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● 子育て
長かった夏休みが終わり、学校や園での生活が再スタートしてしばらく経ちました。ようやく日常が戻ってきたように感じる一方で、朝の支度や生活リズム、宿題・提出物の確認、子どもの疲れなどが少しずつ気になり始める頃ではないでしょうか。
「新学期が始まれば自然と戻る」と思っていても、休み中にゆるやかになったペースを親子ともにすぐ整え、それをキープするのは意外と難しいもの。
今回は、「NPO法人tannely(タネリー)」のメンバー3名に、この時期に感じている困りごとや、親子で無理なく日常のペースへ戻るための工夫を聞きました。5歳の保育園児から小学校高学年まで、子どもの年齢によって少しずつ異なるリアルな声から、わが家に合った“新学期リセット”のヒントを探してみましょう。
もくじ
01. 登場するママ 02. 夏休み明け、まず大変なのは「生活リズムの切り替え」 03. 低学年は“前日の夜”がカギ。朝の支度をラクにする工夫 04. 高学年・中学生は、声かけの“距離感”を見直す 05. 子どもだけでなく、ママにも必要な“通常運転に戻る時間” 06. 親子で取り入れたい、新学期リセットの小さなアイデア 07. まとめ:親子で少しずつ、いつものペースへ■5歳・年中男の子のママ
■小5男の子のママ
■小6・小3女の子のママ
夏休みや長期休み中は、起床・就寝時間がずれたり、予定に合わせて生活が不規則になったりしがちです。こうした生活リズムの切り替えについての悩みがまず挙がりました。
■「家族で1週間ほど休みを取った後の登園は、毎回行きしぶることがあります。母親とベッタリ離れないことも多いです」(5歳・年中男の子のママ)
■「起床・夕飯・お風呂・就寝までのリズムが、長期休みのゆるやかなモードからなかなか抜け出せず、自分でリズムを作る前に物事に追われている感覚があります」(小5男の子のママ)
新学期や登園が始まってしばらく経っても、子どもがすぐにいつものペースに戻れるとは限りません。休み明けに感じる大変さは、家庭や子どもの年齢によってさまざま。長いお休みのあとに朝のリズムがうまく作れなかったり、登園をしぶったり、帰宅後も夕飯の支度からお風呂、就寝までの流れがなかなかスムーズにいかなかったりしますよね。小学生になると、宿題や習い事、翌日の持ち物の準備なども加わり、親子ともに「いつものペース」を取り戻すまでに少し時間がかかることもあります。
また、休み中のイベントやおでかけの疲れが、少し経った今頃になって表れているという声も。小6の女の子のママは、子どもの朝の体調不良に悩むことが多いそうです。日中スイミングなどの運動をしても夜は寝つきが悪く、朝にめまいや不調が出ることも。そんなときは、なるべく副交感神経を優位にするよう、ベッドに入ったら深い深呼吸をするなど、いろいろな改善方法を試しているそうです。
新学期が始まって少し落ち着いたように見えるこの時期こそ、親子ともに生活リズムを見直すタイミングなのかもしれませんね。
長期休みに限らず、休み明けの朝は、親も子も余裕がなくなってバタバタしがち。こうした朝の支度をスムーズに進めるための工夫を、皆さんに聞いてみました。
■「登園時の荷物は、毎日降園後に自宅に到着したタイミングで、自分で準備してもらっています。翌朝の洋服も、就寝前に自分で選んでリビングにセットしています」(5歳・年中男の子のママ)
「帰宅直後」というタイミングがポイントだそう。流れでルーティン化しやすいうえ、子ども自身の「できた!」を増やすことにもつながるそうです。また、未就学児の場合は小学校入学に向けた習慣付けにもなり、自分の持ち物を自分で管理するという責任感も育めそうな工夫ですね。
■「夏休み明けの3日前くらいに新学期の支度をさせて、足りないものを用意できる時間を取りました」「朝は、身支度・食事・お弁当と水筒を入れるだけにしています」(小6・小3女の子のママ)
小学生のご家庭では、朝にやることを、「その時間でないとできないこと」のみに絞ることで、親子ともに朝の余裕を生み出す工夫をしているそうです。
また、時間の感覚がつかみにくい年齢の時には、残り時間が目で見えるタイマーを使っていた(小5の男の子)という声も。視覚情報があることで、子ども自身の時間感覚を育むサポートもできるそうです。また、声かけも、子どもが動き出しやすいタイミングを見極めて行うよう気を付けているそうですよ。
ママたちが共通して意識していたのは、朝にすべてを詰め込まないこと。前日のうちに持ち物や洋服を確認したり、朝やることを最小限にしたりすることで、登園・登校前のバタバタを減らすという工夫は、すぐにでも取り入れられそうです。さらに、翌日の準備をママが全面的に協力することは避け、なるべく子ども自身に準備させているご家庭が多い点も印象的でした。
高学年になると、親がすべてを確認せず、子ども自身に任せる場面も増えてきます。
一方で、夏休み明けは提出物や予定の確認、宿題、持ち物など、親として気になることも少なくありません。高学年・中学年の子どものママは、どのような声かけをしているのでしょうか。
「基本的に支度は子ども自身にさせるようにしているので、私は手伝わないようにしています。忘れ物をしたら自分が困ることを知って、忘れ物をしてはいけないということを小学生のうちに身につけてほしいと思っています」(小6・小3女の子のママ)
支度は基本的に子どもに任せ、特別な日や消耗品の補充、本人が困って相談してきた時だけ手伝うというママ。宿題も同様に、子どもからわからないところを聞かれたら一緒に取り組むようにしているとのことです。声かけも、夜寝る前と朝に忘れ物はないかと一声かける程度にしているそうですよ。
一方、小5男の子のママは、提出物や持ち物を忘れた時に、ただ叱るのではなく「先生や周りの人も困る」という視点で伝えるようにしているとのこと。
「提出物は、家で出さないことを叱るより、そのことで周りが困ることを中心に伝えるようにしています」(小5男の子のママ)
「それでも今でも忘れるのですが……」という本音も聞かれましたが、わが子にはどのような声かけが効果的なのか、日々悩みながら試行錯誤している様子がうかがえました。
「頻繁な声かけや具体的な指示をしていたのですが、子どもにとってはそれがストレスになっていたことに気付きました。それからは、親子で話し合い、“声かけの時間にタイマーをかけ”、“息子と決めた文言で声をかける”ことにしています」(小5男の子のママ)
声かけの仕方そのものを親子で見直した、という声も。先回りして指示を重ねてしまうと、本人のやる気が損なわれてしまうのも理解できる気がしますよね。とはいえ、「放置されるのは嫌だ」という子ども自身の思いも受けとめ、親子で話し合ってこのような具体的な声かけのスタイルを決めたそうです。「自分で決めた」という事実があることで、子どもがイライラすることが減ったそうですよ。
ママたちの声から見えてきたのは、親が先回りしてすべて整えるのではなく、子ども自身が「自分ごと」として受け止められるように関わることの大切さです。つい、「我が子が困らないように」との思いからいろいろ口を出したくなるものですが、その気持ちをぐっとこらえて、静かに成長を見守ろうと頑張るママたちの葛藤が見えました。
休み明けは「子どもの生活リズムを整える」ということに意識が向きがちですが、ママ自身も通常のペースに戻る途中。夏休み中は、昼食づくりや予定調整、送迎、仕事との両立など、普段とは違うタスクが増えていた家庭も多いと思います。新学期が始まってしばらくは親子ともども緊張しているものの、少し経った頃、ほっとした反動で疲れが出ることもありますよね。
そんなママ自身のケアについて、皆さんに聞いてみました。
「親も心身ともになかなかお休みモードを抜け出せないので、自分自身の食事と睡眠には注意を払うようにしています」(5歳・年中男の子のママ)
具体的には、朝日を浴びたり、白湯や常温のレモン水、お出汁からとった味噌汁と土鍋ご飯で体を整えたりしているそうです。
「ママたちと“夏休み頑張ったご褒美ランチ”に行ったり、子どもがいると行けなかった美容院や整体などに行きリフレッシュしたりしています」(小6・小3女の子のママ)
子どもが常時いるとなかなか行くことができなかった、自分自身のメンテナンスの時間を取るママも。子どもに笑顔で向き合うには、やはり自分にやさしくすることも大切ですね。
「何がなんでも朝コーヒーをゆっくり淹れること!あとは、休み明けはできる限り予定を入れないよう心掛けて、自分のペースを戻すようにしています」(小5男の子のママ)
子どもとの予定が続いた後はひとり時間を確保する、といったルールを決めているというママも。時間を決めて小説や漫画を読むなど、久々のひとり時間を楽しく過ごせたら心身ともにリフレッシュできそうです。
ママたちはそれぞれ、自分の心身を整えるための小さな習慣を持っていました。子どもの新学期リセットと同じように、ママ自身も“通常運転に戻る時間”を大切に過ごしたいですね。
休み明けを乗り切るためには、親子で楽しみにできる予定を作るのもひとつの方法です。
「次の楽しい予定を立てることが、休み明けの切り替えにもつながっている気がします」(5歳・年中男の子のママ)
「夏休み中に何日もかけてじっくり取り組んだ自由研究。満足のいく出来になったようで、自由研究が展示されるのを楽しみに登校することができました」(小6・小3女の子のママ)
「週末に、大人も子どももそれぞれやるべきこと(家事や宿題など)を終えてから、ゲームパーティーをしよう!と計画を立て、それを楽しみに一週間を乗り越えています」(小5男の子のママ)
大きなイベントはもちろん、日常の中での小さな楽しみでもOK。親子で心がわくわくするような予定を置くことで、休み明けのエンジンがかかりやすくなるかもしれません。
ママたちの声から見えてきたのは、「急いで完璧に戻そうとしないこと」の大切さです。
「冷めたエンジンをいきなりガンガン回すと壊れてしまうから、フルスロットルはもう少し置いておいて、まずは今日を乗り切りましょう!」(小5男の子のママ)
夏休み明けからしばらく経ったこの時期は、子どもも大人も、気づかないうちに疲れが出やすい頃。朝の準備、生活リズム、子どもの気持ちの切り替え、宿題や持ち物の管理、ママ自身のリセットなどなど―。新学期スタート直後の緊張感の中では、一度整ったかのように見えた生活リズムも、この時期ぶり返しが起こることもよくある話です。
すべてを完璧に整えようとせずに、まずは、生活リズムを急がずに少しずつ取り戻すことを意識したいもの。
登園・登校前の朝をラクにするためには、前日の準備を習慣に、子どもが大きくなってきたら、親がすべてを抱え込まずに本人が自分で考えられる声かけに変えていくこと。そして、ママ自身も家事や仕事を最初から全力で戻そうとせず、少し余白を持って過ごすこと。ママたちの声からは、こうした“新学期リセット”のためのヒントが聞こえてきました。
「そろそろ疲れが出てきたかも」と感じたら、親子の過ごし方を見直すタイミングかもしれません。ママたちのリアルな工夫をヒントに、我が家に合った方法で、無理なくリズムを作っていってくださいね。
「お子さんの年齢関係なく、皆さん、長かった夏休み本当にお疲れ様でした!」(5歳・年中男の子のママ)

教えてくれた人
“はたらく”でつながるコミュニティ tannely
ママを “はたらく” でつなぐtannely(タネリー)は、地域のつながりを“はたらく”で育むコミュニティ。“はたらく”を通じて、ママと社会がつながるタネをまく。子育て世代が、地域に貢献する機会をつくる。ママのため、街のため、社会のために必要なコミュニティとなる。それが私たちの使命です。
「NPO法人tannely(タネリー)」