2026.08.04 NEW

「夏休み!絵本で冒険の旅へ」

● 子育て

5冊だけの本屋という女性向け選書サービスを行っておりますミホコです。

「寝る前に読んでもらう絵本のストーリーの終わりがあたたかいものだったら、子どもたちは一日をとっても幸福に感じるでしょう。そして心地よい眠りにつけるはずです」

これはミッフィーの生みの親でもあるディック・ブルーナさんの言葉です。毎日、大人も子どももいろいろあります。どんな一日でも、夜眠る前に心温まる絵本をゆっくりゆっくりと読んでいると、一日の緊張の糸がほどけて自然とリラックスしてきます。彼の言葉にあるように、それが幸福や心地よい眠りに繋がるのだと思います。この連載では、眠りにつく前にぴったりな心温まる絵本とそれにつながる5冊をご紹介します。

夏休み、冒険の旅に出たくなる絵本。

夏休みには、旅に出たくなります。行ったことのないところに行き、見たことのないものを見たり、食べたことがないものを食べたり、そんな冒険の旅は想像するだけでワクワクします。新しい発見と初めての経験を経て、成長していく過程が楽しみになる。今回は、そんな冒険の旅に出たくなるような絵本をご紹介します。


冒険絵本といえば、『エルマーのぼうけん』。世界中で愛され続けているロングセラー絵本です。子どものころに読んだことがあるという方も多いかもしれません。囚われている子どものりゅうを救い出すためにどうぶつ島へ向かうエルマー。ハラハラドキドキワクワクのザ・冒険物語です。勇気と思いやり、発想力などを養い、子どもにとってのお守りとして持っておきたい絵本です。

『エルマーのぼうけん』ルース・スタイルス・ガネット さく ルース・クリスマン・ガネット え わたなべ しげお やく/福音館書店

冒険に地図は欠かせません。世界中で大人気の夢が広がる贅沢な大型地図絵本『MAPS 新・世界図絵 愛蔵版』を、一家に一冊持っておきませんか。
世界62か国の地図と人口や面積などの基本情報に加え、食べ物、歴史的建造物、偉人、動物、民族衣装などの文化まで、見ているだけで面白いカラーイラストに子どものみならず大人も夢中になってしまいそう。子どもの世界を広げ、冒険心をくすぐり、人生を変えるような一冊になるかも。
子どもの行ってみたい国、ママが行ったことのある国、友達が住んでいる国をシェアするなど、自由にどんどん書き込みして自分だけの地図にするのも面白いかもしれません。

『MAPS 新・世界図絵 愛蔵版』アレクサンドラ・ミジェリンスカ&ダニエル・ミジェリンスキ/徳間書店

子どもたちだけのはじめての旅、行き先は?

子どもの頃、初めてのひとり旅は夏休みにおじいちゃんおばあちゃんちに子どもだけで行った思い出があるという方もいらっしゃるでしょうか。ペンギンきょうだいシリーズ第一弾『ペンギンきょうだい れっしゃのたび』は、おねえちゃん、ペンちゃん、ギンちゃん、ペンギンのきょうだい3人だけでれっしゃのたびへ。プレゼントや浮き輪やお菓子や歯ブラシなどをそれぞれリュックに詰め、駅でお弁当を買い、出発!おばあちゃんのおうちがあるうみのえきまで、「ガタンゴトン ガタンゴトン」。ハラハラドキドキ、子どもたちだけの冒険のはじまり。夏休み、家族でおばあちゃんちへ帰るときの練習やお供にぴったりのシリーズです。

『ペンギンきょうだい れっしゃのたび』工藤ノリコ/ブロンズ新社

大人だって冒険心は忘れずに。

子どもが家にいる夏休みは、仕事に家事に育児にとにかく通常よりもやることが増え、目がまわるような忙しさ。本を読みたくても読む暇なんてない。
そこで、疲れ切った夜でも読み進めやすく、眺めているだけで静けさを取り戻し、明日への活力が湧いてくるようなカラーイラスト満載の絵本のような二冊をご紹介します。絵本でもよく目にする和田誠さんと安西水丸さんの絵に親しみを感じる方もいらっしゃるかもしれません。


『イソップ株式会社』は、前述の『ペンギンきょうだい れっしゃのたび』の三姉弟のように、夏休みにいなかのおばあちゃんちで過ごす姉弟の成長の物語。
おばあちゃんちで過ごす主人公の姉弟のもとには、毎日一話、父の自作の童話が届きます。その童話を読んだ楽天家の弟・洋介と悲観的で心配性の姉・さゆりの反応もそれぞれで面白い。作中の童話とふんだんに盛り込まれた和田誠さんのカラーイラストでまるで児童書のよう。子どもに伝えたい名言の数々と共に、ぜひ毎日一話ずつ読み進めてみてください。

『イソップ株式会社』井上ひさし 作 和田誠 絵/中公文庫

一人で自由気ままに旅に出たいけれど、なかなか叶わない。そんなときは『たびたびの旅』をパラパラッとめくってみませんか。
仙台のホテルの一室から。デンマーク・コペンハーゲンの寒い中央駅近くから。西ドイツ・ハイデルベルグのネッカー川のほとりの喫茶店から。夏の長崎より。早春の岡山県のオリーブ園より。色鮮やかな旅先の風景画とともに綴られた旅エッセイ。ぼんやりと眺めているだけで心が澄んでいくような感覚になります。 夜の一人時間、旅先の友人から送られてきた絵はがきを読むような気楽さで読めて、そのあとに長く静かに続く余韻を味わえます。

『たびたびの旅』安西水丸/田畑書店

夏休みが終わる頃、子どもの顔つきがちょっと変わっていることに気づくかもしれません。毎日、子どもなりにいろいろなことを経験し、自分でもうまく言葉にできないような感情、不安や興奮と向き合い、問題や葛藤を自分の力で解決していくようになります。子どもは、あっという間に成長していきます。そんな子どもの成長を楽しみに、かけがえのないひと夏をお過ごしください。

それでは、今夜もすてきな絵本時間をお過ごしください。



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