「日本ワイン」と「国産ワイン」の違いとは?
近年、世界的に注目を集めている日本のワイン。品質が大幅に向上し、海外のコンクールでも高い評価を得ています。
でも、「日本ワイン」と「国産ワイン」あるいは「国内製造ワイン」には明らかな違いがあるのをみなさんはご存じでした?
「日本ワイン」とは、日本で栽培されたぶどうのみを原料とし、日本で製造されたワインのこと。いっぽう「国産ワイン」「国内製造ワイン」は日本国外で生産されたぶどうや、海外から輸入した濃縮ぶどう果汁などを使用し、国内で製造されたワインを指します。
見逃せない日本ワイン3選
ピノ・ノワールを高い志で魅惑的な味わいに昇華
〈高畠ワイナリー〉がある山形県高畠町は北緯38度、カリフォルニアの高級ワイン産地であるナパバレーと同緯度に位置し、日本国内でも希有なぶどうの適産地。世界の銘醸地に並ぶ「プレミアムワイナリー」となるために、「高畠ワイナリー100年構想」という高い目標を掲げ醸造したワインは、国内外コンクールで数々の賞を受賞。
「“黒ぶどうの女王”ともいわれるピノ・ノワール100%で、イチゴやラズベリーの生き生きとした香りの中に、バラやシナモンのニュアンスも。渋みはとてもやわらかく、絹のようななめらかな飲み心地です。上質のお肉やお醤油の旨みに合うので、すき焼きと相性バッチリです」(倉地八重さん、以下同)
〈高畠ワイナリー〉高畠 ゾディアック ピノ・ノワール 2020(日本・山形県/赤/750ml)(税込)4,840円
奥尻の海を感じる! 天然ミネラル豊富な白
いっぽうこちらは世界的なワインの名産地、フランスのボルドー地区とほぼ同じ緯度にある、北海道奥尻島の〈奥尻ワイナリー〉。潮風をほどよく浴びた奥尻島のぶどうは、表面に微量の塩分が付着しているのだとか。
「ピノ・グリはもともと味わいにコクと厚みがあるのですが、付着した塩分のおかげで、風味にほんのりとミネラル分も感じられます。一度飲んだら虜になる味わいでリピーターが多いのも頷けます。熟した梨やりんごといった黄色い果実の香りが豊かで、酸味とビター感のバランスも秀逸。油分をさっぱりさせてくれるので、てんぷらや揚げ浸しに合います」
〈奥尻ワイナリー〉ピノ・グリ 2022(日本・北海道/白/750ml)(税込)3,850円
和柑橘の香気ときれいな泡立ちが魅力
日本のワイナリーの中で老舗的存在の〈ルミエールワイナリー〉は1885年創業。日本ワインを牽引し、国内外で数々の賞を受賞したことで世界的に認知されるように。日本初のワインの地理的表示「GI 山梨」が認定された2013年以降、海外のワイン好きが甲州を求めて日本を訪れているそう。
「こちらは日本の甲州という品種を100%使用した辛口スパークリング。特徴はなんといっても、すだちや柚子、かぼすといった和柑橘の清々しい香り! 瓶内二次発酵由来の泡はきめ細かく、しっかりとした泡が飲みたい方におすすめです。ベストペアリングは冬のこの時季は豚肉のしゃぶしゃぶ、春夏なら冷しゃぶサラダや牛肉のたたきといった、肉の旨みをシンプルに味わうお料理です」
〈ルミエールワイナリー〉ルミエール・スパークリング・甲州(日本・山梨県/泡/750ml)(税込)3,080円
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いかがでしたか? 日本ワインを楽しむことは、その土地の自然や人、文化を味わうこと。おいしく飲んで、日本ワインの未来を応援しましょう!