2020.05.22

保育園からの急な呼び出し!普段の備えと職場への対応

Column

勤務中の保育園からの急なお迎え要請にあわてた経験は、ワーキングマザーであれば、一度や二度ではないでしょう。原因は、発熱や嘔吐、下痢、発疹などさまざまですが、保育園からのお迎え要請を初めて経験したママの多くが、対応に戸惑ったと言います。
そこで、保育園の突然の呼び出し電話にあわてないためにも、普段から準備しておきたいことや、呼び出し電話があったときの対応について予習しておきましょう。
ここでは、先輩ママの声もまじえながらご紹介します。

動ける方はどっち? お迎え要請があった場合の対応をパパと相談しておく

体が未発達な乳幼児のうちは、朝は元気だったのに、急に体調が悪くなることもあります。そこで、朝食時など、出かける前に、その日の予定をパパとすり合わせておきましょう。
「午後は会議があるけれど、午前中なら動ける」「15時以降なら取引先から直帰できる」などと細かく打ち合わせておくと安心です。
また、呼び出し電話は保育園に提出した書類に書いた連絡先の順番でかかってきますが、最初にママ、というご家庭が多いようです。
ママがお迎えに行けない日は、連絡帳にその旨を書いておきましょう。また、パパとの連絡手段もしっかり決めておきましょう。

〈先輩ママの声〉

「私が仕事で遠方に行く日もあるため、そういうときは連絡帳に“今日はパパに連絡してください”と書くようにしています」
(Y.Kさん/1歳の男の子のママ)

「下の娘が発熱し、保育園からお迎え要請があったときのこと。私は抜けられない打ち合わせがあり、夫にLINEでお願いするも、なかなか既読にならず、連絡がつかなくて困ったことがあります。それ以来、緊急時のために仕事中もときどきLINEをチェックしてほしいとお願いしました」
(T.Sさん/1歳と3歳の女の子のママ)

ママもパパもお迎えに行けない場合は……

ママもパパもどうしてもお迎えに行けない場合があるかもしれません。実家のサポートが受けられれば安心ですが、難しいこともあるでしょう。そんなときは、ファミリーサポートやベビーシッターにお願いするのもひとつです。家族以外に頼れる人がいることで、体だけでなく、心の負担も減るはずです。

〈先輩ママの声〉

「万が一、両親ともにお迎えに行けないときに備えて、一年前からお世話になっているファミサポさんに、急な呼び出しの際にお迎えと小児科の受診をお願いすることがあるかもしれないとお伝えしています」
(H.Oさん/2歳の男の子と6歳の女の子のママ)

呼び出し電話がかかってきたとき、保育士さんに確認しておきたいこと

突然「お熱があります」などと電話がかかってきたら、すぐに駆けつけたくなるのが親心。しかし、まずはお子さんの症状について確認することが大切です。
例えば「熱はあるけれど、機嫌はいい」場合と、「微熱だけど機嫌が悪く、泣いてばかりでミルクも飲まない」場合。前者であれば、落ち着いて引き継ぎをしてからお迎えに向かうことができる場合が多いでしょう。その場合でも、保育士さんとのコミュニケーションが大切です。
「仕事の引き継ぎをしてから向かいたいので、○時頃のお迎えになりそうなのですが、大丈夫でしょうか」などと、必ず確認しましょう。

〈先輩ママの声〉

「お昼寝前に発熱したと電話がありました。幸い熱以外の症状はなかったので、しっかりお昼寝させてもらい、お昼寝明けにお迎えに行きたいと伝えたところ、保育士さんからOKが。体調が悪くなった時間によっては、保育園の生活リズムに合わせてお迎えに行った方が子どもの負担にならない場合もあると感じました」
(Y.Kさん/1歳の男の子のママ)

保育園からの急な呼び出しに備えて普段から持っておきたいもの

急なお迎え要請で保育園に子どもを迎えに行った後は、そのまま小児科を受診できるよう、保険証や医療証、おくすり手帳や母子手帳一式を持ち歩いておくのが安心です。パパには保険証と医療証のコピーを渡して携帯してもらうといいでしょう。もちろん、パパにかかりつけ医を伝えておくことも忘れずに!

〈先輩ママの声〉

「初めて保育園から呼び出しがあったとき、自宅に置いてきてしまった保険証と医療証を取りに行くために具合の悪い娘を連れ回してしまったことがありました。以来、必ず一式ポーチに入れて持ち歩くようにしています」
(T.Sさん/1歳と3歳の女の子のママ)

「保険証と医療証がなくても診てもらえますが、後日医療費の払い戻し申請をするのが面倒! どんなときも持ち歩いておくべきだと思いました」
(H.Oさん/2歳の男の子と6歳の女の子のママ)

上司や同僚への対応はどうしたらいい?

体調不良の子どものことは心配だけど、残してきた仕事のことが気になったり、急な早退で職場に対して申し訳ない気持ちになったりと、ママの思いは複雑。そうした中でも忘れてはいけないのが、上司や同僚とのコミュニケーションです。
早退するときや早退後の一報はもちろんのこと、日頃から感謝の気持ちを表し、相手が困っているときは手をさしのべ、信頼関係を築いていくことが重要です。

〈先輩ママの声〉

「保育園から連絡があったときは、早退させてもらいたい旨をすみやかに上司に報告します。引き継ぎや在宅勤務への切り替えの相談など、早退後に現場が混乱しないよう対策を講じます。お迎えの後は、早退のお礼とともに、子どもの病状を伝え、必要であれば翌日以降の勤務についても相談します。同じ保育園のママ友からは“そこまでしているの?”と驚かれることもありますが、おかげで業務に支障をきたすこともなく、職場の人間関係も良好です」
(R.Sさん/3歳の女の子のママ)

「産休明け間もない頃、子どもの感染症で早退後も3日間休暇を取ったことがありました。迷惑をかけてしまったので部内の人たちにお菓子を配ったところ、ある先輩から“そんなことはしなくて大丈夫だよ。それよりも、お子さん大変だったね”とねぎらいの言葉をかけてもらいました。部署内で子どもがいるのは私だけ。肩身の狭い思いをしていたので、救われました」
(Y.Kさん/1歳の男の子のママ)

「早退させてもらい、翌朝出社した際には“昨日はありがとうございました”と、部署の仲間に一言お礼を言うようにしています。迷惑をかけて申し訳ないという気持ちもありますが、それは仕事で返そうと、一生懸命業務に取り組んでいます」
(H.Oさん/2歳の男の子と6歳の女の子のママ)



先輩ママたちのコメントから見えてきたのは、保育士さんや職場の上司・同僚とのコミュニケーションの重要性でした。報・連・相をしっかりすること、そして感謝の気持ちを伝えること。こうしたひとつひとつの積み重ねが、もしものときの助けとなってくれることでしょう。
「月齢が低いうちは、週に3回も保育園からお迎え要請があった!」というご家庭でも、年齢が上がるごとに丈夫になり、「年中クラスになった今では、保育園から電話がかかってくることがなくなった」という話はよく聞きます。
今は大変かもしれませんが、家族との協力と周囲のサポートで、乗り越えてください。