2022.12.23

小1の壁(入学前準備編) 入学までの間にやっておくべきこと

Column

春の新入学に向けて、入学前準備の季節がやってきました。上履き入れや体操着袋をはじめ、袋ものはそろそろ見当をつけておこうとか、リビングに勉強スペースを作らなきゃなど、入学グッズの準備や学習環境の整備は意識している方が多いでしょう。しかし、入学準備はこれだけではありません。夫婦共働きの場合は放課後の居場所の確保をはじめ、子どもの自立を促すことも必要になってきます。そこで、先輩ワーママのコメントも盛り込みながら、入学までの間にすべきことをチェックしていきましょう。

1. 学童保育の見学と申し込み

働くママパパが真っ先に準備したいのが、子どもの学童保育(以下、学童)。公立学童に翌年4月入会を希望する場合、多くが11月〜翌年1月に受付が行われます。自治体によっては、3月に二次募集を行う地域もあるようです。最近増えているのが、民間学童との併用。最近は英会話や運動系、アート系など習い事をしながら過ごせる習い事付きや学習塾付きなどさまざまな学童が。気になる民間学童がある場合は、説明会や体験会に参加し、サポート内容やお子さんとの相性などをチェックしておきましょう。

\ワーママの声/
体験会に参加するべきだった!
「小学校まで無料送迎サポート付き、ネイティブの講師がいる、新規オープン割引価格であることにつられて入った英語学童。ところが息子は学童に通わせるまで一度も英語に触れさせたことがなかったからか、カルチャーショックだったようで2週間ほどで行きたくないと言い、退会。公立学童1本になりました。忙しさにかまけて体験会に参加させなかったのが悔やまれます」(T.Oさん/小1の男の子のママ)

リモートワーク中だったのが救いに
「入学後2ヵ月ほどして、娘が急に学童に行きたくないと言い出しました。理由は苦手な子がいるからとのこと。泣いて懇願され、学童を辞めることに。当時は私も夫も週3日リモートワーク、週2日出社というスケジュール。幸いにも、お互いの在宅の日をずらして、娘が学校から帰ってきてもどちらかが迎えられました」(S.Wさん/小2の女の子のママ)

ファミサポさんが力になってくれた
「勤務先が遠いこともあり、どんなに急いで帰っても帰宅は19時を過ぎてしまいます。そこで学童への送迎と、私が帰るまでの見守りをファミサポさんに依頼。娘のことをよくかわいがってくれて娘もなついていたので、安心してお願いすることができました」(A.Hさん/小5の女の子のママ)

2. 働き方の見直し

法律では子どもの3歳の誕生日の前日まで取得が認められている時短勤務。保育園時代は延長保育を使いフルタイムで働けていても、小学校入学後は学童保育終了後の預け先まで考慮する必要が出てきます。
また、努力義務で3歳以降も時短勤務があった会社でも、小学校にあがるタイミングで時短勤務が終了する場合もあるでしょう。遅くまで預かってくれる民間学童を利用するほか、中には転職したり、退職して新たな道をスタートしたママもいるようです。

\ワーママの声/
小学校入学を機に退職するという選択
「時短勤務の終了などたくさんの小1の壁に加え、自宅から会社が遠いこともあって、お子さんの小学校入学を機に15年間勤めた会社を退職した先輩。今は起業し、パソコン1台でできる個人起業家向けのコンサルの仕事をしながら充実した毎日を送っています」(S.Wさん/小2の女の子のママ)

“子どもとの暮らし優先”を転職の条件に
「実際に子どもが小学校に入学し、毎日の持ち物・宿題・勉強のサポートに加え、夏休みや春休みの対応、PTAや保護者会などの学校活動など、数々の小1の壁に直面。その中で私は疲弊し、息子の精神バランスが崩れてしまったこともあり、私自身の働き方を見直しました。お給料は下がっても、ゆとりを持って子どもと向き合える会社を探し、週2リモートで1時間単位の有休取得が可能な事務職に転職しました」(R.Tさん/小3の男の子のママ)

3. 子どもの自立を支援する

これから保護者の手を離れてひとりで考えたり行動できたりするために、自立を支援していくことが大切です。たとえばトイレや防犯ブザーなどをひとりで使えるようにしておくこと、困ったときに周囲の大人に助けを求められるようにしておくこと、時間を意識しながら行動できるようになることなど。お子さんの性格や特性なども考えながら、どんな働きかけが必要か、一度書き出してみるといいでしょう。

\ワーママの声/
こんなときどうする?を問いかけた
「入学前から“授業中におなかが痛くなったらどうする?”“知らない人に声をかけられたらどうする?”“忘れ物をしちゃったらどうする?”そんなふうに、学校や通学路で起こりうることを1つひとつ質問しながら、本人に考えさせていました」(S.Wさん/小2の女の子のママ)

4. 小学校生活のシミュレーション

小学校入学後は、生活パターンが保育園や幼稚園での生活と大きく変わります。そこで、一年生の生活パターンを一度親子で体験することをおすすめします。
まずは以下の行動をシミュレーションしましょう。

● 入学後の起床時間で起床する
● 朝食をとり、身支度をして自宅を出る
● 通学路を歩いて小学校へ行く
● 通学路を歩いて自宅へ戻る

朝食や身支度の際には、「あと5分で出発だよ」などと時間を意識するような声掛けをします。また、通学路では危険箇所の点検を行ってください。交差点の死角や踏切の渡り方を伝えることはもちろん、川・用水路・池・沼などの水辺や空き家、工事現場、人けがない空き地などには絶対に立ち入らないこと、外から中を見渡せない公園や高い塀で見渡しが悪い道路など、危険箇所を1つひとつ確認しながら歩くようにしましょう。

\ワーママの声/
時間内にごはんを食べる練習をした
「子どもの小学校の給食は20分間。娘が時間内に食べ終われるか心配だったので、毎食タイマーで時間を計りながら食事をして、時間感覚を身につけられるよう練習しました」(I.Yさん/小4の女の子のママ)

和式トイレを使える練習をした
「娘の学校のトイレは洋式2つに和式2つ。学校説明会で、和式も使えるようにしておいてくださいという先生のお話があったので、区民集会所のトイレで数回練習させてもらいました」(A.Hさん/小5の女の子のママ)



春からの小学校生活を安心して楽しく送るためにも、事前準備は欠かせません。環境の整備から働き方の検討、小学校生活のシミュレーションまでやることはいっぱいですが、小1の壁を乗り越えるためにも、お子さんの安全のためにも、1つひとつ丁寧に整えていきたいですね。