食育のヒント 8月 タブーレ
夏になると食べたくなる味!タブーレ!
15年ほど前、フランスの田舎町に子連れで1年弱住んでいました。冬は朝8時すぎても真っ暗だったのに、夏には陽がのびて21時過ぎまで外は明るくなります。教会がある街の中心部の広場に面したマンションに住んでいたので、音楽が演奏されたり、アートパフォーマンスや大道芸が行われたりするのを夜遅くまで日々楽しんでいました。
広場に面した店の前に並べられたテーブルと椅子。子らは広場のイベントを楽しみ、大人はワインと食事をゆったりした気分で楽しめたのが、子連れでレストランに行くのは歓迎されないフランスにあって、ちょっとした解放感でした。
そんな夏の屋外での食事にぴったりなのが、タブーレ。世界最小のパスタといわれるクスクスにパセリをたっぷり混ぜたレモンが効いたサラダです。
もともと、フランス領だったマグレブ諸国から入ったクスクスはフランス人の大好物。タブーレという料理はレバノンから入ったとされますが、レバノンではブルグルという挽き割りの全粒小麦が使われるのを、フランスではお気に入りのクスクスに替えて広まったということのようです。
当時同じ街で一人暮らしをしていた日本人男性は、米を炊くより安いし簡単だからと、毎食クスクスを食べていると話していました。日本ではそれほど安いわけではありませんが、お湯をかけて蓋をして7~8分蒸らせば食べることができる手軽さは、もっと広まってもよいかもしれませんね。
さて、そんなクスクスを使ったタブーレ。冷やしたスパークリングワインや白ワインとともに、楽しんでみてください!
#131 タブーレ
材料
クスクス 戻したもの 1/2カップ
トマト 1/2個
紫玉葱(または玉葱) 1/4個
パセリ 葉の部分のみ15g
オリーブオイル 大さじ1/2
レモン汁 小さじ2強
塩 小さじ1/4弱程度
胡椒少々
【クスクスの戻し方】
パッケージの記載を参照してください。本場ではローズウォーターで蒸して作るなどしますが、日本に入っているもののほとんどはインスタントでOK。熱湯を注いで蓋をしてしばらく蒸らしてください。3倍くらいのカサになります。
作り方
1. ダイスに切ったトマト、紫玉葱、みじん切りにしたパセリとクスクスをあわせ、オリーブオイルとレモン汁、塩、胡椒で調味する。
※前菜として出す場合、チコリの葉にのせるなどすると食べやすい。
※パセリは細かいみじん切りにしてください。でないと食べにくくなります。
サカイ 優佳子
サステナブル料理研究家/一般社団法人DRYandPEACE代表理事
外資系金融機関等に勤務の後、娘のアトピーをきっかけに食の活動を開始。海外での豊富な食体験をベースにレシピを開発する。2002年から、あえて栄養学に触れず、五感で感じること、食から社会を見ることを重視する食育ワークショップ「食の探偵団」を主宰。08年からは田んぼを残したいと米粉の普及に尽力。11年から食品ロス削減にもなり、冷蔵庫に頼らず、輸送の際のCO2も削減できる乾物は未来食との想いから、乾物の普及につとめる。2013年から乾物を使ったカレーを食べることで内モンゴルの砂漠緑化に繋げる乾物ドライカレーパンプロジェクト及び乾物カレーの日をプロデュース。「レシピをみないでささっと料理ができる」、「毎日の料理が楽しくなる」家庭料理全般のパーソナルトレーニングをオンラインで実施して好評を得ている。
関連リンク
サカイ優佳子のホームページなどはこちら
(https://profu.link/u/yukakosakai)
サカイ優佳子の 楽しく 美味しく 未来を創る
(https://www.reservestock.jp/subscribe/113493)
著書
-
「超快腸!ドライマンゴーをヨーグルトでもどすだけ!!」
(主婦の友社) -
「乾物マジックレシピ」
(山と渓谷社) -
「毎日食べたい乾物ヨーグルトレシピ決定版」
(世界文化社) -
「ヨーグルトでもどす魔法の乾物レシピ 」(主婦の友生活シリーズ)
DRYandPEACE・佐藤 秀美 監修(主婦の友社) -
「乾物Every Day」
サカイ優佳子・田平恵美 共著(コモンズ刊)
-
「米粉食堂へようこそ」
サカイ優佳子・田平恵美 共著(コモンズ刊)
-
「いそがしママの楽しい食卓レシピ」
サカイ優佳子著(サンマーク出版)
-
「感じる食育 楽しい食育」
サカイ優佳子・田平恵美 共著(コモンズ刊)
-
「世界の料理」
サカイ優佳子・田平恵美 共著(ポプラディア情報館)
-
「しぜんをたべよう!げんきなカラダをつくるたべものたち」
サカイ優佳子他 監修(農山漁村文化協会) -
「米粉ランチ―パスタに、チヂミに、どんぶりになる米粉のレシピ40」
サカイ優佳子・田平恵美 共著(農山漁村文化協会)