2024.01.14

子どもが寝たあとで…WINEな夜|ママにおすすめ 見逃せない日本ワイン

● フード

新年を迎えて早2週間。おとそ気分は抜けても“ワイン飲みたい!”モードはずっと続きますよね!?
2025年一発目にご紹介するのは、いまや世界的にも注目を集めている日本ワイン。日本の風土で育ったぶどうから作られるワインは、なんといっても日本の食事にとても良く合うとのことで、おすすめのペアリングと合わせてソムリエの倉地八重さんに教えてもらいました。

「日本ワイン」と「国産ワイン」の違いとは?

近年、世界的に注目を集めている日本のワイン。品質が大幅に向上し、海外のコンクールでも高い評価を得ています。
でも、「日本ワイン」と「国産ワイン」あるいは「国内製造ワイン」には明らかな違いがあるのをみなさんはご存じでした?
「日本ワイン」とは、日本で栽培されたぶどうのみを原料とし、日本で製造されたワインのこと。いっぽう「国産ワイン」「国内製造ワイン」は日本国外で生産されたぶどうや、海外から輸入した濃縮ぶどう果汁などを使用し、国内で製造されたワインを指します。

見逃せない日本ワイン3選

ピノ・ノワールを高い志で魅惑的な味わいに昇華

〈高畠ワイナリー〉がある山形県高畠町は北緯38度、カリフォルニアの高級ワイン産地であるナパバレーと同緯度に位置し、日本国内でも希有なぶどうの適産地。世界の銘醸地に並ぶ「プレミアムワイナリー」となるために、「高畠ワイナリー100年構想」という高い目標を掲げ醸造したワインは、国内外コンクールで数々の賞を受賞。
「“黒ぶどうの女王”ともいわれるピノ・ノワール100%で、イチゴやラズベリーの生き生きとした香りの中に、バラやシナモンのニュアンスも。渋みはとてもやわらかく、絹のようななめらかな飲み心地です。上質のお肉やお醤油の旨みに合うので、すき焼きと相性バッチリです」(倉地八重さん、以下同)

〈高畠ワイナリー〉高畠 ゾディアック ピノ・ノワール 2020(日本・山形県/赤/750ml)(税込)4,840円

奥尻の海を感じる! 天然ミネラル豊富な白

いっぽうこちらは世界的なワインの名産地、フランスのボルドー地区とほぼ同じ緯度にある、北海道奥尻島の〈奥尻ワイナリー〉。潮風をほどよく浴びた奥尻島のぶどうは、表面に微量の塩分が付着しているのだとか。
「ピノ・グリはもともと味わいにコクと厚みがあるのですが、付着した塩分のおかげで、風味にほんのりとミネラル分も感じられます。一度飲んだら虜になる味わいでリピーターが多いのも頷けます。熟した梨やりんごといった黄色い果実の香りが豊かで、酸味とビター感のバランスも秀逸。油分をさっぱりさせてくれるので、てんぷらや揚げ浸しに合います」

〈奥尻ワイナリー〉ピノ・グリ 2022(日本・北海道/白/750ml)(税込)3,850円

和柑橘の香気ときれいな泡立ちが魅力

日本のワイナリーの中で老舗的存在の〈ルミエールワイナリー〉は1885年創業。日本ワインを牽引し、国内外で数々の賞を受賞したことで世界的に認知されるように。日本初のワインの地理的表示「GI 山梨」が認定された2013年以降、海外のワイン好きが甲州を求めて日本を訪れているそう。
「こちらは日本の甲州という品種を100%使用した辛口スパークリング。特徴はなんといっても、すだちや柚子、かぼすといった和柑橘の清々しい香り! 瓶内二次発酵由来の泡はきめ細かく、しっかりとした泡が飲みたい方におすすめです。ベストペアリングは冬のこの時季は豚肉のしゃぶしゃぶ、春夏なら冷しゃぶサラダや牛肉のたたきといった、肉の旨みをシンプルに味わうお料理です」

〈ルミエールワイナリー〉ルミエール・スパークリング・甲州(日本・山梨県/泡/750ml)(税込)3,080円



いかがでしたか? 日本ワインを楽しむことは、その土地の自然や人、文化を味わうこと。おいしく飲んで、日本ワインの未来を応援しましょう!

教えてくれた人

倉地八重さん

ソムリエ。〈THE WINE〉での担当はイタリア、ドイツ、オーストリアワインとスパークリングワイン全般。お気に入りのワイナリーはオーストリアの〈ミュラーグロースマン〉。