ロワール地方のアンジュー地区は、シュナン・ブランから造られる甘口白ワインの宝庫。とくにコトー・デュ・レイヨンは陽当たりのよい丘に恵まれているうえ、アペラシオンの中央を蛇行するレイヨン川が朝霧を発生させ、貴腐菌の繁殖を促しています。このコトー・デュ・レイヨンに内包される、サブ・アペラシオンがカール・ド・ショームとボンヌゾー。いずれもとくにブドウの成熟に適した、いわゆるグラン・クリュです。シャトー・ド・フェルはボンヌゾーのエリアにあり、アンジューでももっとも古いドメーヌのひとつです。2010年に新たにブドウ畑を買い足したため、現在、シャトーが所有するブドウ畑の総面積は55haになりました。このうち丘の斜面にある20haの畑でビオディナミに挑戦しています。ボンヌゾーのほか、コトー・デュ・レイヨン、アンジュー・ブラン、アンジュー・ルージュ、ロゼ・ダンジュー、カベルネ・ダンジューなどを生産しています。ガーネットの輝きを持つ魅力的なサーモンピンク色。赤い果実(イチゴ、ラズベリー、野イチゴ)や黒い果実(ブラックベリー、ブルーベリー)のフローラルでフルーティーな溢れんばかりのアロマ。口中でのアタックは、程よくまとまり感があり、このワインのアロマティックな豊さを裏付けています。ミックスサラダ、白身のお肉、鶏肉、魚のグリルと相性が良いです。残糖14.40g/L(2020VT)。