コルトンの丘の麓、ペルナンヴェルジュレス村にあるこのドメーヌは2002年からフランソワーズアルペランジュ女史がドメーヌ運営を引き継いで現在で4代目になります。アロースコルトンとペルナンヴェルジュレスに僅か2.5haの畑を所有するとても小さな家族経営の造り手で、植物学に基づいて畑の耕作や手入れをしっかり行い、除草剤も使わずにとてもナチュラルな葡萄を作っています。地元ペルナンヴェルジュレスのミシュラン1つ星レストランの「ルシャルルマーニュ」、リヨンの東の町アヌシーにある2つ星レストランの「ルクロデサンス」でこのドメーヌのワインが使われています。葡萄の木の樹齢は35~65年で古木が多く、摘房で収量を制限し、頻繁に耕作を行なって悪影響のある雑草を取り除いています。いかなる除草剤も使用しておらず、病害に対する薬剤の使用は必要最小限に抑えています。除葉は朝日の当たる東側だけ行い、西日が長時間照り続ける西側の葉は残して葡萄が焼けるのを防いでいます。また畑の中の空気循環を良い状態に保って腐敗が起こらないようにしています。葡萄の収穫はすべて手摘みで、除梗は約80%行います。白はステンレスタンクで醗酵前浸漬を行い、自然酵母でアルコール醗酵を20℃で7~8日間行います。赤はコンクリートタンクで5~6日間低温浸漬後、最大30℃でアルコール醗酵を8日間ほど行います。熟成は樫樽で白は9~10ヵ月、赤は約12ヵ月間行い、新樽は白赤共に10~15%の割合で使われます。
ピノノワール種100%。所有畑は南東向きの急斜面で日当たりと風通しが良く繊細なテロワールを持つ「LesPins(レパン)」という区画と1級畑に囲まれたなだらかな斜面で複雑さを表現する「LesBoutieres(レブティエール)」の2区画にあり、樹齢60年以上の古木になります。濃厚な果実味と繊細な酸味、タンニンがバランスよく混在していて深みのある味わいになっています。若いうちはとても固い印象があります。仔羊のグリル、赤身の肉、串焼きなどと良く合います。