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美しい所作とは

結婚式を控えたカップルやそのご両親に「所作」についてレクチャーする機会があります。
指輪交換やベールアップ、ケーキ入刀のナイフの持ち方など、これまでに経験のない「初めての動作」は、まるでロボットを動かすように、新郎新婦の手足をひとつずつ定位置において動かします。要領がわかれば、合理的に決められたポーズなのですが、不慣れなうちは、自分自身にも見る人にもぎこちなく感じられるものです。
写真を撮るときなどもそうで、撮影が始まって10分程度は、フォトグラファーの指図も届かないのが相場です。
考えてみれば、私たちの「動き」は、誰かに教わったようなものではなく、人の目やカメラが向いているとなると「普段どうしていたっけ?」と不安になったりもするものです。

いわゆる「美しい所作」というのは、神経が行き届いた動きとも言うことができます。丁寧で、心がこもっている態度のことです。例えば「指先を揃える」というのは簡単な所作の入り口です。場面や立場によらず、指先を揃えるのがマナーの基本形です。お箸を取るとき、人からものを受け取るとき、人の話を聞くとき、お辞儀をするときも両手の指を揃えて閉じます。
逆に、指を広げると「カジュアルで幼い印象」を与えます。ダンスや子どもに手を振るときなどは、指を大きく広げるとハツラツで可愛らしい雰囲気になりますが、フォーマルな場には向きません。

また、ほとんどの場合「ゆっくり動く」ということも丁寧でエレガントに見えますが、場面によっては、やや速やかに動いたほうが謙虚で控えめに映るので、適切かどうか「選ぶ」ということも必要です。例えば、お辞儀をするとき、体を倒すときよりも起こすときのほうがややゆっくり動いたほうが誠実な印象を与えます。逆に、倒すときゆっくり丁寧でも、さっと体を起こして顔を上げてしまうと、気持ちがこもっていないように見えてしまいます。

いまどきの結婚式、いまどきの結婚世代には、教科書的な「お作法」はあまり通用しません。「正しい」ことが万能ではない時代の背景によるものだと思います。
しかし、伝統的なお作法は合理的で、知っていてマイナスということはないはずです。迷いや無駄がなくなると、動きにも心にも余裕が生まれ、相手を思いやることができたり、相手が求めていることに気がつくことができるかもしれません。
また、テーブルに置かれたお箸を取るときや和装の末広の持ち方、神前式の「玉串奉奠」も、右手で持って左手で支える「基本形」が同じなので、知っているのと知らないのとでは、練習の効率も美しさにも差が出ると言えるのではないでしょうか。
所作の美しさは、その人自身の印象となるばかりか、話すことに説得力が生まれたり、信頼につながることもあります。
結婚式のためと言わず、日常から実践してみたり、いいなと思う美しい所作をする人を見つけてマネしてみたりするのも、おすすめです。