食育のヒント 6月 ホゲ
花椒香るブータン料理
数年前、ブータン国王ご夫妻が来日し、GDPではなく、「国民総幸福量」(GNH=Gross National Happiness)を追求する国として、ブータンという国が、日本でも注目を浴びることになりました。
でも先日、「ブータン料理のお店に行きませんか?」と友人に誘われた時、ブータンの人がどんなものを食べているかを全く知らないことに気づいたのです。
調べてみると、
唐辛子を野菜のように食べ、世界一辛い?調味料は、塩、中国山椒、チーズ?程度。
食材や料理のバリエーションが少ない、といったことが挙げられるようでした。
ブータンの国土の85%が高地。なので、栽培できる野菜も限られています。また1971年まで長く鎖国政策をとっていたことから、海外からの食文化の流入も少なかったようなのです。
お店で食べたのは、ブータンの国民的おかずと言われる「エマダツィ」、花椒風味のサラダ「ホゲ」、豚の干し肉と大根などの煮物「パクシャパ」、蒸し餃子「モモ」とアイスクリームでした(アイスクリームにも唐辛子入り!)。
エマダツィは、ざっくりいえば、メインは唐辛子でチーズを入れて溶かして食べるといった感じの料理です。現地では赤米と一緒に食べるそうです。現地ではとにかく激辛らしいですが、お店では辛味を抑えて日本人向けにアレンジしてあるとのことでした。
ホゲは、玉ねぎ、トマト、きゅうりを、花椒をきかせてカッテージチーズで和えたもの。
パクシャパは、噛みごたえと旨みたっぷりの干し肉がとても美味しかったです。
モモはチベットやネパールで食べられているものとほぼ同じ。ただエゼという唐辛子ペーストが添えられていました。
そのあと、家でエマダツィにジャガイモがプラスされたケワダツィという料理と、ホゲを作ってみました。
これからトマトやきゅうりが美味しい時期になるので、ホゲのレシピをご紹介しますね。
作ってみてくださいね。
#213 ホゲ
材料
紫玉ねぎ 薄切り 1/4個
ミニトマト 半分に切る 6個
きゅうり 斜め薄切り 1/2本
生姜 みじん切り 小さじ1/2
カッテージチーズ 50g
塩 少々
花椒の粉 少々
作り方
材料をすべて合わせて、よく混ぜる。
サカイ 優佳子
サステナブル料理研究家/一般社団法人DRYandPEACE代表理事
外資系金融機関等に勤務の後、娘のアトピーをきっかけに食の活動を開始。海外での豊富な食体験をベースにレシピを開発する。2002年から、あえて栄養学に触れず、五感で感じること、食から社会を見ることを重視する食育ワークショップ「食の探偵団」を主宰。08年からは田んぼを残したいと米粉の普及に尽力。11年から食品ロス削減にもなり、冷蔵庫に頼らず、輸送の際のCO2も削減できる乾物は未来食との想いから、乾物の普及につとめる。2013年から乾物を使ったカレーを食べることで内モンゴルの砂漠緑化に繋げる乾物ドライカレーパンプロジェクト及び乾物カレーの日をプロデュース。「レシピをみないでささっと料理ができる」、「毎日の料理が楽しくなる」家庭料理全般のパーソナルトレーニングをオンラインで実施して好評を得ている。
関連リンク
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サカイ優佳子の 楽しく 美味しく 未来を創る
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著書
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「超快腸!ドライマンゴーをヨーグルトでもどすだけ!!」
(主婦の友社) -
「乾物マジックレシピ」
(山と渓谷社) -
「毎日食べたい乾物ヨーグルトレシピ決定版」
(世界文化社) -
「ヨーグルトでもどす魔法の乾物レシピ 」(主婦の友生活シリーズ)
DRYandPEACE・佐藤 秀美 監修(主婦の友社) -
「乾物Every Day」
サカイ優佳子・田平恵美 共著(コモンズ刊)
-
「米粉食堂へようこそ」
サカイ優佳子・田平恵美 共著(コモンズ刊)
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「いそがしママの楽しい食卓レシピ」
サカイ優佳子著(サンマーク出版)
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「感じる食育 楽しい食育」
サカイ優佳子・田平恵美 共著(コモンズ刊)
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「世界の料理」
サカイ優佳子・田平恵美 共著(ポプラディア情報館)
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「しぜんをたべよう!げんきなカラダをつくるたべものたち」
サカイ優佳子他 監修(農山漁村文化協会) -
「米粉ランチ―パスタに、チヂミに、どんぶりになる米粉のレシピ40」
サカイ優佳子・田平恵美 共著(農山漁村文化協会)