ジャン・イヴ・ドゥヴヴェイという舌を噛みそうな名前の造り手は、三つ星レストラン「ラムロワーズ」があるシャニーの東、ドゥミニー村を本拠としています。自身のワイン造りは1992年にベーシックなブルゴーニュ・ルージュとアリゴテから始まり、その後、畑を増やし、2002年からは買いブドウもして事業を拡大しました。クルティエのベッキー・ヴァッサーマンやジェラール・ポテル時代のプス・ドール、ムルソーのコント・ラフォンで働いた経験ももちます。現在、ブルゴーニュ・オート・コート・ド・ボーヌの赤白、リュリーの赤白、ボーヌ1級ペルテュイゾ、ヴォルネーがドメーヌもの。自社畑はビオロジック栽培に転換が済んでいます。「ヴィニュロン・ド・ブルゴーニュ」という本に、DRCのオベール・ド・ヴィレーヌやドメーヌ・ルフレーヴのアンヌ・クロード・ルフレーヴら大御所ばかりと混ざって紹介されるまでになりました。彼のワインは派手さはないものの、バランスのとれた堅実な風味に仕上がっていて、価格的にみてもお値打ちな造り手のひとりに数えられるでしょう。オート・コートのナントゥーという村に所有するこの畑は小石の多い土壌。標高の高さもあいまり、ミネラル感をもち、緊張感のある白ワインを生み出します。12ヶ月の樽熟成により柔らかみも加えられ、若いうちから楽しめるうえ、長期の熟成にも耐えられます。