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結婚準備・スタート応援ガイド

ウエディングプランナー岡村奈奈さんによる結婚準備のアドバイスとコラム記事のアーカイブです。

バレンタイン・ウエディング

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「バレンタイン・デー」とウエディングは、本当のところ「関係」はありませんが、愛の告白とか、甘いチョコレートとか、イメージの良さやワクワク感が合うことから、バレンタイン(チョコ)にちなんだテーマ性をもったウエディングは近年とても人気があリます。
もともと2月は結婚式が多いわけではありませんでしたが、季節のイベントとして「バレンタイン・シーズン」とされ、1月後半から2月前半のウエディングの価値がアップしたように思います。
クリスマスやハロウィンと同様に、バレンタインも、広くオープンなイベントに進化している社会が背景となっているのではないでしょうか。

バレンタインと言えば「チョコレート」やピンクをメインとした温かなカラーリング。赤いハートマークやリボンのイメージもありますよね。
例えば、ダークブラウンのテーブルクロスに、薄ピンクのナフキン。バラなどころんとしたカップ咲きのお花でピンクから赤のグラデーションの丸いアレンジを卓上に飾れば(甘めの)バレンタインコーディネートの完成です。
もちろん、甘いばかりではなく「オレンジピールチョコ」のように、オレンジからブラウンのグラデーションとか、ダークブラウンを基調にラベンダー色を合わせたり、寒色の大人っぽい色もチョコレート色になんでも合うと思うのは、チョコレート好きの贔屓目ではないはずです。
バレンタインやチョコレートにちなんだ音楽で構成したり、演出やギフトもチョコレートを基点に考えていくのも楽しいと思います。
もともとウエディングケーキは「白」が基本ですから、茶色いチョコレートケーキで入刀するとなれば、以前は「ご親族にも確認を」と提案したものでした。それが、今では「季節に合っている」「珍しいから良い」と歓迎ムード。扱いづらい面もあるチョコレートですが、技術的にもデザインも選択のバリエーションが格段に増えました。見た目にはわかりづらい「進化」もウエディング業界の努力によって生まれています。

このように気軽に取り入れられるようになった「チョコレートをテーマにしたウエディング」ですが、やはり従来型の考え方で言えば「(白ではなく)茶色」「形が変わりやすい(溶けやすい)」といったマイナスイメージは知っておく必要があると思います。
バレンタインという季節のイベントに紐づけることでカバーされることも多いとは思いますが、知ったうえで選択したことが表明できる場面を設けることをおすすめします。例えば「バレンタイン・デーは、欧米では愛の日と呼ばれ、恋人同士が愛を伝え、手紙や花束を贈る習慣があります。これにちなんで、今日は新郎新婦から、お越しくださった皆様への感謝をこめて、お一人ずつカードとチョコレートをお渡しします」と司会者からアナウンスしてからテーブルラウンドを始めたり、「チョコレートが大好きなふたりが一番美味しいと思って選んだギフト」と引菓子にカードを付けたりするだけでも大きな付加価値になると思います。話題のものやパッケージの素敵なもの、カカオ成分の高い健康志向のものなど、プラスアルファを感じてもらえるものをしっかりとリサーチしましょう。保管や賞味期限が短いなどの理由でチョコレートが引菓子として禁止されている会場もあるので事前に確認して、受け取ったゲストに気持ちよく食べてもらえるものをしっかり選べるといいですね。

(2018/02)

岡村奈奈 プロフィール

音大卒業後、専門式場などの婚礼施設勤務を経て2005年にフリーに転向。執筆・監修、メディア出演多数。オーソドックスなスタイルから、アウトドアや音楽ホール等でのユニークなウエディング、伝統的な和婚までオールマイティに対応。カウンセリング型のプロデュースに定評がある。
「ハッピーウエディングBOOK」(高橋書店)
「ウエディングプランナーが教える、結婚式と準備が”もっと”楽しくなる方法」(誠文堂新光社)
「結婚する子どものために 親がすること、できること」(日本文芸社)著者。
https://nanea.jp