食育のヒント 9月 打ち豆のチーズ焼き
簡単豆料理の味方!「打ち豆」で大豆をもっと身近に
打ち豆、ご存知ですか?
打ち豆とは、新潟、山形、福井、滋賀などで使われてきた、大豆を打って潰したものです。
冬の寒さが厳しい地域で、冬場のタンパク質を確保するために、そして日々の料理を簡単にするために、かつては「豆打ち石」にのせて、水につけて少し柔らかくした豆を一粒一粒木槌で打って冬に備えてきたのだそうです。(人によっては少し茹でたり蒸したりしてからの場合もあるそうです。)
2019年に山形を訪れたとき、この豆打ち体験をさせていただきました。慣れないと豆があちこちに飛んでしまい、なかなかに時間と手間がかかる作業です。今では機械で打った打ち豆が市販され、そちらを使う人が増えています。そして、私が住む横浜でも扱う店がちらほら出てきました。
黄大豆、青大豆、珍しいところでは黒大豆や紅大豆。私は青大豆の打ち豆を見つけると、ほぼ必ず購入してしまいます。
打ち豆は、液体が多い料理に使うなら戻す必要がなく、そのまま野菜のように扱えるので、常備しておくと豆料理がとても身近になります。
まず試して欲しいのは、大根とにんじんと合わせてお味噌汁に入れること。潰してあるからか、お豆の美味しさが汁に溶け出すようでとても美味しいのです。カレーやシチューに加えるのも手軽で美味しい使い方です。また、ご飯を炊くときに、研いだお米を普通に水加減し、打ち豆と、同じ重量の水を加えて炊けば、簡単に大豆ご飯になります。
今回ご紹介するのは、豆が苦手なお子さんにも人気のチーズ焼き。タンパク質たっぷりでおやつにも、おつまみにもオススメです。とても簡単なので、ぜひ試してみてくださいね。
#216 打ち豆のチーズ焼き
材料
打ち豆 15g
白ワイン(水でも可) 大さじ1
好みのチーズ 20g
作り方
1. 打ち豆と白ワインを合わせて3分ほどおいて柔らかくする。
2. すりおろしたチーズと混ぜてフライパンに入れ、チーズがパリパリになるまで弱火でじっくり両面を焼く。
サカイ 優佳子
サステナブル料理研究家/一般社団法人DRYandPEACE代表理事
外資系金融機関等に勤務の後、娘のアトピーをきっかけに食の活動を開始。海外での豊富な食体験をベースにレシピを開発する。2002年から、あえて栄養学に触れず、五感で感じること、食から社会を見ることを重視する食育ワークショップ「食の探偵団」を主宰。08年からは田んぼを残したいと米粉の普及に尽力。11年から食品ロス削減にもなり、冷蔵庫に頼らず、輸送の際のCO2も削減できる乾物は未来食との想いから、乾物の普及につとめる。2013年から乾物を使ったカレーを食べることで内モンゴルの砂漠緑化に繋げる乾物ドライカレーパンプロジェクト及び乾物カレーの日をプロデュース。「レシピをみないでささっと料理ができる」、「毎日の料理が楽しくなる」家庭料理全般のパーソナルトレーニングをオンラインで実施して好評を得ている。
関連リンク
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(https://profu.link/u/yukakosakai)
サカイ優佳子の 楽しく 美味しく 未来を創る
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著書
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「超快腸!ドライマンゴーをヨーグルトでもどすだけ!!」
(主婦の友社) -
「乾物マジックレシピ」
(山と渓谷社) -
「毎日食べたい乾物ヨーグルトレシピ決定版」
(世界文化社) -
「ヨーグルトでもどす魔法の乾物レシピ 」(主婦の友生活シリーズ)
DRYandPEACE・佐藤 秀美 監修(主婦の友社) -
「乾物Every Day」
サカイ優佳子・田平恵美 共著(コモンズ刊)
-
「米粉食堂へようこそ」
サカイ優佳子・田平恵美 共著(コモンズ刊)
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「いそがしママの楽しい食卓レシピ」
サカイ優佳子著(サンマーク出版)
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「感じる食育 楽しい食育」
サカイ優佳子・田平恵美 共著(コモンズ刊)
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「世界の料理」
サカイ優佳子・田平恵美 共著(ポプラディア情報館)
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「しぜんをたべよう!げんきなカラダをつくるたべものたち」
サカイ優佳子他 監修(農山漁村文化協会) -
「米粉ランチ―パスタに、チヂミに、どんぶりになる米粉のレシピ40」
サカイ優佳子・田平恵美 共著(農山漁村文化協会)