2026.01.16 NEW

【保育士監修】はじめての保育園 入園準備から入園後まで、不安を減らすために知っておきたいこと

● 子育て

はじめての保育園。入園準備の持ち物や書類、慣らし保育、そして避けて通れない「病気」のこと。「ちゃんと準備できているかな」「仕事を始めても大丈夫かな」と、気になることは次々浮かんできます。
そこで今回は、日々子どもたちと向き合っている保育士の赤木沙耶香さんのお話をもとに、入園前に整えておきたい準備から、入園後に多くのママが直面する病気対応や病児保育の考え方までをまとめました。
少し先の流れが見えているだけで、心はぐっと軽くなるもの。
この春、親子で新しい生活を気持ちよくスタートするための「安心の下準備」として、ぜひ参考にしてください。

入園が決まってからの流れ(4月入園の場合)

一般的には、入園が決まってから入園式までの約1〜2か月間に、次のような準備が進みます。

・園から配布される書類の記入・提出
・保育園での面接・健康診断
・持ち物や衣類の準備
・生活リズムの見直し

4月入園の場合、入園可否の通知は1月〜2月頃に届くことが一般的です。
内定後は、入園前月までに各保育園で面接や健康診断を行います。子どもの健康状態や生活の様子を共有し、園と家庭が同じ目線でスタートできるようにするための大切なステップです。
面接・健康診断を経て集団保育が可能と判断されると、正式に入園が決定し、保育の利用期間や保育料などの詳細が通知されます。

入園準備でつまずきやすい「持ち物」のポイント

はじめての保育園準備で多いのが、「買ってから園のルールを知り、買い直しになってしまった」というケース。
保育園によっては、持ち物のサイズや素材、形状に細かな指定がある場合があります。あとから慌てないためにも、不安な点は入園説明会や配布資料で必ず確認しておきましょう。

また、持ち物の名前付けも意外と時間がかかるポイント。
見やすい場所に、はっきりと記入するのが基本です。
お名前スタンプなどを活用し、早めにまとめて準備しておくと負担が軽くなります。

◆服選びで気をつけたいこと

保育園では、日々の生活の中で子ども自身が衣服の着脱を行います。そのため、服は見た目よりも、シンプルで扱いやすく、着心地のよいものを選ぶことが大切です。

園によっては、次のような服は避けるようお願いされることが多くあります。
・ボタンが多い服
・体にフィットしすぎるタイトな服
・硬いジーンズ素材
・フード付きの衣服

また、サイズは「長く着られるように大きめ」よりも、今の体に合ったジャストサイズがおすすめ。
大きすぎる服は動きを妨げたり、着替えにくかったりして、転倒やケガにつながることも。動きやすさや安全面を考え、成長に合わせてこまめに見直してあげましょう。

入園前に意識しておきたい生活習慣

年齢や月齢にもよりますが、入園前に家庭で少し声のかけ方や関わり方を意識しておくと、子どもが園生活に無理なく馴染めるようになります。
名前を呼ばれたら返事をすることや、靴をはく・上着を着るといった身の回りのことは、大人が手を出しすぎず、自分でやってみる機会をつくってあげましょう。
「できる・できない」よりも、やろうとする気持ちを大切にすることが何より大切です。
また、水筒やカバンなどの持ち物は、開け閉めができるかを親子で一緒に確認し、事前に慣れておくと安心です。

◆赤ちゃんで入園する場合は

0歳児・1歳児など、まだ身の回りのことを自分で行う段階ではない月齢での入園では、
無理に何かを練習させる必要はありません。
授乳や睡眠のリズム、ミルクの飲み方、寝かしつけの癖など、家庭での様子を園と共有することが、何より大切になります。
「どんなときに泣くのか」「どうすると落ち着くのか」といった情報は、保育士さんにとっても大きな手がかりになります。
赤ちゃんの場合も、家庭と園が同じ目線で関わることが、新しい環境に無理なく慣れていくための支えになります。

食事まわりで、入園前に確認しておきたいこと

食品調査票やアレルギー対応は、子どもを安全に園生活へつなぐための大切な準備です。
園の献立表を見ながら、まだ食べ慣れていない食材があれば、入園前に家庭で試しておくと、食品調査票への記入もスムーズになります。
アレルギーについては、園でも細心の注意を払って対応しています。だからこそ、家庭で感じたちょっとした変化や気になることも、「これくらいでいいかな?」と思わず、気軽に伝えましょう。
日々の小さな共有が、園での毎日を支える助けになります。

慣らし保育中、親の関わりで大切なこと

入園後は、まず多くの園で慣らし保育からスタートします。親子ともに園生活に慣れるまでは、心が落ち着かない日が続くものです。
ママやパパの不安は子どもに伝わりやすいため、登園時はできるだけ笑顔で「楽しんできてね」と送り出してあげましょう。
お迎えの際も、「がんばったね」「楽しかったね」といった前向きな声かけで、不安な中でも一日を過ごしたわが子を、しっかり受け止めてあげてください。
園生活に慣れるまでは、習い事のスタートは少し待ち、帰宅後はゆっくり休めるスケジュールを意識しましょう。

入園後に知っておきたい、体調不良との向き合い方

入園後しばらくは、慣れないスケジュールや集団生活の中で、子どもは想像以上に気を張って過ごしています。免疫力もまだ十分ではないため、体調を崩しやすい時期です。
多くの子どもは、園生活を経験する中で少しずつ環境に慣れ、体も強くなっていきます。
睡眠と食事を大切にし、体調を崩したときは無理をせず、ゆっくり休ませてあげましょう。

◆発熱や感染症のとき、事前に備えておくとラクなこと

子どもがいる以上、急な発熱や呼び出しは避けられません。事前に職場へ「子どもの体調次第で、急なお休みが必要になることがある」と共有しておくだけでも、いざというときに動きやすくなります。
また、かかりつけ医の連絡先や予約方法をスマホにまとめておくなど、すぐ動ける準備をしておくと安心です。
欠勤が続くと心の負担も大きくなりがち。パパとの役割分担や事前の確認も、無理を減らす助けになります。

◆登園基準で、誤解されやすいポイント

「昨晩は熱があったけれど、今朝は下がっているから」と、登園させてしまうケースは少なくありません。
しかし、前日に発熱していた場合は、朝に元気そうでも自宅で休ませるのが基本です。
集団生活では体力を消耗しやすく、症状がぶり返すこともあります。
登園の判断は、「一日を無理なく過ごせるか」を目安に考えてみてください。

◆病児保育という選択肢も、入園前に確認を

体調不良で保育園に行けないときに利用できる、子どもの預かりサービスが病児保育です。
事前登録が必要なため、入園準備と並行して、近くの病児保育施設や利用方法を確認しておくと安心です。
また、ファミリーサポートなどの地域の支援制度は、病気以外の場面で活用できるサポート先として把握しておくのがおすすめ。「頼れる先がある」と思えることが、入園後の不安を軽くしてくれます。

園とのやりとりも、子どもを守る見守りの一部

入園直後は、「こんなことを聞いていいのかな」「先生は忙しそうだし、申し訳ないな」と、声をかけるのをためらってしまうママやパパも少なくありません。
でも、どんな小さなことでも、子どもの心や体の状態を知る大切な手がかりになります。
子どもたちは、家族の忙しさや気持ちの変化にも、とても敏感で、きょうだいの体調不良や仕事の忙しさなど、家庭のちょっとした出来事が園での様子に表れることもあります。
たとえば、「家で歌を歌っていました」「今朝は起きづらそうでした」など、何気ない一言で十分です。家庭の様子を共有してもらえると、保育士は声かけや関わり方をより丁寧に考えることができます。
日常のひとコマを分ち合うことが、園と家庭が同じ目線で子どもを見守ることにつながっていきます。

保育士・赤木先生からのメッセージ

子どもたちは家族が大好きで、集団の中で毎日一生懸命がんばっています。送迎のときには、「いってらっしゃい」「おかえり」を笑顔で伝え、ぎゅっと抱きしめてあげてください。
保育士は、子どもたちの今だけでなく、その先の成長も見据えて関わっています。
ひとりで抱え込まず、「一緒に子育てをしている」という気持ちで、園や行政のサービスも上手に頼りながら、子どもの成長を支えていきましょう。

プロフィール

主任保育士/ファミリーカウンセラー
赤木沙耶香(あかぎ・さやか)

洗足学園こども短期大学卒業後、私立幼稚園にて担任教諭として勤務。
子育てを機に一度現場を離れ、園の役員活動やママ友からの相談に関わる中で、「子どもだけでなく、保護者の気持ちにも寄り添える保育士でありたい」と考えるようになる。
その想いから、心理学と食育をあらためて学び直し、スキルアップして保育現場へ復帰。
現在は神奈川県内の保育園が運営する学童保育にて主任保育士として勤務し、食育と心理の視点を大切にした保育を実践している。また、ファミリーカウンセラーとしても活動し、
子どもと保護者の双方に寄り添うサポートを行っている。

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