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  • サカイ優佳子のオススメ!

食育のヒント 9月 イクラの醤油漬けと生キクラゲの丼

生筋子の季節を迎えますよ~!

8月下旬から9月上旬、北海道で秋鮭の定置網漁が解禁になり、生筋子の旬を迎えます。毎年この時期にイクラの醤油づけを作り楽しむのが我が家の習わしですが、筋子からイクラにほぐす作業は思いの外面倒なのが正直なところ。最近は「ほぐしますよ!」という魚やさんも増えているのはありがたいところです(ほぐし方はネットにもいろいろ出ているので参照してください。いろいろ試してみましたが、最近は焼き網でほぐす方法を採用しています)。

イクラといえば、いつも思い出すエピソードがあります。知人の10代のお嬢さんがロシアに短期でホームステイをすることになり、事前の情報のやり取りの際に「好物はイクラ」と書いたのだそうです。ロシア語でもイクラは’IKRA’。日本語のイクラは、実はロシア語の’IKRA’が語源なのです。でもロシア語的には、小さく、一粒一粒に分かれた魚卵であればIKURAで、必ずしも鮭の卵ではないのだそうです。そこまではホームステイ先の家族が調べてくれていたので、正真正銘の鮭の卵イクラをたっぷり用意して歓迎してくれたのだそうですが、食卓に大盛りにしてあったのはスメタナ(サワークリーム)和え。相手の気持ちはわかるのでどうにか口にしたものの、好物のイクラがこれほど山盛りだというのにその味付けがどうにも受け入れられないジレンマは今もトラウマなのだとか。同じ食材も、地域によって食べ方は大きく異なるのですね。

生筋子は、ほぐした(ほぐしてもらった)後、一腹につき、小さじ1程度の塩を溶かした2カップの水で洗ってからざるにあげてしっかり水を切ります。醤油25cc、酒5cc、鰹節ひとつまみ、昆布2cm角を挟みで切ったものを合わせて鍋に入れ、蓋をして中弱火で沸騰させたらすぐ火を止めて冷めるまでおいたものを濾してイクラにかけて混ぜ、冷蔵庫に置いて最低1時間味を馴染ませたら出来上がり。2日くらいで食べきるようにしています。

イクラはきゅうりを軽く塩もみしたものと共に丼に、が定番ですが、今回試してみたのは以下のような丼。家族にも好評でした。我が家の場合も、サワークリームで和えるよりはやはり醤油味で調理してしまいますが、合わせる食材を変えるだけでもちょっと新鮮です。試してみてくださいね。

#156 イクラの醤油漬けと生キクラゲの丼
材料(2人分)

イクラの醤油漬け 大さじ6
生キクラゲ 2枚
きゅうり 1/4本
醤油(好みで) 適量
ご飯丼2杯分

作り方

1. 生キクラゲは熱湯でさっと茹でたら石づきを切り落とし、千切りにして粗熱を取る。

2. きゅうりは千切りにし、少量の塩(分量外)でもんで数分おき、水気を絞る。

3. 丼にご飯を盛り、1、2、イクラの醤油漬けを混ぜたものを載せる。

サカイ 優佳子

サステナブル料理研究家/一般社団法人DRYandPEACE代表理事
外資系金融機関等に勤務の後、娘のアトピーをきっかけに食の活動を開始。海外での豊富な食体験をベースにレシピを開発する。2002年から、あえて栄養学に触れず、五感で感じること、食から社会を見ることを重視する食育ワークショップ「食の探偵団」を主宰。08年からは田んぼを残したいと米粉の普及に尽力。11年から食品ロス削減にもなり、冷蔵庫に頼らず、輸送の際のCO2も削減できる乾物は未来食との想いから、乾物の普及につとめる。2013年から乾物を使ったカレーを食べることで内モンゴルの砂漠緑化に繋げる乾物ドライカレーパンプロジェクト及び乾物カレーの日をプロデュース。「レシピをみないでささっと料理ができる」、「毎日の料理が楽しくなる」家庭料理全般のパーソナルトレーニングをオンラインで実施して好評を得ている。

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