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「縁起がいい」とは(1)

結婚式の準備にあたり、さまざまな事柄、慣習についてお話しするときに「縁起がいいから」としか言いようのないものが多くあります。
ご祝儀や引出物に関係する「数」については「奇数がよくて、(割り切れる数である)偶数はよくない」とか
忌み言葉にあたるので「終わり」「帰る」はダメで、「結び」「締め」「お開き」がよいとか
そもそも「忌み言葉」というのは、不吉なことを連想するために避けるべきとされている言葉であるとか。
いいものと悪いもの、適切なものと適切でないものを比べ、置き換えて、
「縁起がいい」を選ぶことが慣習とされています。

以前、ウエディングプランナーのためのスクールや美容学校などで講義をしたときにも、最初の授業で必ずその話をしていました。というのも「縁起がいい」という概念が感覚的にわからないという受講生がとても多かったためです。
なんとなく知っているということ以上に「感覚的にわかる」ということは、とても難しいことだと思いました。

一般的にいわゆる「おばあちゃん子」みたいな育ち方をしたタイプの人は、感覚的にわかっているのですが、それを人に説明することができなかったり、縁起のよい悪いについての拘り方もさまざまですから、人に伝えたり、共感し合ったりするためには、その周りにある事柄についてよく考え、想像し、理解しなけばいけないと思います。
いまどきは、新郎新婦のおじいちゃんおばあちゃん世代も「現実主義」というか・・・「縁起」のような慣習をあまり気にしない人も珍しくないですし、世代や地域とも関係なく「知っていることや拘ることが正しいとかエライということでもない」ということも同様に理解していなくてはいけません。

インターネットやいくつかの本によれば「縁起」とは仏教の考え方がもとで、すべての命や事象は「因縁」によって生じている
ということを表す言葉のひとつであると説明されています。
いいことをすれば、未来のいいことに繋がり、その反対も然り。
前世や生まれ変わり、バチが当たる、というのもその流れのものと言われています。一方で、仏教の教えそのものとは違うという解釈もあります。
縁起という概念は長い歴史の中で日本人の生活に完全に馴染み、独自に新たな解釈を加えて発展してきたものと言って間違いないでしょう。
現代を生きる私たちが簡単に理解しようとするなら「日本人が歩んできた困難や不安に希望をもたらした、心の拠りどころであり、おまじないのようなもの」と言ってもいいのではないでしょうか。

平和で選択肢の多い今の時代は、目の前のことや目の前の金額などが優先されることが普通ですが、本や映画の世界から想像する昔々の結婚や出産は、どれだけ不安なことだったかと理解できます。
少しでも自分たちの未来が、また、少しでも家族の健康や「家」の繁栄が、明るく安心できるものになるようにと願うこと、そういった慣習を繋いでいくこと自体が生活の「支え」になっていたということなのではないでしょうか。