2020.11.27

ロタウイルスが定期接種化&ワクチン接種間隔も変わった!予防接種ルールの変更点をチェック!

Column

2020年10月1日、予防接種に関して大きな変更がありました。
ひとつは、これまで任意接種(自費)だったロタウイルスワクチンが、定期接種(無料)になったこと。もうひとつが、予防接種の間隔が変更されたことです。
具体的にどう変更されたのか、早速チェックしていきましょう!

ロタウイルス感染症って!?

ロタウイルスとは、主に急性の胃腸炎を引き起こす原因となるウイルスのこと。0歳〜6歳の乳幼児期にかかりやすく、水のような下痢、吐き気、嘔吐、発熱、腹痛が主な症状です。一般的に5歳までにはほぼすべての子どもがロタウイルス胃腸炎に罹患するといわれています。
また、脱水症状がひどい場合には、入院治療が必要となったり、けいれんや脳炎を起こすこともあるため、注意が必要です。こうした経緯から、ロタウイルスワクチンが開発されました。

ロタウイルスワクチンの有効性や接種時期は?

ロタウイルスワクチンを接種することにより、重症胃腸炎による入院患者を約70~90%減らすことができたと報告されています。
ロタウイルスワクチンの初回の接種は、生後6週(約1カ月半)から生後14週6日(約3カ月と10日)の間に接種します。
これにより、生後2カ月で接種するワクチンが、「B型肝炎ワクチン」「小児肺炎球菌ワクチン」「ヒブワクチン」に加え、4種類となりました。

ワクチンの接種間隔のルールが変更された

ワクチンには、「生ワクチン」と「生ワクチン以外の不活化ワクチン」があります。これまでは「生ワクチン接種後に別のワクチンを接種するには27日間の間隔をあける」「不活化ワクチン接種後に別のワクチンを接種するには6日以上の間隔をあける」というルールがありました。
これが、10月からは不活化ワクチンや経口生ワクチン接種の翌日に、別の不活化ワクチンや経口生ワクチンを接種できるようになったのです。
ただし、MRやおたふく、水痘など注射の生ワクチン同士の接種間隔は、これまで通り27日間あけます。また、同じ種類同士のワクチン同士も27日間あけます。
なお、ロタウイルスは経口ワクチンなので、27日間あける必要はありません。

予防接種のスケジューリングがしやすくなった!

ワクチンの接種間隔のルール変更により、予防接種の間隔をあけなくてすむようになったため、予防接種の予定が組みやすくなりました。
また、定期接種に加え、インフルエンザワクチンを打ちたいこれからの季節、インフルエンザも不活化ワクチンなので、この接種間隔のルール変更が助かるというご家庭も多いのではないでしょうか。

予防接種の推奨スケジュールは?

0歳児のワクチン接種回数は、半年間で実に15回以上になります。効率よく予防接種をして早期に免疫をつけるためにも、生後2カ月になったらワクチンデビューをするのがおすすめです。生後2カ月ではまず、B型肝炎、ロタウイルス、ヒブ、小児用肺炎球菌を同時接種で受けます。
その後、翌日以降から生後3カ月の間に、2カ月のときに接種したワクチンの2回目と、四種混合(ジフテリア・百日せき・破傷風・ポリオ)の1回目を同時接種で受けます。その翌日から生後4カ月までに、ロタウイルスの5価ワクチンの3回目(1価ワクチンの場合は、2回まで)と、ヒブ、小児用肺炎球菌の3回目、四種混合の2回目を受け、その翌月から5カ月までに四種混合の3回目とBCGの1回目を同時接種すれば、生後半年を待たずに、嵐のような予防接種スケジュールはいったん落ち着きます。
同時接種を上手に使いながら、スムーズに予防接種を終わらせましょう。




ロタウイルスが定期接種になり、ワクチンの接種間隔が変更になったことで、予防接種がグッと受けやすくなりました。
お子さまの健康のためにも、賢くスケジューリングして、上手に乗り越えていきましょう。