多様な結婚・結婚式のカタチ(2)結婚式を諦める前に
結婚式を挙げないことを「ナシ婚」と呼ぶのが浸透したのは、2010年代後半(たぶん2015年頃)からではないかと思います。
「地味婚」「ハデ婚」などのナントカ婚という呼び方も多様なかたちの一つですが、これらは外側から、また、あとから時代の特徴に名前をつけたもので、その時代、当事者にはあまり関係はありません。
ナシ婚という一つのスタイルがあるわけではなく、その中には一つひとつに尊い名前のある、あるいは、名前をつけられるのは大きなお世話だと言う数多くの結婚のかたちがあるのだと思います。
結婚をして、結婚式をしたくないと思っている人が他者に理解を求めるとき(もし、必要があれば)便利にこの言葉を使えばいいと思います。

ウエディングプランナーにもいろいろな考えの人がいます。
それは「素敵だな」と思うことの種類の違いで、いろいろであることはとてもいいことだと思います。
個人の考えや式場としての考えとカップル(ふたり=1人と1人)の考えが偶然ぴったり同じであることを求めるのではなく、
話し合ったり、理解しようとし合ったりできる環境があれば、どんなカップルも素敵な結婚式が必ず実現できます。
どんなカップルも、必ず、です。

結婚式の申込みには、基本的に入籍していることを証明するものが必要ありません。
宗教的な儀式の場合など、例外はあるかもしれませんが、ほとんどの結婚式場では、これを気にしません。
だから、婚姻届を出すずっと前のカップルも、とっくの昔に結婚している夫婦も関係なく、結婚式が挙げられます。
事実婚や同性の結婚式も同じです。
もし、希望する結婚式のかたちを誰かと話したとき、想定や期待と違う答えが返ってきたとしても、それはただその1人のもので、社会の答えではないことを忘れないでください。
理解されることを諦めず、伝える言葉の種類を多く持つことで、きっと味方や仲間が増えて、素敵な結婚式の実現に近づくはずです。
環境やタイミングなどによって、結婚式を諦めた人、諦めようとしている人が多いと聞きます。
結婚式はしなければならないものでもしたほうが絶対いいとも思いませんが、諦めるような性質のものでもないと思っています。
もし結婚式について、思うこと、引っかかっていることがあるとしたら、私にお話しいただけたら嬉しいです。