東急百貨店のギフトマナー

お歳暮のマナー

お歳暮熨斗紙
  • <時期>12月上旬~12月25日頃まで
  • <のし>あり
  • <水引>紅白5本花結び
  • <表書き>御歳暮
  • <好適品>先方のお好みに合わせて、喜んでいただける品物を選ぶ

お歳暮の由来

年の暮れのご挨拶として定着しているお歳暮。その昔、新年に先祖の霊を迎えるために、子孫がお供物を本家や親元に持ち寄る「御霊祭(みたままつり)」の名残とされています。お歳暮の品は、年越しに必要なお供物として、塩鮭やもちなど食料品を贈っていたそうです。

また、江戸時代の商習慣が影響されたという説もあります。この時代の商売は基本的に掛け売りであり、お盆と暮れの時期に半年分まとめて支払うことになっていました。この支払をする際に、日頃のお礼と「新年もよろしくお願いします」という気持ちから、贈り物を持参していたようです。

お歳暮の由来は諸説ありますが、1年間のお世話に対するお礼や、これから迎える新年でのお付き合いを願う気持ちを表す良い機会として、現代でも大切にされています。

知っておきたいマナー

本来はアポイントメントを取った上で、相手先にお歳暮の品を持参するのが正式ですが、忙しい現代人にとってお互いの都合を合わせるのは難しいですよね。最近は、デパートやネットショッピングから直送するのが一般的になっています。その場合でも「挨拶状」を別送するのがマナー。お礼の気持ちや近況報告、贈り物を選んだ理由など、形式にこだわらない素直なメッセージでOKです。

お歳暮を頂いた場合も、マナーを忘れたくありません。品物が届いたら、すぐに「お礼状」を出しましょう。お歳暮を贈っていただいたことへのお礼だけでなく、品物の感想をひとこと添えるのがベスト。選んでくれた贈り主への気づかいです。

「挨拶状」も「お礼状」も、手紙や葉書が一般的ですが、いつもメールでやりとりしている相手ならば、メールでもかまわないでしょう。

気持ちよく1年を締めくくるためにも、相手を気づかうマナーを大切にしたいものですね。

贈り物

贈る相手

1年間の感謝の気持ちと、「来年もよろしく」という願いを込めて、お世話になっている方へ贈るのがお歳暮です。本来は、離れて暮らしている両親や親戚、仲人、勤務先の上司や恩師など、目上の相手に対して贈るのが基本となります。

親戚に贈る時には、親族間の取り決めがある場合もありますから、親に相談してみることをオススメします。上司や先輩に贈る時も、会社内のルールや慣習を踏まえる必要があるでしょう。まずは周囲に確認することです。

日常の中で、お礼の気持ちを伝える機会は多くありません。1年の締めくくりに、お歳暮として感謝の意を表すことは、忙しい現代人にとっても、極めて合理的。義理を欠かない絶好のチャンスとも言えるでしょう。「今年はいろいろ助けてもらったけれど、まだお礼していなかった」という友人へ贈ってみるのも素敵です。習慣になってしまうのを避けたい場合は、お歳暮の「のし紙」を付けないで気軽なギフトにしてみては?

選び方

お歳暮のギフト選びに欠かせないのが、相手先の情報を得ることです。情報があれば、相手に喜んでもらえる品物を選ぶヒントになります。

たとえば、お正月に親戚が集まる家ならば、大人数で食べられる食品も嬉しいでしょう。反対に、帰省して家を空ける人や少人数の相手には、賞味期間を考慮した、少量でも質の高い品物をセレクトしたいものです。ビールやワイン、シャンパンなどのアルコール類や、缶詰の詰め合せなども人気。比較的保存が簡単で、邪魔にならないことがポイントなのです。

相手先のことがよく分からなければ、定番の日用品が無難。好きな品物を選んでもらえるカタログギフトもあります。また、手軽なギフト選びとして、ネットショッピングを活用するのも良いでしょう。数多くのギフトの中から、予算やイメージに合った品物を絞り込んでいくことができます。

相手のことを思い浮かべて、あれこれ品物を吟味してみては? お歳暮を贈る醍醐味として楽しみましょう。

贈る時期

お歳暮は1年を締めくくる大切な季節のご挨拶。贈答のタイミングをはずさないようにしたいものです。

12月初旬~12月20日頃までに贈るのが良いでしょう。本来は年内中でOKなのですが、暮れも25日を過ぎた忙しい時期にお歳暮が届いても、相手にとっては迷惑になってしまうかもしれません。もし、お正月用の生鮮品を贈るなら年内ギリギリの方が親切ですが、その場合には事前に相手へ確認しておく必要があるでしょう。

うっかりお歳暮を贈るのが遅くなってしまいそうな時には、新年まで待つのがスマート。「のし紙」の表書きも変わります。1月7日(松の内)までに贈る場合には「御年賀」として、もしそれ以降になるようなら、立春までに「寒中御伺」や「寒中御見舞」として贈りましょう。

また、相手先が喪中の場合でも、お歳暮は失礼にあたりません。

贈り物の相場

お歳暮を贈ると決めた時にまず気になるのは、どれくらいの予算にするかということ。値段ではなく、気持ちを伝えることが重要だとは分かっていても、やはり相場が気になりますよね。

お歳暮の相場は、3,000円~10,000円が一般的で、お中元の予算よりも少し高めに設定している人が多いようです。これは、上半期のお礼の意味合いを持つお中元に対し、お歳暮は1年間の感謝を表すので、そのぶん贈り物にも配慮するということでしょう。

また、お中元とお歳暮のどちらかを贈る場合には、1年の締めくくりとして、お歳暮だけを贈るようにするのが通常です。お中元も贈った相手なのか、お歳暮だけを贈る間柄なのか、そういったことも含めて予算を考えてみましょう。

分不相応な高額な品物や、相手が負担に感じてしまう品物はNG。もちろん、相場はあくまでも目安ですので、懐事情や相手先のことを考えながら、楽しく選んでみてください。その気持ちは、きっと相手にも伝わるはずです。

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