食育のヒント 5月 桜えびと菜の花の炒め物
たまにはゲーム感覚で
「料理がマンネリになってしまうんです」
そんな声をよくききます。料理は毎日のこと。家族のことを思えばこそ、いろいろな料理を作りたいという思いも強くなるのでしょう。
料理研究家の故・小林カツ代さんが、初期の著書の中で、曜日ごとに作る料理をきっちり決めている女性のことを書いていました。毎週必ずその料理。でもそれがどれもほんとうにおいしい。家族がよければそれでもいいのではないか。同感です。レパートリーが広いほどよいというわけでもありません。
とはいえ、私を含む食いしん坊は、やはり料理が7日サイクルでまったく変わらずに続いていくだけでは、いくらそれがおいしくてもおそらくは満足できません。ではどんなふうにマンネリを脱しましょう?
あまり作ったことがないような料理の本を読んでみるというのも一つ。ネットでもさまざまなレシピが公開されています。そうやって研究するのは正統派。
一方で、こんな方法もあります。
私がたまに自分にしかけるゲーム。
できるだけ買い物をせずに、冷蔵庫や冷凍庫にあるもの、乾物、缶詰などを駆使して食卓を調えてみること。
このゲームを始めてみると、台所にいかにいろいろな食材があるかに改めて気づきます。うっかり腐らせてしまう、賞味期限を過ぎてしまうといった「ミス」を防ぐためにも定期的にゲーム感覚で楽しんでみると、食材の意外な組み合わせの妙をみつけたり、シンプルな料理のおいしさに感動したり、新たな発見もあるものです。同時に家計にも優しい!
買い物を出来る限り控えてどれだけ料理を工夫できるか。
家族も巻き込んでゲームを是非楽しんでみてくださいね。
#128 桜えびと菜の花の炒め物
材料(2人分)
卵 1個
乾燥桜えび 10g
菜の花 1束
生姜のみじん切り 大さじ1/2
ゴマ油 適量
塩、胡椒各少々
作り方
1. フライパンにゴマ油をひいて熱したら、溶き卵を流し入れて周りが固まりかけたらざっとまぜて皿にとる。
2. 1のフライパンに必要ならゴマ油を更に加え、弱火で生姜の香りをたてる。
3. 乾燥桜えびと菜の花を2に加えて中火で炒め、菜の花に火が通ったら1を戻し入れて炒め合わせ、塩、胡椒で味を整える。
4. 好みで卓上で醤油をかけて食す。
サカイ 優佳子
サステナブル料理研究家/一般社団法人DRYandPEACE代表理事
外資系金融機関等に勤務の後、娘のアトピーをきっかけに食の活動を開始。海外での豊富な食体験をベースにレシピを開発する。2002年から、あえて栄養学に触れず、五感で感じること、食から社会を見ることを重視する食育ワークショップ「食の探偵団」を主宰。08年からは田んぼを残したいと米粉の普及に尽力。11年から食品ロス削減にもなり、冷蔵庫に頼らず、輸送の際のCO2も削減できる乾物は未来食との想いから、乾物の普及につとめる。2013年から乾物を使ったカレーを食べることで内モンゴルの砂漠緑化に繋げる乾物ドライカレーパンプロジェクト及び乾物カレーの日をプロデュース。「レシピをみないでささっと料理ができる」、「毎日の料理が楽しくなる」家庭料理全般のパーソナルトレーニングをオンラインで実施して好評を得ている。
関連リンク
サカイ優佳子のホームページなどはこちら
(https://profu.link/u/yukakosakai)
サカイ優佳子の 楽しく 美味しく 未来を創る
(https://www.reservestock.jp/subscribe/113493)
著書
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「超快腸!ドライマンゴーをヨーグルトでもどすだけ!!」
(主婦の友社) -
「乾物マジックレシピ」
(山と渓谷社) -
「毎日食べたい乾物ヨーグルトレシピ決定版」
(世界文化社) -
「ヨーグルトでもどす魔法の乾物レシピ 」(主婦の友生活シリーズ)
DRYandPEACE・佐藤 秀美 監修(主婦の友社) -
「乾物Every Day」
サカイ優佳子・田平恵美 共著(コモンズ刊)
-
「米粉食堂へようこそ」
サカイ優佳子・田平恵美 共著(コモンズ刊)
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「いそがしママの楽しい食卓レシピ」
サカイ優佳子著(サンマーク出版)
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「感じる食育 楽しい食育」
サカイ優佳子・田平恵美 共著(コモンズ刊)
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「世界の料理」
サカイ優佳子・田平恵美 共著(ポプラディア情報館)
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「しぜんをたべよう!げんきなカラダをつくるたべものたち」
サカイ優佳子他 監修(農山漁村文化協会) -
「米粉ランチ―パスタに、チヂミに、どんぶりになる米粉のレシピ40」
サカイ優佳子・田平恵美 共著(農山漁村文化協会)