贈り物の選び方
結婚すると、人間関係が「倍」になると言われています。親も友人も親戚も、人間関係を共有するものと考えれば、プレゼントを贈る相手も倍になります。
毎年やってくる誕生日や「父の日」「母の日」などに毎年頭を悩ませているという声もよく聞こえてきます。
プレゼント選びが得意な人に共通するのは、定番や相談相手など、外側からの”アイディア源”を持っていることではないかと思います。
行きつけのお花屋さんや酒屋さんなど「相手」と「贈る目的」などを相談できる環境があれば、贈り物は楽しいことに変わります。そして、次は、来年は、とアイディアが浮かんでくるものです。相手にとってもまた「シリーズ化」が定着すると、そろそろ届く頃かしらと似たものを買い控えたり、受け入れの準備が整ったりして、一層楽しみになる好循環が生まれます。

デパートはその最も好都合の相談相手ということになりますが、どんなに万能であっても「贈る相手の情報」を伝えなければ、最適の贈り物にはたどり着けません。
例えば、ライフスタイルや年齢、お酒をよく飲む人であるとか、グルメで甘いものに詳しい人であるとか、持ち物にこだわりがあり自分で選んだものしか身につけない人だとか・・・。また、自分との関係、誕生日祝いだとか、何かのお礼だとか、目的や予算も必要な情報です。
よく例に挙げる話ですが、「日本酒が好きな人」に日本酒を贈るのは危険で、一見相手を思いやっているようですが、好きなものほど好みやこだわりがあることを忘れてはいけないというのがプレゼント選びの難しいところ。日本酒が好きというキーワードがあれば、話題のグラスやお猪口、近所では手に入りにくい人気のおつまみなど、近くの関連する品物が無難とも言えます。
「日本酒がお好きと聞いたので」と選んだ理由を一言カードに添えると尚よいでしょう。

インテリアやシンプルなライフスタイルにこだわりのある人なら、飾ったりするものよりも、食べたり飲んだりしてなくなってしまうもののほうがよいでしょうし、忙しく留守がちの相手ならば配送の受け取りに手間をかけさせないよう花や生ものは避けるべきと、品物選びは相手を知ることから始まります。
よく知らない相手ならば、簡単なリサーチが有効かもしれませんし、それでも全く情報がない場合には、こちらの自己紹介の代わりに自分の好きなもので、かつ、保管や特定のこだわりに触れないようなもの(上質なタオルや、料理に使ったり誰かにそのままあげてもいいような適度に上質なワインなど)が無難ではないかと思います。
「相手に合っているか」を考えること自体がプレゼントの一部になり、喜んでもらえるものにたどり着ける近道になることでしょう。写真に撮って誰かに自慢したくなるようなもの、保管に困らないもの、相手の生活にすっと溶け込んでいくようなプレゼント・・・・日頃からアンテナを張っておくことも、プレゼント選びのひらめきのタネになるかもしれませんね。