ハチラボは「科学にわくわく」で出合える場所
_ ハチラボはどんな場所なんですか?ハチラボは、渋谷区の小学校の跡地に建てられた文化施設の中にある、体験型の科学館です。入口をすすむと、「これ何だろう」と興味関心をひくような展示物がずらりと並んでいるんです。
_ ハチラボのキャッチコピーは「みて、さわって、かんがえる」ですね。
そうなんです。科学って、見て聞くだけじゃわからないことも多くて。だからこそ、目の前で触って、やってみて、いろんな発見をしてほしいなと思っています。
たとえば、宝石すくい。一見遊んでいるだけのようなのに、よく見ると分類の仕方や分析力を育てる要素が入っているんです。楽しいからこそ知りたくなる。そんな体験をめざしています。
_ 小さな疑問や発見を大切にされているとのことですね。
そうですね。子どもたちの「なんで?」「どうして?」っていう小さな声にちゃんと耳を傾けることが、科学を好きになる最初の一歩だと思うんです。そういう気持ちを受け止めて、一緒に考えていける環境をつくっていきたいですね。
_ とくに人気のプログラムを教えてください。
はい。「二項分布パチンコ」と、特別展の「宝石すくい」は子どもにも大人にも人気ですね。楽しいだけじゃなくて、気づくと科学的な考えや分析も付いてくる。そんな体験を毎週のように産み出しているんです。
数学の概念のひとつ「二項分布」を、パチンコ型の装置で視覚化している展示。理論で聞いてもわかりにくいことも、目の前でこの装置を使ってやってみると、「あ、そういうことか」と体感できる。大人にも好評。
スプーンで宝石をすくって、分類して、最後に持ち帰ることもできる。「すくう」という動作から、「これなんだろう」と調べたり、分類の仕方や解析力も自然と身についていくような、楽しさの中に学びがあるワークショップ。
遊びの中に、学びのヒントがある
これ、すごく大切なことなんですよ。子どもに「それ、なんで?」って聞かれたとき、親が「一緒に考えてみようか」って返せるかどうか。そこに、すごく価値があると思っていて。
_ たしかにそうですね。子どもにとって、「一緒に考えてくれる大人がいる」って、すごく安心できるし、学ぶこと自体が楽しいって思えるきっかけになりますよね。現場を支えるスタッフについても教えてください。
うちは理系出身だけじゃなくて、文系出身や、学校の先生経験のあるスタッフや、科学館で仕事していたスタッフ、現役の大学生もいるんです。「あ、この前も来てくれましたよね」と声をかけられるような環境を大切にしています。私は「科学館は人がすべて」とよく言っているんですけど、それは本当にそう思いますね。
“渋谷といえばハチラボ”を目指して
年間10万人の来館を目標にしています。ありがたいことに、入館者数も順調に増加して、たくさんの方に来ていただいています。今後は展示や体験の内容もどんどん進化させていって、いつか「渋谷といえばハチラボ!」って言ってもらえるような場所になれたらうれしいですね。
_ では最後に、読者である保護者の方々へメッセージをお願いします。
学びはね、子どもだけのものじゃないと思うんです。大人も一生続くものですよね。ここでは、子どもも大人も一緒に驚いたり、発見したり、そんな体験をたくさんしてもらえたらうれしいです。ささやかな「なんで?」が、未来の科学者を生むかもしれませんから。
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いかがでしたか? ハチラボは、子どもも大人も一緒に「科学っておもしろい!」と実感できる、まさに学びの遊び場。自由研究のネタ探しにもぴったりですし、夏休みのお出かけ先としてもおすすめです。ぜひ親子で足を運んでみてはいかがでしょうか。
こども科学センター・ハチラボ
イベントの情報は公式サイト で発信しています。□ 開館時間/10:00〜17:00
□ イベント申し込み/公式サイト
□ 定休日/8月は休館日なし
アクセス
□ 住所/東京都渋谷区桜丘町23-21 渋谷区文化総合センター大和田3階
□ 電車/
・JR新南改札
・東京メトロ半蔵門線、東急田園都市線(ハチ公改札/A5出口)
・東京メトロ副都心線・東急東横線(渋谷ヒカリエ改札/※B6出口)
※エスカレーターを上り、JR渋谷駅南改札を通ってJR西口に出てください。
・東京メトロ銀座線(スクランブルスクエア方面改札)
・京王井の頭線(西口改札)
□ お問い合わせ/03-3464-3485