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Wine Columnワイン コラム

  • 伴良美のオススメ!

日本酒をワイングラスで楽しもう 瓶内二次発酵の本格的スパークリング SAKE MIZUBASHO PURE みずばしょうピュア

ラベルが語るワイン物語

CDやDVDにジャケ買い、という言葉があるように、ワインもラベルが奇麗なものや、興味深いデザインのものには、つい手がのびてしまいます。実際にワインのラベルは、ワインの歴史やエピソードを伝えるものが多く、そこにはさまざまな情報や物語が隠れています。ラベルのささやきを聞きながらワインを飲めば、いっそう美味しく楽しく感じられることでしょう。

日本酒をおしゃれにワイングラスで楽しんでみませんか?
ワイングラスはその形状から、日本の伝統的な酒器ではつかみきれなかった華やかな芳香、繊細な味わい、そしてお米の旨みをしっかりと感じさせてくれます。
今月は日本酒をワイングラスでいただく楽しみ方。そしてこの春開催された「ワイングラスでおいしい日本酒アワード2019」で受賞し、東急フードショーでもおすすめのワイングラスにピッタリな日本酒をご紹介しましょう。

日本酒の魅力を世界に広げたい 構想10年を経て生まれたスパークリング日本酒

写真:シャンパーニュ製法の瓶内2次発酵がきめ細やかな泡立ちを育む
まずご紹介するのは、伝統的な日本酒の造りに、シャンパーニュと同じ瓶内2次発酵を取り入れた本格的なスパークリング日本酒。その名前は「MIZUBASHO PURE」(みずばしょうピュア)。じっくりと瓶の中で熟成させることで生まれる繊細な泡立ち、そして山田錦の酒米から生まれる気品ある風味と豊かな旨みを湛えています。ラベルもまさにシャンパーニュのようなモダンなデザイン。金の帯に包まれたお米から、細やかな泡が立ち上る様子が描かれ、フレッシュでピュアな味わいを表現しています。

このスパークリング日本酒を生み出したのは、初夏になると水芭蕉の花が美しく咲き誇る群馬県利根村の永井酒造。日本酒の魅力を世界に広げたいと、構想から10年経た2008年。試行錯誤を重ねた末に、繊細な泡と沈殿物が全くない澄んだ発泡清酒「MIZUBASHO PURE」が完成しました。発売以来、フランスなどヨーロッパの三ツ星レストランを始め、世界各国のレストランに採用され、素晴らしいコース料理のスタートを彩っています。

世代、業態、国境を越えて日本酒を広げるコンテスト「ワイングラスでおいしい日本酒アワード」

写真:日本酒の専門家がブラインドで特にワイングラスにふさわしい日本酒を厳選する
さらにこのスパークリングは今年3月に開催された「ワイングラスでおいしい日本酒アワード2019」で、スパークリングSAKE部門で金賞を受賞。また同蔵元の「水芭蕉 純米吟醸」もアワードメイン部門(1800ml 税別2600円以下の日本酒)にて金賞を受賞しています。

「ワイングラスでおいしい日本酒アワード2019」のコンテストは9年目を迎え、今年は250社883点がエントリー。その中から、日本酒の専門家46名がリーデルワイングラスを使いブラインド官能テストで7段階評価を行います。その結果、ワイングラスで楽しむことで、より一層豊かな個性と魅力を発揮する日本酒300点を厳選。最高金賞51点、金賞244点が受賞を果たしています。

ワイングラスで飲むと様々な発見が 日本酒専用のグラスも開発

写真:リーデル社が開発した日本酒専用グラスも人気
同実行委員会では「日本酒をワイングラスで飲むと、新たな発見がたくさんあります。まず『香り』『色調』が一層美しく豊かに感じられること。さらに『和洋を問わない料理との汎用性の広さ』『晴れの食卓を彩る高揚感』も実感でき、日本酒の楽しみ方がいっそう広がります。食文化の核でもある日本酒が、世代、業態、国境を越えてより広がり継承されていくためにも、ワイングラスで楽しむスタイルが広がっていくことを願っています」と伝えています。

中でも近年人気のスパークリング日本酒、大吟醸、プレミアム純米酒は、ワイングラスに良く合います。すでにご存じの方も多いかと思いますが、ワイングラス専門のリーデル社では、日本酒専門の大吟醸グラスを、さらに近年は純米グラスを特別に販売しています。

こうしたワイングラスで日本酒を飲むと、香りが非常に華やかになる上、日本伝統の酒器ではつかみきれなかった繊細な芳香まで感じ取れるようになります。日本酒の香りがこんなにも品があり、良いものだったのかと実感。また、透明で底まで見えるワイングラスは、微妙な色彩や粘性、繊細な泡立ちまでを感じ取ることができます。

香り豊かに 和食・洋食さまざまな料理と楽しんで

写真:生ハム、カボチャのチーズマヨネーズ和え、うどのマスタードソースなど、洋風にアレンジした料理にもピッタリ。
また和食だけでなく洋食とも楽しむことができ、実際に世界のイタリアンやフレンチの一流料理店ではグラスで日本酒を提供することが定番となっています。私たち日本の家庭でも、日本酒をワイングラスに移して楽しんでみましょう。和の食卓では非日常感が感じられ、洋の食卓ではパスタやフライ、チーズ料理にも良く合います。またタイプによっては、フルーツやチョコレートのタルトなどのデザートとも好相性。お祝いや記念日の席にもふさわしく華やかな香りや泡立ちが一層楽しめます。

なお、東急フードショーでは他にも「澤乃井 大吟醸」「手取川 純米大吟醸」「純米吟醸 六根ルビー」などワイングラスにふさわしい日本酒を数多く販売しております。日本酒担当の販売員がアドバイスいたしますので、お気軽にお問い合わせくださいね。また当店ではリーデルの日本酒専用のグラスも販売しております。初夏を迎える爽やかな季節。新たなスタイルで日本酒を楽しむことで、その魅力を一層感じてみてはいかがでしょうか。

取材協力
ワイングラスでおいしい日本酒アワード実行委員会(株)酒文化研究所
http://www.sakebunka.co.jp

日本酒造組合中央会
https://www.japansake.or.jp/sake/index.html

東急フードショーおすすめ

[写真:左]
MIZUBASHO PURE みずばしょうピュア
(360ml) 2,700円
(720ml) 4,860円

蔵元:永井酒造株式会社(群馬)
タイプ:辛口・淡麗・発泡性
原料米:山田錦
精米歩合:65%
飲み方:冷酒

伝統的な日本酒の造りに瓶内2次発酵製法を取り入れた本格的なスパークリング日本酒。ライチやチェリーのような華やかな香味をもち、シルキーな泡立ちが優しく口内に広がります。高級懐石料理店や海外の3つ星レストランでも提供。寿司や刺身などの和食のほか、フレンチやイタリアンにも良く合います。シャンパーニュと同じフルートグラスやワイングラスで良く冷やしてお楽しみください。
★ワイングラスでおいしい日本酒アワード2019 スパークリングSAKE部門 金賞


[写真:中]
水芭蕉 純米吟醸
(720ml) 1,404円

蔵元:永井酒造株式会社(群馬)
タイプ:やや辛口・淡麗
原料米:山田錦
精米歩合:60%
飲み方:冷・常温

米の旨みが凝縮した逸品。優しい甘みとなめらかなテクスチャーが、さまざまな料理を引き立てます。うどや菜の花、筍などの春野菜、ホタルイカの酢味噌和えなど、春の和食に。またチーズ料理、魚貝のマリネやフリットなどの洋食にも良く合い、コストパフォーマンスにも優れた汎用性の高さも魅力です。
★ワイングラスでおいしい日本酒アワード2019 アワードメイン部門金賞


[写真:右]
澤乃井 大吟醸
(720ml) 2,700円

蔵元:小澤酒造株式会社(東京)
タイプ:辛口・淡麗
原料米:山田錦
精米歩合:50%
飲み方:冷酒

選り選った原料米山田錦を50%まで磨き、低温でゆっくり時間をかけて仕込んで大寒を待って慈しみ育てたお酒です。華やかな芳香、気品ある味わい、まろやかでふくよかで米の旨みも伝わる、バランスに優れた大吟醸の王道ともいえる逸品です。
★ワイングラスでおいしい日本酒アワード2019 大吟醸部門 最高金賞

 
著者近影

伴 良美(ばん・よしみ)

ライター&ワインエキスパート。映画、食、旅を中心に執筆。ワインと食の情報誌「ヴィノテーク」、北海道新聞、岐阜新聞などの取材記者としても活躍。世界の銘醸地や映画の舞台を訪ねた連載コラムに、フジサンケイビジネスアイ「世界銘酒紀行」「名画の舞台」のほか「男と女 名画とお酒」「シネマの名言」などがある。