食育のヒント 4月 ホタルイカと菜の花の生姜醤油炒め
ホタルイカで春を感じる
私にとって春を感じさせる食べものの一つに、ホタルイカがあります。
6年ほど前に仕事で滑川を訪れた時、ほたるいかミュージアムを案内していただきました。ホタルのように光るのでホタルイカと呼ばれ、日の出前に行われる漁では、発光するホタルイカの群れの姿が幻想的なのだとか。シーズンがすでに終わっており漁に参加できなかったのがなんとも残念だったのですが、それまで特に意識していなかったホタルイカが、私の中で「季節の味」に昇格したきっかけでした。
ホタルイカの漁は、富山の場合3月1日に解禁となり、5月いっぱい続きます。旬は4月から5月の初旬。深海にいるホタルイカが産卵のために海岸近くにあがり、産卵を終えた後を捕えるのだそうです。その時期には海岸にたくさん打ち上げられているホタルイカを朝早く集めにいくのだと語ってくれた地元の人もいました。
関東の店頭で手に入りやすいのは、生よりは茹でたホタルイカ。大抵は酢みそつきで売られているので、そのまま食べる人が多いかと思いますが、我が家では、ちょっと苦みのある青菜とともに酒と醤油の味付けで生姜を効かせて炒めて食べるのが定番。炒めることでぷっくりと膨らんだホタルイカの美味しさもまたよし、です。
北陸新幹線が開通して東京から富山への時間距離が相当短縮されました。5月までのシーズン中に訪れて、茹でたてのホタルイカを堪能という旅もいいなと思うこの頃です。
#139 ホタルイカと菜の花の生姜醤油炒め
材料
ホタルイカ(ボイル) 100g
菜の花 100g
油 適量
生姜のすりおろし 適量
酒、醤油各 小さじ2
胡椒 少々
作り方
1. 菜の花は塩少々(分量外)を入れた湯でさっとゆがく。
2. フライパンに油をひき、ホタルイカを入れて一混ぜしたら、酒と生姜のすりおろしを加える。
3. 1の菜の花を加え炒め合わせ、鍋肌から醤油を回しかけ、胡椒をふる。
サカイ 優佳子
サステナブル料理研究家/一般社団法人DRYandPEACE代表理事
外資系金融機関等に勤務の後、娘のアトピーをきっかけに食の活動を開始。海外での豊富な食体験をベースにレシピを開発する。2002年から、あえて栄養学に触れず、五感で感じること、食から社会を見ることを重視する食育ワークショップ「食の探偵団」を主宰。08年からは田んぼを残したいと米粉の普及に尽力。11年から食品ロス削減にもなり、冷蔵庫に頼らず、輸送の際のCO2も削減できる乾物は未来食との想いから、乾物の普及につとめる。2013年から乾物を使ったカレーを食べることで内モンゴルの砂漠緑化に繋げる乾物ドライカレーパンプロジェクト及び乾物カレーの日をプロデュース。「レシピをみないでささっと料理ができる」、「毎日の料理が楽しくなる」家庭料理全般のパーソナルトレーニングをオンラインで実施して好評を得ている。
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著書
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「超快腸!ドライマンゴーをヨーグルトでもどすだけ!!」
(主婦の友社) -
「乾物マジックレシピ」
(山と渓谷社) -
「毎日食べたい乾物ヨーグルトレシピ決定版」
(世界文化社) -
「ヨーグルトでもどす魔法の乾物レシピ 」(主婦の友生活シリーズ)
DRYandPEACE・佐藤 秀美 監修(主婦の友社) -
「乾物Every Day」
サカイ優佳子・田平恵美 共著(コモンズ刊)
-
「米粉食堂へようこそ」
サカイ優佳子・田平恵美 共著(コモンズ刊)
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「いそがしママの楽しい食卓レシピ」
サカイ優佳子著(サンマーク出版)
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「感じる食育 楽しい食育」
サカイ優佳子・田平恵美 共著(コモンズ刊)
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「世界の料理」
サカイ優佳子・田平恵美 共著(ポプラディア情報館)
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「しぜんをたべよう!げんきなカラダをつくるたべものたち」
サカイ優佳子他 監修(農山漁村文化協会) -
「米粉ランチ―パスタに、チヂミに、どんぶりになる米粉のレシピ40」
サカイ優佳子・田平恵美 共著(農山漁村文化協会)