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ライドオン・新しい生活様式(2)マスク

マスクをしていると、表情が見えなかったり、声が聞き取りづらかったりします。マスク越しのコミュニケーションに慣れていくことも、これからの新しい課題になります。
私自身は以前から乾燥や寒さの対策として、マスクをつけることが多く、新幹線など長距離の移動でも車内の居眠りに都合のいいアイテムでした。東京はもともと着用率が高いイメージでしたが、出張先の駅などでは私しかつけていないことに気づいて慌てて外すような場面もありました。マスクを取り巻く環境は、つける本人だけでなく、その周囲の人がマスク姿の人に慣れるという変化もあり、今後はマスクは顔の一部となって「近寄ってはいけない人」「顔を覆ってなんだか怪しい」というような見え方ではなくなっていくでしょう。

3月上旬、ライブハウスに行きました。100名以下、全員着席スタイルの老舗の記念ライブでした。
不安視される風潮もありましたが、先の予定がほとんど延期して、人に会う予定がなくなったこともあり、楽しみにしていたライブに行くことを決めました。
音楽ファンの私は、音楽を聴かせてくれる人たちの前でマスクをするなど失礼なことだと、その場に着くまで思っていましたが、中に入ると、客席は全員マスクをしていて、ステージの人たちもマスクをつけて登場してきて、そのような変な気遣いを打ち破ってくれた安心感がありました。
会場はここから感染者を絶対に出さないという気概に満ちていて、休憩中にも居合わせた人同士で消毒や換気を協力し合ったり、思いやりに溢れていました。表情が見えないぶん見る側も自然と大きめにリアクションをしたり、演奏も白熱していて、本当に楽しいライブでした。いつもよりも大きく手拍子をしたせいか、ひどく筋肉痛が残りましたが、音楽を楽しんだ余韻の証のようで、腕の痛みさえ愛しく思えました。

私が座ったテーブルは4人掛けで、すでに着席していた3人の女の子グループが私にもマスクに貼るシールをくれました。口のイラストをプリントしたもので、マスクの上から貼ると笑っているように見えました。もちろんステージにまでは見えていなかったと思いますし、マスク越しの蒸気ですぐに剥がれて落ちてしまうのですが、そんなことを笑い合って、初対面の人たちとの一体感があり、とても嬉しかったです。
時間が経って今、ウエディングにおけるマスクをつけたお客様対応やコミュニケーションについての指針を話し合う機会が増える中、そのときの体験をとても大きく捉えています。

表情が見えにくいなら、少しオーバーなアクションで。できるだけ長い会話にならないよう簡潔で答えやすい問い方にする。聞き取りやすい発音の言葉、例えば数字の7なら「しち」ではなく「なな」と言うとか、そういう細かい配慮も有効です。
人員配置にも工夫が必要になりますが、消毒や検温のためのスタッフが、同時に会場にお迎えする「顔」であることを意識しているかどうかだけでも、施設の印象や消毒検温されること自体のネガティブなイメージも好転できるのではないかと思います。
「来てくれてありがとう」とアルコール消毒を手にシュッとかけられるのも新しいお迎えのかたちになるのでしょう。
結局のところ、マスクをつけていても、その中の顔や心が笑っているかということが大事で、案外その本心や工夫はマスクでは隠せないということなのかもしれません。