夏の疲れを癒す 大人のデザートワイン

8月はエレガントな甘さで「ドイツの至宝」とも謳われる、大人のデザートワイン「アイスワイン」をご紹介しましょう。中でも、ドイツのDRCとも讃えられるフリードリッヒ・ベッカー醸造所の、『クライネン・フリッツ・グリューナー・シルヴァーナー・アイスワイン』は、日本限定で入荷される非常に希少なワイン。7月末よりフードショーのワイン売り場にて期間限定で販売されます。ブルーのラベルには、愛らしいキツネが描かれ、まるで絵本の1ページを見るようです。このデザインは、お腹をすかせた子ギツネが、葡萄の実を食べようとしたが背が小さくて届かず、「あれは酸っぱい葡萄だからいらない」と諦めた寓話に基づいているそうです。

ドイツ最高峰の生産者 フリードリッヒ・ベッカー醸造所

このアイスワインの造り手は、南ドイツ・ファルツにあるフリードリッヒ・ベッカー醸造所。当主のベッカーさんは、300年続く巨大協同組合の後継者でしたが、1973年、父の反対を押し切って独立。その目標は「世界一エレガントなワインを造ること」でした。彼はフランスとの国境にまたがる16haの畑を購入。豊かな森に囲まれた畑で、動植物の生態系を維持しながら化学肥料や農薬に依存しない自然農法で健全な葡萄を栽培してゆきました。

冷涼な気候と貝殻が混ざった石灰岩土壌からは、特に素晴らしいピノ・ノワールワインが生まれることを信じ、20年の歳月をかけてドイツ最高峰の生産者に上り詰めます。2006年にはドイツで最も権威あるワインガイド「ゴーミヨ」誌で、最も注目に値する醸造家に贈られる「ライジングスター賞」を受賞。2008年の洞爺湖サミットでは、彼のピノ・ノワールが振舞われ、エレガントで透明感あふれる気品が、多くの来賓を唸らせ話題となりました。

黄金色の色調 高貴でエレガントな甘さ

さらにベッカー醸造所は、アイスワインにおいても個性豊かな傑出したワインを生み出し、非常に人気が高いことでも有名です。アイスワインは、通常秋に収穫する葡萄を、木に成ったまま12月まで置き、凍結した葡萄を真夜中に収穫して醸造する珍しいワイン。葡萄は凍らせることで、果実味と糖分が凝縮され、高貴な甘さをもつワインとなります。クライネン・フリッツのアイスワインはベッカーさんの息子のフリッツさんがプロデュースし、ドイツの地葡萄であるグリューナー・シルヴァーナーという非常に珍しい品種を使っています。

夏のフルーツにピッタリ エスニック料理とも好相性

このワインは、石灰質土壌がもたらすキレのある酸と豊かなミネラル、そして当醸造所が信念としているエレガンスに満ちあふれた逸品です。グリューナー・シルヴァーナー特有の黄桃やリンゴなどの果実の蜜を、ギュッと凝縮したような濃厚な甘み。リッチでありながらアイスワイン特有の美しい透明感とピュアさがしっかり表現されています。夏はよく冷やして、桃やメロン、パイナップルやマスカットなどの季節のフルーツと楽しんでみてはいかがでしょうか。また、アイスワインは意外にも、カレーやタイ料理、中華料理にもよく合います。夏の疲れを癒し、食欲を促してくれるワインとして、よーく冷やしてお楽しみください。

東急フードショーのおすすめ

クライネン・フリッツ・グリューナー・シルヴァーナー・アイスワイン 2009

（375mL)2,916円

生産者：フリードリッヒ・ベッカー醸造所 クライネン・フリッツ
生産地：ドイツ・ファルツ地方
葡萄品種：グリューナー・シルヴァーナー100％
タイプ：白・極甘口
輸入元：ヘレンベルガー・ホーフ

アイスワインは、通常秋に収穫する葡萄を12月まで、木成りの状態で辛抱強く置いておき、夜中に－8℃を下回った時に収穫してからプレスして造られます。水分は0℃で凍っていますが、エキス分は氷点がもっと低いため、糖度と酸度が非常に凝縮された贅沢なデザートワインが完成します。美しく輝く果汁の量は通常のワインの10分の1。まさに自然の恵みを凝縮した神の雫ともいえるワインです。
クライネン・フリッツのアイスワインは、黄金色に輝く色調を備え、この上なくエレガント。香りは黄桃、洋梨、花梨のコンポート、黄色い花、レモンティー、蜂蜜。グリューナー・シルヴァーナー由来の果実の蜜をギュッと凝縮したような濃厚な甘み、リッチでありながらアイスワイン特有の美しい透明感と酸がしっかりと表現されています。夏はよく冷やして、桃やメロン、パイナップルやマスカットなどの季節のフルーツと。カレーやタイ料理、中華料理にもよく合います。