春分の日も近づき、寒暖差はありますが春を感じる陽気になりましたね。今回のメニューは春を感じる、菜花やたけのこ、鯛、ぼた餅などを取り入れました。
菜花は茹でると柔らかくなるので、離乳食前期から食べられます。でも、たけのこや小豆は消化に時間がかかるので、与え始めるのはカミカミ期以降にしましょう。加えるときは、たけのこは穂先の柔らかい部分を。小豆は裏ごしして薄皮は取り除きます。
鯛の旨みたっぷり。豆腐とあわせることでなめらかな口あたりのお団子に
真鯛と豆腐の団子汁
材料(作りやすい量)
真鯛(刺身用切り身)15g
絹ごし豆腐15g
片栗粉ひとつまみ
だし汁100cc
しょうゆ少々
水溶き片栗粉少々
飾り用 茹でほうれん草適宜
作り方
- ほうれん草は柔らかく茹でて刻んでおく。
- 鯛は粗く刻み、すり鉢などでなめらかにすりつぶす。
- 豆腐、片栗粉を加え、さらにすり混ぜる。
- 鍋に湯を沸かし、3. のすり身をスプーン2本を使って1口サイズに丸め、静かに落としていく。2分ほど茹でたらざるにあける。
- 小鍋にだし汁、しょうゆをほんの少々加えて火にかけ、煮立ったら 4. と水溶き片栗粉を加え、一煮立ちさせる。
- 器に盛り、1. を飾る。
ポイント
すり身はよくするのが◎。なめらかな口あたりになり、赤ちゃんもパクパク食べられますよ。
たけのこは柔らかい穂先部分を使用。水分の多いだし煮で食べやすく
たけのことにんじん、菜花のだし煮
材料(作りやすい量)
たけのこ水煮(穂先部分)20g
にんじん15g
菜花5g
だし汁150cc
しょうゆ少々
作り方
- たけのこの穂先部分は2~2.5cmに切る。
- にんじんは2~2.5cmの拍子切りにし、柔らかくなるまで下茹でをしておく。
- 菜花は2~3分ほど下茹でをして、冷水にとり、2cmほどの長さに切る。
- 鍋にだし汁を入れ、1. 2. を加え、味がしみこむまで7~8分煮る。最後に菜花を加えてさっと煮て、しょうゆをほんの少し加える。
- 器に盛りつける。
ポイント
菜花は花が開くとえぐみが出るので、つぼみのものを選びましょう。加熱するとすぐに柔らかくなるので、離乳食に使いやすい食材です。別に茹でて最後に合わせると、色がきれいに仕上がります。
手づかみ食べにぴったり。子どもが自ら食べようとする意欲につながります
ぼた餅風おにぎり
材料(作りやすい量)
軟飯40g
小豆(茹でたもの)20g(砂糖ひとつまみ)
きな粉5g(砂糖ひとつまみ)
作り方
- 小豆は一晩水に浸け、かぶるくらいの水を入れて一度茹でこぼし、再度ひたひたの水を入れて1時間ほど(手で簡単に潰れるくらいになるまで)煮る。茹で上がった小豆から20gほどを取り分け、ざるなどで濾して薄皮を取り、砂糖をひとつまみ加える。
- きな粉は砂糖をひとつまみ加えて混ぜておく。
- 軟飯は軽くつぶして4つの俵型に丸め、2つを小豆、残りの2つにきな粉をまぶす
- 器に盛りつける。
ポイント
小豆の薄皮は赤ちゃんにはまだ食べづらいので、必ず裏ごしをしましょう。
小豆があげられるのはカミカミ期から。市販の茹で小豆は砂糖が多く含まれるので離乳食には不向きです。少々時間はかかりますが、小豆から茹でてあげてください。多めに茹でて離乳食分を取り分けた後、同量の砂糖と塩少々を加えて大人用のぼた餅のあんこにしてもよいですね。
茹で小豆は小分けにして冷凍保存もできますよ。
成長別:離乳食アレンジ参考例
ごっくん期:5〜6カ月
モグモグ期:7〜8カ月
パクパク期:12〜18カ月
- 軟飯ときな粉の団子、こし小豆と軟飯の団子
- 真鯛と豆腐団子の葛汁
- 菜花、にんじん、たけのこのだし煮
菜花が入るとぐっと春らしくなりますね。今回は離乳食完了に近いメニューに仕上げました。普通食に移行したあとも、いきなり大人と同じメニューにするのではなく、味付けは薄味、そして初めての食材はアレルギーの有無を見ながら少量ずつ、を心がけてくださいね。
旬の素材を味わいながら、赤ちゃんと一緒に春のワクワク感も堪能してください!
清水季代(しみずきよ)
管理栄養士/フードコーディネーター/フードスペシャリスト
子どもの食育コンサルタント「せたがやはらぺこだん」代表
保育園栄養士の経験から、旬の食材を使いバランスよく優しい味つけで子どもが喜ぶ料理を得意とする。一児の母。