2019.03.01

先輩ママに効いた!メリットからコツまで、年子育児の素朴な疑問

Column

出産年齢が上がっている今、「年齢のことを考えるとすぐにでも第二子を産みたい」という女性が増えています。実際に、産休中に年子となる下のお子さんを出産される方も少なくないのではないでしょうか。
年子とは、同じ母親から続いた年に生まれた、年齢がひとつ違いの兄弟姉妹のこと。
上のお子さんの生まれた月や学年に関係なく、下のお子さんが翌年の12月31日に生まれたら、年子になります。例えば上の子が2018年3月に生まれ、下の子が2019年12月に生まれた場合、学年は2つ違いますが、年子です。
「年子育児は大変」という話を聞きますが、実際はどうなのでしょう。年子育児を経験している先輩ママに話を聞きました。

1.年子育児で最も大変なことは?

年子育児の大変さを想像したとき、真っ先に思いつくことといえば、ママやパパの体力的・精神的負担ではないでしょうか。双子育児同様、ふたりの赤ちゃんを同時にお世話することになるので、授乳も夜泣きもふたり分に。一番手のかかる時期が重なります。ところが、実際に先輩ママに聞いたところ、意外にもこうした苦労よりも、その他のコメントが多く聞かれました。


〈先輩ママの声〉

◆つわりがつらかった!
「8ヶ月の娘の育児中につわりが始まりました。匂いに敏感になり、食事もできないくらいだったのに、オムツ替えに離乳食作りと、毎日吐き気との戦いでした。一番しんどかったときには起きてられず、抱っこして欲しくて泣き叫ぶ娘も抱いてやれず、布団の中で泣きました。つわりの時期が本当に大変だったので、出産後は、ほとんどのことは耐えられました」
(C.Hさん/2歳の男の子と3歳の女の子のママ)

◆経済的負担が一度にかかる
「小学校入学、卒業、受験が続くので、経済的負担が一度にくることが大変だと聞きました。ふたりめが妊娠してすぐに学資保険に入り、さらに児童手当はすべて使わずに預金しています。小学校2、3年生ころまでが貯めどきだと聞いたので、がんばります!」
(T.Tさん/4歳の男の子と5歳の女の子のママ)

◆上の子の夜泣きがひどかった
「上の子は、下の子の出産時に1歳半でした。まだまだ赤ちゃんでしたが、環境の変化をしっかりと感じ取っており、ナーバスな状態に。夜泣きがひどくなり、一度泣き始めるとしばらく泣き続け、それによって下の子が起きてしまい、ギャン泣きのループに。本当につらかったです」
(R.Hさん/5歳と6歳の女の子のママ)

2.年子育児のメリットは?

年子育児は、大変なことばかりではありません。年子育児のよさを聞いたところ、こんなにたくさんのメリットが挙がりました。

・手のかかる時期がまとまる分、子育てが落ち着く時期が来るのが早い。
・育児グッズやベビー服をすぐにおさがりとして使えるので、経済的。
・ひとり目の育児の経験をすぐにふたり目の育児に役立てられる。
・年が近いので、遊ぶ内容が同じ。下の子が1歳を過ぎたころからふたりで仲良く遊んでくれて助かる。
・園や学校行事をほとんど一緒に済ませられて効率的。

続いて、先輩ママの声を聞いてみましょう。


〈先輩ママの声〉

◆赤ちゃん返りが少なかった
「一般的に赤ちゃん返りをするのは2歳以降といわれている通り、1歳4ヶ月で下の子が生まれた娘には、赤ちゃん返りがありませんでした。私自身には3歳差の妹が生まれたとき、 “母親を取られた”という思いが強く残っていたので、そういった思いを持つことなく育った娘は幸せだと感じます」
(T.Tさん/4歳の男の子と5歳の女の子のママ)

◆受験期が重ならない
「3学年差だと中学受験や高校受験の時期が重なり、親の精神的・経済的な負担が大きいと聞きました。年子だと受験は2年連続になりますが、上の子の経験を下の子に生かせそうですし、負担も同時受験よりはマシかなと思います」
(C.Hさん/2歳の男の子と3歳の女の子のママ)

3.年子育児を上手に行うポイントは?

年子育児を経験した先輩ママたちが口をそろえていっていたのが、「年子育児は妊娠中から始まっている!」ということでした。実際に、妊娠期の上のお子さんの抱っこや母乳育児の継続など、先輩ママたちはどのように行っていたのでしょうか。


〈先輩ママの声〉

◆上の子にしっかり寄り添う
「切迫流産や切迫早産がなければ、上の子の抱っこに特に制限はないと聞きましたが、妊娠初期は控えました。その分、膝の上にのせてギュッと抱きしめたり、妊娠中期になってからは一緒に公園に行ってこれまで以上にふたりの時間を楽しんだりするなど、上の子にしっかりと寄り添うように心がけました。
それがよかったのか、下の子が生まれてからも気持ちが安定していて、大変だと聞いていた年子育児が思いのほかラクでした」
(T.Tさん/4歳の男の子と5歳の女の子のママ)

◆経過を見ながら母乳育児を継続
「産院の先生に相談したところ、お腹が張ったり出血がある場合は上の子の授乳を中断した方がいいといわれましたが、その兆候もなく、妊娠経過は順調だったので、出産間際まで母乳育児を継続しました。下の子が生まれてからも、上の子と下の子に同時に授乳させるタンデム授乳をしていました。
下の子が生まれてすぐの頃は、授乳ペースが安定せず、おっぱいが張ることも。そんなときは上の子が飲んでくれたので、乳腺炎になったり、母乳の分泌が減ったりすることもなく助かりました」
(C.Hさん/2歳の男の子と3歳の女の子のママ)

◆完璧を目指さない
「ひとりでも大変なのに、赤ちゃんがふたり。赤ちゃん期の年子育児は想像以上に大変でした。最初の頃は育児も家事も結構がんばっていたのですが、途中から、かなり手抜きに(笑)。赤ちゃんがふたりもいれば散らかるのは当然と、掃除は1週間に1度。離乳食は、市販品だって使う。周りの人たちに助けてもらう。そうしていたら、あっという間に大変な時期は過ぎて行きました。今は赤ちゃん期がなつかしく、もう一度戻りたいと思うほどです」
(R.Hさん/5歳と6歳の女の子のママ)



「大変な時間がギュッと凝縮された感じ」とは、今回お話を伺った先輩ママの言葉です。大変さが凝縮された時間の後は、子ども同士で遊ぶ時間が増え、びっくりするほど子育てがラクになったのだとか。
また、大切なのは、「がんばりすぎない」ことだといいます。たったひとりで年子育児をするのには限界があります。そのことを念頭に置きながら積極的に周りのサポートを受け、上手に息抜きをして、年子育児を楽しんでいけるといいですね。