冬になると、保育園からの体調不良の連絡にドキッとすることも増えてきます。この章では、この時期によくある感染症と、登園の目安について整理しました。
■インフルエンザ
インフルエンザは、突然の高熱や寒気、だるさから始まることが多く、頭痛や関節痛、咳、のどの痛みなどの全身症状が強く出やすい感染症です。
小さな子どもでは、食欲が落ちたり、ぐったりしたりするほか、気管支炎や中耳炎などを併発することもあります。
登園の目安
厚生労働省のガイドラインでは、インフルエンザにかかった場合の登園の目安を「発症から5日が経過し、かつ解熱してから3日が経過していること(乳幼児の場合)」としています。
つまり、熱が下がったその日や翌日にすぐ登園するのではなく、「解熱後も数日は自宅で様子を見る」ことが、まわりへの感染を防ぐうえでも重要です。
ポイント
解熱して子どもが元気そうに見えても、体の中ではまだウイルスを排出していることがあります。
とくに保育園では、咳やくしゃみ、鼻水などから周囲にうつるリスクが高いため、
・解熱してからまだ日が浅い
・咳やぐったり感が残っている
といった場合は、無理に登園させず、もう少し休ませるほうが安心です。
■感染性胃腸炎(ノロウイルスなど)
感染性胃腸炎は、ノロウイルスなどによって起こる病気で、突然の嘔吐や下痢が主な症状です。
とくに乳幼児では脱水になりやすく、ぐったりしたり、食事や水分がとれなくなったりすることがあります。ウイルスは、吐物や便に多く含まれており、手指やドアノブ、床などを通して簡単に広がります。
また、嘔吐したときにウイルスが空気中に広がり、それを吸い込んで感染することもあるため、家庭や保育園で一気に広がりやすいのが特徴です。
登園の目安
厚生労働省の考え方では、感染性胃腸炎の場合、「嘔吐や下痢などの症状が治まり、普段の食事がとれるようになること」が登園の目安とされています。
熱が下がっていても、
・まだ吐き気がある
・下痢が続いている
・食事がほとんどとれない
といった場合は、登園は控えたほうが安心です。
ポイント
症状が落ち着いたあとも、便の中にはしばらくウイルスが含まれることがあります。
そのため、登園を再開したあとも、トイレやおむつ替えのあとにしっかり手洗いする、共有のタオルや食器に注意するなど、家庭でも感染を広げない工夫が大切です。
■RSウイルス感染症
RSウイルス感染症は、乳幼児に多い呼吸器の感染症で、咳や鼻水、発熱などの症状が出ます。
とくに生後6か月未満の赤ちゃんでは重症化しやすく、ゼーゼーとした呼吸や、呼吸が苦しそうになることも。
一度かかっても十分な免疫がつかないため、何度も感染することがあります。年齢が上がると軽い風邪のような症状で済む場合もありますが、保育園などの集団生活では、気づかないうちに広がることも少なくありません。
登園の目安
厚生労働省の考え方では、RSウイルス感染症にかかった場合の登園の目安は、「呼吸器症状が消失し、全身状態が良いこと」とされています。
熱が下がっていても、
・咳がひどい
・息が苦しそう
・食事や水分がとれない
といった状態が残っている場合は、無理をせず自宅で様子を見ることが大切です。
ポイント
「咳だけだから…」と思っても、RSウイルス感染症は、咳や鼻水を通してうつるため、軽い症状でもまわりの子に広がりやすいのが特徴。
とくに0〜1歳の赤ちゃんがいるクラスでは、無理に登園させず、症状が落ち着くまで休ませることが、本人のためにも、まわりの子のためにも安心です。