2026.07.16 NEW

子どもの紫外線&暑さ対策|日焼け止めの選び方や夏のお出かけの工夫を紹介

● 子育て

近年は、焼けつくような日差しが照りつける35℃以上の猛暑日が増え、40℃近い危険な暑さになる日もめずらしくありません。そんな厳しい夏は、子どもの紫外線対策と暑さ対策が欠かせません。そこで今回は、日焼け止めの選び方や塗り方のコツ、暑さ対策のポイントについて、育児用品メーカー・ピジョン株式会社 ベビーケア事業本部の武藤友瑛さん(UV対策担当)と瀬島成豪さん(暑さ対策担当)に伺いました。

子どもの肌は大人と違う! 知っておきたい紫外線対策の基本

紫外線対策を考えるうえで、まず知っておきたいのが子どもの肌の特徴です。 「子どもの肌は大人と比べて厚さが約半分しかなく、外部刺激から肌を守るバリア機能もまだ未発達です。そのため、同じ紫外線を浴びても大人よりダメージを受けやすく、短時間で肌が赤くなったり、炎症を起こしたりすることがあります。また、紫外線によって肌が乾燥したり、肌荒れを引き起こしたりする原因にもなります。さらに、子どもの頃に浴びた紫外線は蓄積され、将来の肌にも影響するといわれています」(ピジョン株式会社 武藤友瑛さん、以下同)
では、紫外線対策はいつ頃から始めるのがよいのでしょうか。
「近年はオゾン層の変化など環境の影響もあり、紫外線への注意がこれまで以上に必要になっています。そのため、紫外線量が増え始める3〜4月頃から、暑さや紫外線が続く10月下旬頃まで日常的に紫外線対策を取り入れることが大切です」

子どもの日焼け止めはどう選ぶ? SPF・PAの目安

日焼け止めの紫外線防止効果を示す目安であるSPFやPAは、高いほど安心と思いがちですが、実は数値が高ければよいというものではありません。
「SPFやPAは高いほど紫外線を防ぐ効果は高くなりますが、その分、肌への負担も大きくなる傾向があります。さらに、ウォータープルーフタイプであれば、しっかり落とすために摩擦による負担がかかります。そのため、SPFやPAの数値は高ければ高いほどいいというわけではなく、その日の行動に合わせて選ぶことが大切です」
日常のお出かけとレジャーでは、適した日焼け止めも異なります。シーンに合わせて使い分けましょう。

シーン SPF・PAの目安
散歩・買い物など普段のおでかけ SPF20台・PA++程度
公園遊びなど屋外で過ごす時間が長い日 SPF30台・PA+++程度
海・プール・長時間のレジャー SPF50+・PA++++

子どもの日焼け止め選びはここをチェック!

写真提供/ピジョン株式会社

では、子どもの日焼け止めはどのような点をチェックすればよいのでしょうか。武藤さんは、「子どもの肌はとてもデリケートなので、まずは肌へのやさしさを重視して選んでほしい」といいます。

①紫外線吸収剤不使用(ノンケミカル)を選ぶ

「紫外線吸収剤は、肌の上で化学的に紫外線を防ぐ成分ですが、人によっては刺激になることがあります。特に赤ちゃんの日焼け止めには、紫外線吸収剤を使用していないものが多いので、一つの目安として選んでいただくとよいと思います」

②お湯やベビーソープで落とせるものを選ぶ

「日焼け止めを落とすときの摩擦も、子どもの肌には負担になります。そのため、お湯やベビーソープでやさしく落とせるタイプを選ぶと、肌への負担を抑えられます」

③保湿成分入りなら乾燥対策にも

「紫外線を浴びると肌が乾燥しやすくなるので、うるおいを守る保湿成分が配合されているものもおすすめです」

④ベタつきにくく、塗りやすい使用感も大切

「ベタつくと、子どもが嫌がったり、塗る側の負担になったりします。さらっとして塗り広げやすいものは、子どもが受け入れやすく、結果的に毎日のUVケアも続けやすくなります」

子ども向けの日焼け止めの一例(写真提供:ピジョン株式会社)

子どもの日焼け止め、効果を高める塗り方 3つのポイント

写真提供/ピジョン株式会社
1. 日焼け止めは、適量をムラなく塗る

「白く残るのが気になったり、ベタつきを避けようと少量だけ塗ってしまう方もいますが、製品本来の効果を発揮するためにも、使用方法に記載されている適量を塗ることが大切です。また、1カ所に出して広げるのではなく、顔ならおでこや鼻、両頬などに少しずつ“点置き”してから広げると、ムラなく塗りやすくなります。腕や脚も同様に、何か所かに分けてつけてから伸ばすのがおすすめです」

2. 塗り忘れやすい場所に注意

腕や脚はしっかり塗っていても、意外と忘れがちな部分があります。
「首の後ろは特に塗り忘れが多く、『気づいたら焼けていた』という声をよく聞きます。ほかにも、
・手の甲
・足の甲
は紫外線が当たりやすく、塗り忘れやすい場所です。耳まわりまで塗れれば理想的ですが、小さなお子さんは嫌がることも多いので、無理のない範囲で塗ってあげてください」

3. 嫌がる子には「毎日の習慣」にするのがおすすめ

「日焼け止めを塗ろうとすると逃げてしまう」「顔だけは嫌がる」という悩みを持つママ&パパは少なくありません。
「一番大切なのは、毎日塗ることを習慣にすることです。『お出かけ前には日焼け止めを塗る』というルーティンにすると、子どもも受け入れやすくなります。例えば、
・鏡を見ながら一緒に塗る
・『ママも塗るよ』『パパと一緒に塗ろう』などと声かけをしてあげるのもおすすめです」

さらに、ベタつきが苦手な子や、動き回ってクリームを塗らせてくれない子には、ミストタイプの日焼け止めも便利です。

ミストタイプの日焼け止めの一例(写真提供:ピジョン株式会社)

「ミストタイプはシュッと手軽に使えるので、塗り直しもしやすくなります。なお、ミストタイプは体にはそのままスプレーできますが、顔に使う場合は一度手に取ってからなじませましょう」

日焼け止めだけじゃない! 紫外線対策のポイント

日焼け止めに加え、帽子やUVカットアイテムを活用すると、より効果的に紫外線対策ができます。

「つばの広い帽子をかぶったり、ベビーカーのUVカットサンシェードや抱っこ紐用のUVカットケープを活用したりするのもおすすめです。また、紫外線が強い10〜14時頃は、できるだけ外出を控えると安心です。どうしても外出する場合は、日焼け止めと帽子を組み合わせるなど、複数の対策を取り入れるとより安心です」

|子どもが熱中症になりやすい理由

紫外線だけでなく、暑さにも要注意!実は、子どもは大人より熱中症になりやすいといわれています。

「子どもは大人に比べて体温調節機能が未発達です。汗をかいて体温を下げる働きが十分に発達していないため、体に熱がこもりやすい特徴があります。特に月齢の低い赤ちゃんは体温調節機能がさらに未発達なため、より細やかな体調管理を心がけていただきたいです」(ピジョン株式会社 瀬島成豪さん、以下同)

熱中症を防ぐために、毎日の生活で心がけたいことがあります。

「赤ちゃんは喉が渇いても伝えられなかったり、少し大きくなった子どもでも遊びに夢中で水分補給を忘れたりすることがあります。保護者が意識して、水分補給のタイミングをつくってあげましょう。また、通気性のよい服を選び、帽子をかぶって直射日光を避けることも熱中症対策につながります。外遊びをするときは、日陰や屋内などでこまめに体を休ませ、無理をさせないことも大切です」

「暑さをためない工夫」で夏のおでかけをサポート

暑い日のお出かけでは、体に熱がこもりすぎないよう、暑さ対策商品を上手に活用するのも一つの方法です。

「暑さ対策商品は、肌温度を一時的に下げてクールダウンするためのアイテムです。最近は、大人と比べて未発達な子どもの肌に配慮した、やさしい使い心地と適度な冷感を備えたミストタイプや全身シートなども販売されています。汗をかいた後や外遊びの途中はもちろん、お出かけ前のクールダウンにも役立ちます。自宅でも、お風呂上がりや寝汗をかいたあとなど、暑さが気になるさまざまな場面で活用できます」

子ども向け暑さ対策商品の一例(写真提供:ピジョン株式会社)

読者発! わが家の暑さ対策

多くのご家庭でも、冷感グッズなどの暑さ対策グッズを上手に取り入れながら、夏を乗り切っているようです。読者のみなさんに、わが家で実践している工夫を教えてもらいました。

「暑い時間の外出はできるだけ避けるようにしています。どうしても出かけるときは、保冷ジェルを入れて使うベビーカーシートとファンを使っています」(M.Kさん/1歳の女の子のママ)

「息子は暑がりの汗っかきなので、ネッククーラーは欠かせません。遠出をするときは、保冷バッグに3つほど入れて持ち歩いています。ランドセル用の冷感パッドも重宝しています」(T.Hさん/小3の男の子ママ)

「真夏の外遊びでは、冷感アームカバーが大活躍。『ひんやりして気持ちいい!』と子どももお気に入りです。日焼け対策にもなり、一石二鳥です」(Y.Mさん/小2の女の子のママ)

冷感グッズは暑い日の心強い味方ですが、それだけで熱中症を防げるわけではありません。

「冷感グッズは、肌温度を一時的に下げて涼しく感じさせる商品です。水分補給や休憩、帽子をかぶるなど、基本的な熱中症対策と組み合わせて活用していただければと思います」(瀬島さん)

夏を楽しむために、紫外線対策も暑さ対策も無理なく続けよう

紫外線対策も暑さ対策も、一番大切なのは毎日の生活の中で無理なく続けることです。

「私自身も子どもが2人いるので、『日焼け止めを塗ってあげなきゃ』と思いながらも、出かける前はバタバタしてしまい、できなかったこともありました。でも、年々紫外線が強くなっているので、ミストタイプのような手軽に使えるアイテムもうまく取り入れながら、お子さんの肌にやさしい日焼け止めで、将来の肌のためにも毎日のUVケアを続けていただけたらと思います」(武藤さん)

「暑い日でも、子どもには夏ならではの体験や思い出をたくさんつくってあげてほしいと思っています。そのためにも、水分補給や休憩など基本的な暑さ対策を大切にしながら、冷感アイテムなども上手に取り入れて、親子で安心して夏を楽しんでいただけたらうれしいです」(瀬島さん)

今年の夏にしか見られない笑顔や体験も、きっとたくさんあるはず。紫外線対策や暑さ対策を上手に取り入れながら、親子で安心して、思いきり夏を楽しんでください。

教えてくれた人

武藤 友瑛(むとう ともえ)さん

瀬島 成豪(せじま なりとし)さん

取材協力/ピジョン株式会社
文/羽田朋美(Neem Tree

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