抹茶」「檸檬」の4種類を2個ずつ詰めた8個入で、果肉も入った「檸檬」は今年のサマーギフトより新たに加わった新フレーバーです。

―素材や味わいなどの特徴を教えてください。

藤原さん:水ようかんは、小豆の風味を大切にしながら寒天を使用した、口どけの良さが自慢です。中でも私は一番シンプルな「こしあん」が好きです!
そしてプリンに関しても当店らしさを出すために、当店の代表銘菓である「おとし文」で使用している卵と和三盆糖を用い、繊細で上品な甘みとなめらかな口当たりに仕上げました。
「水ようかんぷりん」

―食べ方は、普通のプリンをカラメルと絡めながら食べるのと同じ感じですか?

藤原さん:はい。よく冷やして、水ようかんの部分とプリンの部分をいっしょに食べれば、なめらかな口どけとともに口の中で一体となり、ちょうどいい味のバランスをお楽しみいただけるように計算されています。
「水ようかんぷりん」

―シンプルなパッケージも洋菓子店を思わせる雰囲気です。

藤原さん:通常は漢字の店名が入ったパッケージを使用していますが、こういった洋テイストの商品の場合には、そのイメージに合うようにアルファベットで店名を表記したパッケージを使用しています。ちなみにアルファベットの最後の「O」だけ、ブランドロゴの筆文字で書かれた丸と同じになっているんですよ。
パッケージ

―パッケージデザインにもさりげないこだわりが込められていて、ギフトにもぴったりですね。

藤原さん:「本当は和菓子を贈りたいけれど、みんなが喜ぶものをと考えると避けてしまう…」という方もいると思いますが、この商品なら選びやすいのではないでしょうか。ひんやりとして喉ごしも心地よく、老若男女どなたにも親しまれる味わいなので、お中元にはぴったりだと思います。
和菓子は苦手という方やお子様にもお召し上がりいただいて、この商品が和菓子の美味しさや当店の味わいを知るきっかけになったらうれしいですね。
藤原さん

―では最後にお客様へのメッセージをお願いします。

藤原さん:東急百貨店限定なので、“渋谷のスイーツ”として地方の方にも喜ばれると思います。当店にとっても新しい試みですので、和と洋の出会い、水ようかんとプリンのマリアージュを、お中元という大切な人とつながる貴重な機会にお楽しみいただければと思います。