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Wine Columnワイン コラム

  • 伴良美のオススメ!

オレゴンの自然を封じ込めたピュアな花ボトル
AtoZ オレゴンリースリング2020

ラベルが語るワイン物語

CDやDVDにジャケ買い、という言葉があるように、ワインもラベルが奇麗なものや、興味深いデザインのものには、つい手がのびてしまいます。実際にワインのラベルは、ワインの歴史やエピソードを伝えるものが多く、そこにはさまざまな情報や物語が隠れています。ラベルのささやきを聞きながらワインを飲めば、いっそう美味しく楽しく感じられることでしょう。

今回は春爛漫を感じる美しい花ボトル、オレゴン州のリースリングワインをご紹介しましょう。このワインの売り上げの一部は、自然保護と教育活動の基金に使われています。花のように香り高くフレッシュなワインは季節の春野菜にもピッタリです。

心弾む華やかなプリントボトル 売り上げの一部は寄付に

写真:農業大国であるオレゴン州。湖やなだらかな丘の周辺には葡萄畑が広がる。
ボトルいっぱいに描かれた黄色い花とそこに舞うミツバチ。まさに春を想わせるような華やかなラベルですね。このワインに使われている葡萄も甘やかで薫り高いリースリング。生産者は緑豊かなアメリカ・オレゴン州で、ワイン造りに励む「AtoZ」です。

社会貢献と自然保護に努めながらワイン造りに励む生産者として尊敬を集め、このワインの売り上げの一部も、アメリカ蜂蜜保護と識字教育活動団体に寄付されています。

AtoZはオレゴン州にて2002年に創業。オレゴンはカルフォルニアのすぐ北にあり、豊かな自然に恵まれ、リンゴやホップや大麦などの農業が盛んな州。葡萄栽培とワイン生産もカリフォルニアに次ぐ有名産地です。このAtoZはオレゴン州各地の70もの畑から多彩に葡萄を調達。バランスに優れたピュアな味わいのワイン造りを目指し、ワイナリー名もAからZまで多彩な地域の葡萄をブレンドすることに由来しています。

オレゴンに精通した4人が追求する土地の風味

写真:オレゴンの自然をワインに表現したいと創業した人の生産者。
AtoZは、オレゴンに精通した4人の醸造家が創業したワイナリー。ドメーヌ・ドルーアンの初代ゼネラル・マネージャーのデボラ・ハッチャー、元アーチェリーサミットの醸造家サム・タナヒルなど、オレゴンで長年ワイン造りを行い、美しい自然や気候風土に魅入られたメンバーが集結しました。

彼らが目指したのはオレゴンの美しい自然をワインにそのまま封じ込めたような、ピュアで伸びやかなスタイルのワイン。そのため、農薬や化学肥料を極力排した自然農法を実践しています。収穫した葡萄をワインにする際も優しく圧搾。さらに、果汁を強く抽出しすぎず、発酵熟成においても樽を使いすぎず、ナチュラルな風味をそのまま生かしています。

親しみやすさがチャームポイント 季節の春野菜と好相性

写真:ミネラル豊かで香り高いオレゴンリースリングは春野菜にもピッタリ。
このリースリングワインも、香り、味わいともに、りんご、ライチ、黄桃などの甘みを含んだナチュラルな果実感が魅力。完熟した柑橘系果実を思わせる心地良くキレのある酸とのバランスに優れています。ミネラル豊かで、余韻には蜂蜜やシロップを思わせるフレイバーも美しく感じられます。

ワインが非常にピュアなことから、お料理との汎用性にも優れ、魚介のマリネやお寿司、ベトナム風生春巻きなどエスニック料理にもピッタリ。さらに香りが豊かなため、菜の花やフキノトウ、ウド、ホワイトアスパラガスなどの春野菜ともよく合います。

華やかなラベルから春のお祝いの席にもふさわしく、春野菜を使ったちらし寿司やパスタ、フリットなどとともに楽しんでいただきたいですね。

渋谷 東急フードショーのおすすめ

AtoZ オレゴンリースリング2020
(750ml)  2,860円

生産者:AtoZ
生産地:アメリカ・オレゴン州
葡萄品種:リースリング100%
タイプ:白・自然な甘みとフレッシュなミネラル酸

近年では味の追求だけでなく、売り上げの一部を環境保全や社会貢献に寄与するワインが増えています。このAtoZオレゴンリースリングもその一つ。オレゴン州で厳選された複数の畑のリースリングをブレンド。香り味わいともに、リンゴ、ライチ、黄桃などの甘やかな果実感が広がるワイン。心地よくキレのある酸とナチュラルな甘さとのバランスに優れ、白い花の芳香も感じられます。豊かな香りとミネラル感は、春野菜を使った料理とも好相性。菜の花のお寿司やパスタ、うどやタケノコの天ぷら、ホワイトアスパラガスのグラタンに。他にも魚介のマリネや酢の物など、ビネガーを使ったお料理ともよく合い、幅広くお楽しみいただけます。

著者近影

伴 良美(ばん・よしみ)

ライター&ワインエキスパート。映画、食、旅を中心に執筆。ワインと食の情報誌「ヴィノテーク」、北海道新聞、岐阜新聞などの取材記者としても活躍。世界の銘醸地や映画の舞台を訪ねた連載コラムに、フジサンケイビジネスアイ「世界銘酒紀行」「名画の舞台」のほか「男と女 名画とお酒」「シネマの名言」などがある。