結婚式の「白いハンカチ」とは
結婚式の持ち物リストには「白いハンカチ」が必ず登場します。
新郎新婦も親もゲストも、誰にとっても欠かせないものと言っていいでしょう。ただし、無くてどうしようもなく困るということはないです。
「なぜ必要なのか?」「なぜ白なのか?」と聞かれますが、結婚式においては「実用性」と「見た目」と考えるのがいまどきの正解ではないでしょうか。
実際「縁起」という概念はさまざまで、誰かにとっては当たり前のことが、誰かにとっては当たり前でないということはよくあります。例えば、新年を迎える日、新しい下着を身につけるものだと考える人もいますし、それが白であるべきだと考える人もいます。そういう文化の延長線に、特別な日は新品がいいとか白がいいという考え方が起こったのではないかと思います。

まず「実用性」ですが、実際に使うということよりも、持っていること自体が重要なのだと考えます。
[泣く・泣かない]という予定はあまり関係しません。吸水性もあまり気にしなくていいと思います。ブーケのステムに巻いておいたり、涙も汗もどんな場面で出るかわからないので、花嫁のハンカチも新郎のポケットに預けておくとよいでしょう。
ハンカチを必要とする場面で新郎が気づいてハンカチを差し出す姿は微笑ましく映るものです。
また「見た目」において、白がよいのは、印象やメッセージをもたせないという意味があります。洋装にしても和装にしても、新郎新婦の手元というのは、意外とよく見えるもので、色や柄もののハンカチを持っていると、かなりインパクトがあります。見た人を「見てはいけないものを見てしまった」という気分にさせてしまうかもしれません。カジュアルなためか、忘れものをしたように見えるためかわかりませんが、やはり、小物の隅々まで、イメージや期待に包まれている存在なのだろうと思います。

そして、さらに冠婚葬祭に万能な「身だしなみ」を超えて、いまどきの「白いハンカチ」は進化しています。
シンプルだからこそ、こだわり甲斐のあるアイテムで、例えば、レースや上質なガーゼなど素材にこだわったり、刺繍のポイントにピンクや水色など好きな色をワンポイントに入れたり、イニシャルや名前や、特別な日付を刺繍するのも素敵です。
オーダーハンカチはプレゼント向きのものでもあり、先輩から花嫁にプレゼントされたり、花嫁からブライズメイドなどお手伝いをしてくれる友達へ御礼として贈られるのも定番です。母娘でお揃いのものを持つのも、緊張する結婚式当日にはお守りのようだと喜ばれています。
同じ白でも選び方はさまざま。ぜひハンカチ選びにもこだわって、とっておきの1枚を見つけてください。