食育のヒント 5月 エキゾチックなナッツライス
ナッツをもっと食卓に
2050年には90億人に達するかもしれないと言われる世界人口の増加に向けて、私たちの食生活も変えていかなければいけないという声が上がっています。環境負荷が高く、飼料として大量の穀物を必要とする肉の摂取を控え、野菜や果物、豆やナッツの摂取を倍増しようといった具体的な提案も、あちこちで出てきています。
ナッツを倍増?日本では、くるみ和え、ピーナッツ豆腐など少数の例外を除いては、ナッツ=おつまみあるいはお菓子の材料として使うケースがほとんどではないでしょうか。
でも、海外を見ると、もっと多様な使い方をしています。例えばインド料理では味の決め手にカシューナッツをペーストにしたものを使うのをよく見かけます。サラダにたっぷりトッピングしたり、卵料理に焼き込んだり、炊き込みご飯に入れたりなどの例も多くの地域に見られます。この連載でも、以前、ナッツをたっぷり使ったナッツローフをご紹介したことがあります。食べ応えたっぷりで味わいも深く、食べた方は「肉なしとは思えない!」と驚きます。
乾物を使った料理教室でたまにおまけでご紹介しているのが、ナッツライス。お米を炊く時に無塩のミックスナッツを炊き込むだけという手軽さなのですが、ご飯がほんのり茶色く染まり、ナッツの旨みが回ってとっても美味しいと大好評です。炊くことによって、しっとりほっくりする食感に変わるのも魅力です。
ほんの少し塩をしておにぎりにしただけでも美味しく、カレーやシチューなどのお供にするにもぴったり。味付けもなくシンプルなので、普段のお惣菜とも合います。
今回は、そんなナッツご飯にちょっとエキゾチックなスパイス風味をつけたご飯をご紹介しますね。カレーやトマト味のシチューなどによく合いますよ。
#212 エキゾチックなナッツご飯
材料(2人分)
米 2合
無塩ミックスナッツ 60g
シナモンスティック 1/2本
カルダモン 2個
作り方
1. 米は普通に水加減して、全ての材料を入れて普通に炊く。
サカイ 優佳子
サステナブル料理研究家/一般社団法人DRYandPEACE代表理事
外資系金融機関等に勤務の後、娘のアトピーをきっかけに食の活動を開始。海外での豊富な食体験をベースにレシピを開発する。2002年から、あえて栄養学に触れず、五感で感じること、食から社会を見ることを重視する食育ワークショップ「食の探偵団」を主宰。08年からは田んぼを残したいと米粉の普及に尽力。11年から食品ロス削減にもなり、冷蔵庫に頼らず、輸送の際のCO2も削減できる乾物は未来食との想いから、乾物の普及につとめる。2013年から乾物を使ったカレーを食べることで内モンゴルの砂漠緑化に繋げる乾物ドライカレーパンプロジェクト及び乾物カレーの日をプロデュース。「レシピをみないでささっと料理ができる」、「毎日の料理が楽しくなる」家庭料理全般のパーソナルトレーニングをオンラインで実施して好評を得ている。
関連リンク
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(https://profu.link/u/yukakosakai)
サカイ優佳子の 楽しく 美味しく 未来を創る
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著書
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「超快腸!ドライマンゴーをヨーグルトでもどすだけ!!」
(主婦の友社) -
「乾物マジックレシピ」
(山と渓谷社) -
「毎日食べたい乾物ヨーグルトレシピ決定版」
(世界文化社) -
「ヨーグルトでもどす魔法の乾物レシピ 」(主婦の友生活シリーズ)
DRYandPEACE・佐藤 秀美 監修(主婦の友社) -
「乾物Every Day」
サカイ優佳子・田平恵美 共著(コモンズ刊)
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「米粉食堂へようこそ」
サカイ優佳子・田平恵美 共著(コモンズ刊)
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「いそがしママの楽しい食卓レシピ」
サカイ優佳子著(サンマーク出版)
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「感じる食育 楽しい食育」
サカイ優佳子・田平恵美 共著(コモンズ刊)
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「世界の料理」
サカイ優佳子・田平恵美 共著(ポプラディア情報館)
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「しぜんをたべよう!げんきなカラダをつくるたべものたち」
サカイ優佳子他 監修(農山漁村文化協会) -
「米粉ランチ―パスタに、チヂミに、どんぶりになる米粉のレシピ40」
サカイ優佳子・田平恵美 共著(農山漁村文化協会)