ライドオン・新しい生活様式(6)マスクの外し方
マスク越しの暑い夏も終盤にさし掛かろうとしています。海外のロイヤルファミリーがドレスと共布のものをつけていたり、アクセサリー感覚のマスクも増えてきましたね。日本では暑さ対策が最重要課題ですが、職業やライフスタイルに合ったもの、日に何度も取り替えて洗濯ができるようなものなど、柔軟性というかたくましさというか、そんな様子を見るのもこの夏、日々の励みのひとつとなりました。
マスクは自身の飛沫を留め、無意識に顔を触ることを防ぐなどの効果がおもだと言われています。毎日つけるもので、みんなが身につけるものとなると、ここにもマナーや模範的な所作という概念が生まれてきます。
日本人のお作法には「相手に埃がかからないように」というようにものの向きや持ち方の美しさや合理性を決めているものが多いので、ウイルス感染に関わらず、控えめな所作を心得ていると都合がいい場面が多いですし、相手をヒヤヒヤさせないということも思いやりの表現と言えるのではないでしょうか。

ここでは、感染防止対策の勉強会で教えてもらった情報と、和装の基本的な所作を合わせたオリジナルのマナーをご提案します。
マスクを外すときは、
1. マスクの口の面を表から片手で内側に折るようにつまむ(立体型は縦に、ひだ型は横に)
2. つまみながら、もう片方の手で両耳のゴム紐を外す
3. つまんだまま口から離して、内側に折る
4. マスクケースなどにしまう
ポイントは口と鼻に直接触れる内側の面を外のものに触れないようにすることと、
ゴム紐が顔を弾いたり、マスクの口に触れていないほうの面の埃などが飛散しないようにすることです。

静かでシンプル、マナーと言うには簡単すぎる合理的な所作ですが
口の面を押さえず、片手で耳のゴム紐を外すと、びよんとぶら下がるかたちになり、
だらしなく見えるだけでなく、しまって再度つける場合には安全性もシワなども気になります。
ちなみに、マスクケースは折らずにそのまま入れるものなら、プラスチック性など水や中性洗剤で洗えるものがおすすめと聞きました。内側に畳んでしまうのであれば、ケース自体を頻繁に洗う必要はありません。
着用することと同様に、今度は外し方と保管についても慣れていくと安心ですね。