take

12歳中1の男の子がいます。共働きの妻と家事分担を等しく分け合ってます(泣)なに作ろうかと毎日、夕食の献立のことばかり頭に浮かんできます。

2018.10.10

嵐の夜に

Diary

嵐の夜に

こんにちは!takeです。すっかり秋めいてきましたが、皆さまいかがお過ごしですか?
季節の変わり目、体調など崩さぬようお気をつけください。

今回は子供って知らない間に成長しているのだなぁと感じた出来事についてお話したいと思います。(こっちは衰えるばっかりですが…)

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9月上旬の嵐の夜の出来事です。外は雨こそそれほど降ってはいませんでしたが、近くを通過する台風の影響で、強い風が吹き荒れていました。
その日はtakeが食事担当だったので早めに退社し、電車の中から息子にメールを送りました。19時頃です。「今どこ?パパは電車で渋谷駅を出たところです。」最近19時過ぎても家に帰っていないこともあります。「いえ(家)」の返信メールにホッとしました。「よかった。外はすごい風だよ」と返しました。

スーパーで買い物して、もうすぐ家というところで息子からメールが着きました。「○○が熱出したから、送りに行ってくる」「えっ、この嵐の中を・・○○君、家に来ていたのか。」○○君の家は、大きな公園を越えたところにあり、自転車で10分ちょっとかかります。途中、公園の脇は人通りも街灯も少ないところがあります。すぐに電話すると既に外にいて出発寸前というところでした。「こんな嵐の中、子供だけで外に出てはだめだ。後で○○君は、パパが車で送っていくよ」「うちの車、自転車を積めないじゃない。○○は明日、自転車が必要なんだよ。」息子は譲りません。走りながらの説得です。「もう行くからね」「もうちょっと待て」「何で」「パパも一緒に行く」「いらないよ」と話しているうちにマンションの駐輪場に着くと2人の姿はすでにありませんでした。

「まったく、しょうがないな…」自慢のクロスバイクで一気に走りました。いい年した
おっさんがネギの入ったスーパーの袋を持って、嵐の夜に、しかもスーツ姿で。

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2人の姿が見えました。「○○君、大丈夫?」「頭が痛いんです」ふだんの元気な○○君ではありませんでした。「そっかぁ、そんな時はおじさんの家に泊っていってもいいからね。」
息子をにらみました。息子も「何で来るんだよ」と睨み返してきました。明らかに不機嫌そうです。
そんな時、○○君はその日携帯を忘れたのか、息子の携帯に○○君のお母さんから電話が入りました。隣で漏れてくる声を聞いているとかなり強い口調です。(そりぁ、そうだよな。心配だろうし…)息子は自分の携帯を○○君に渡しました。○○君はお母さんに怒られている様子です。
息子は「何で来たの。僕は大丈夫だよ」強い口調です。「心配しながら家にいるより、一緒に行った方が全然マシだからさ」「まだ、小学生なんだし、全部自分で解決しようとするな。周りの大人に頼れよ、特にパパとママにはな」


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黙って聞いていた息子は「だってパパお仕事で疲れているでしょ。」半泣きで叫びました。
鼻の奥がツーンときました。○○君は先日息子が熱を出したとき、お見舞いに来てくれた子です。○○君を送っていこうとする息子の気持ちは分かっていました。(でもよりによって嵐の夜に小学生が20時過ぎに自転車を漕がなくったって…おまけに帰りは1人だぞ。)
こんな嵐の中で友達を思い、しかもパパのことまで気づかってたのか…息子の顔を見るとこらえきれないと思い、空を見上げました。そこからは仲良く3人で自転車を漕いで行きました。○○君のお母さんに会うと恐縮されそうなので、○○君の家の手前の角で別れました。

帰り道は息子と2人でいろいろ話をしながら帰りました。きっと今夜のことを息子はずっど覚えていることでしょう。友達のために勇気を奮い、おせっかいな父親と一緒に嵐の夜に自転車を漕いだことを。

家に帰るとママは心配して、息子を叱りはじめました。続いて息子を止められなかったtakeにも矛先が向かってきました。ぼくは彼女に言いました。
「あのさ、今日ね、ぼくらの息子はちょっとだけ大人になったんだよ」