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  • サカイ優佳子のオススメ!

食育のヒント 11月 米粉のストレッペ

米粉ならあっという間に「手打ちパスタ!」

昭和30年代は一年に一人あたり120kgも食べていたお米。今ではその半分の60kgを切るほどの消費しかなくなってしまいました。
お米を作りすぎると米価が安くなってしまう、農家が立ちゆかなくなってしまう、と減反政策という名前の生産調整が行われてきました。米を作ることができる田んぼがあるのに、そこで米を作ってはいけないというわけです。一時は厳しい取り締まりすらありました。

世界全体で見れば、これからまだ人口は増えると言われ、食料の生産がそれに追いつくのか?といった議論もされている中、なぜか日本の中では、作る場所があるのに作ってはいけないという不思議なことに。
田んぼでも、3年も耕作放棄されれば、再び米を育てることができるような土地に戻すのに何年もかかり、「食料がたりなそうだ、今年はたくさん米を作らなくては」というわけにはいかないものといいます。

東北のある地域を訪れた時、「この地域の米は**円で買ってもらわないと農家が続けていけません。農家が米作りを続けられないということは、田んぼが広がる風景も、それにまつわる祭りをはじめとする地域のコミュニティもなくなります。皆さんの食べる力で田んぼを残してください」と一人一人歩いて回り、その価格での販売を実現したという人にお会いしたことがあります。

私にできることは、レシピを作ること。なら、粒で食べる量が減ってしまったのなら、粉でおいしく食べる方法を提案することで、私もまた田んぼが広がる風景を残したいと思います。米粉という言葉は浸透したものの、まだ自宅で普通に米粉を常備するという段階にまではいっていないようです。
さて、今回ご紹介するのは、米粉の手打ちパスタ。白玉だんごを作る手軽さで、簡単に手打ちパスタが作れるのは米粉ならでは!グルテンを含む小麦粉、含まない米粉。これが小麦粉と米粉の最も大きな違いです。グルテンは小麦に含まれるタンパク質でねばりの素。米粉にはこれがないために、長細い麺をうつのはツナギを加えない限り難しいのですが、ショートパスタなら、力要らず、コネる時間いらず、で米粉のモチモチ感を活かしたものがものの15分で作れてしまいます。是非お試しください。

#122 米粉のストレッペ
材料(2~3人分)

米粉 200g
水 160cc
塩 ひとつまみ

作り方

1 材料をすべてボウルにあわせ、粉っぽさがなくなるまで手で混ぜる。耳たぶのかたさ程度になるようにかたさを調節する(ゆるければ粉を足す。固すぎれば水をたす)。

2 たっぷりの湯で1を茹で、浮かんできたら出来上がり。好みのソースで和えて食べる。

※写真はバターを鍋に入れてセージの葉を入れてとかしたものに茹で上げたストレッペを絡め、パルミジャーノレッジャーノと胡椒をふったもの。

サカイ 優佳子

サステナブル料理研究家/一般社団法人DRYandPEACE代表理事
外資系金融機関等に勤務の後、娘のアトピーをきっかけに食の活動を開始。海外での豊富な食体験をベースにレシピを開発する。2002年から、あえて栄養学に触れず、五感で感じること、食から社会を見ることを重視する食育ワークショップ「食の探偵団」を主宰。08年からは田んぼを残したいと米粉の普及に尽力。11年から食品ロス削減にもなり、冷蔵庫に頼らず、輸送の際のCO2も削減できる乾物は未来食との想いから、乾物の普及につとめる。2013年から乾物を使ったカレーを食べることで内モンゴルの砂漠緑化に繋げる乾物ドライカレーパンプロジェクト及び乾物カレーの日をプロデュース。「レシピをみないでささっと料理ができる」、「毎日の料理が楽しくなる」家庭料理全般のパーソナルトレーニングをオンラインで実施して好評を得ている。

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