2020.08.21

どこをチェックする? ウィズコロナ時代のチェックポイントは?保育園見学チェック

Column

来春の職場復帰を考えている働くママにとって、子どもの預け先の確保は必須です。
来年4月の認可園の入園申し込みが始まる10月までの時期は、例年であれば多くのママやパパが保育園見学をして、希望する園や希望順位を検討しますが、今年は新型コロナウイルス感染症の影響で、保育園見学を見合わせている園もあるようです。
見学に行けない場合も、ここで紹介するポイントを電話で問い合わせるなどして、確
認しておくことをおすすめします。
それでは早速、チェックポイントを見ていきましょう!

ポイント1:保育室の広さと園庭の有無

お子さんが1日の活動時間の大半を過ごすことになる保育園。体を自由に動かしたり、思いきり走り回ったりできる環境であるかどうかは、子どもの健やかな成長を考えるうえで、大切なポイントです。このため、保育室の広さと園庭の有無を気にするママは少なくありません。
しかし最近は都市部を中心にビル入居の保育園が増えるなど、認可保育所の園庭整備率は年々下がっているのが現状です。
園庭はなくても広めのお部屋でリズム体操をするなど室内活動の充実を図っている園もあります。
また、定期的に近くの公園や広場を訪れて園庭のように利用したり、近隣園の園庭や小学校のグラウンドを借りるなどの工夫している園もありますので、詳しく聞いてみるといいでしょう。

ポイント2:母乳対応や給食について

0歳児から預けるときは、まだ離乳食が始まっていないお子さんも少なくありません。
その場合はミルクをあげてもらいますが、持って行った冷凍母乳を解凍して与える母乳対応をしてくれるかどうかは園によってまちまちなので、確認が必要です。
また、給食ひとつとっても、施設内で作られているのか、離乳食はどのようにステップアップしていくのか、おやつは手作りなのかなど、気にするママは多いようです。最近は食育に力を入れていて、調理実習をしたり、園児たちが園庭で野菜を育てていたりする園もあるので、たずねてみるといいでしょう。

ポイント3:お昼寝時の対応について

2019年8月に内閣府より発表された情報によると、2018年に全国の保育所や幼稚園、認定こども園などで起きた子どもの死亡事故9件のうち、8件が睡眠中に亡くなっており、そのうち2件がうつぶせ寝だったことが明らかになりました。
このことを受けて、保育施設では改めて睡眠中の安全対策を見直し、ガイドラインに則した安全確認を定期的に行い、死亡事故ゼロを目指しています。
たとえば、「午睡中は目視だけではなく、手で触れて呼吸と寝ている姿勢を確認している」「定期確認の隙間時間の補助にベビーセンサーを活用している」など、具体的にどのような対策をしているのか園の対応を聞いておくと、ママもパパも安心です。

ポイント4:先生の様子

慢性的な人材不足が続くうえに、園児と接する以外の事務作業、書類作業の負担など、保育士の仕事が多忙を極めることが、長年社会的な問題になっていました。働き方改革により、保育園の業務効率化の動きが出てきており、これが保育士の処遇改善、ひいては保育の質の向上につながることが期待されます。
ところが、このコロナ禍で新たな業務や対応が必要となるなど、保育士の先生たちの負担が増えているという現状が。
そこで、園の状況や、先生方の様子も知っておきたいところです。先生が疲れていないか、笑顔で余裕がありそうかどうかをチェックする先輩ママは多いようです。

ポイント5:新型コロナの感染症対策について

新型コロナの感染拡大により、今後は園のコロナ対策についても確認する必要があります。施設内の換気や消毒の徹底や職員のマスク着用など通常保育時の感染症対策のみならず、通園自粛になった場合の受託についても聞いておくと安心です。
遊びを通して友だちと関わることは、子どもたちにとって、人間関係を学ぶ大切な機会。
このため、子どもたちを密にさせないことは難しく、先生たちは多くの葛藤を抱えているのが現状です。子どもの健全な成長を願う気持ちと感染不安。とうてい天秤にはかけられない2つの思いですが、園と保護者、双方の考えを共有しておくとよいでしょう。

先輩ママ発!保育園見学 〜私の場合〜

現在、お子さんを保育園に預ける先輩ママ5人に、保育園見学のときのことをお聞きしました。

  • 「2歳児までの小規模保育室の見学で、何気なく“おやつはどんなものが出るんですか?”と尋ねたところ、おにぎりやうどんなどを出していると聞きました。味覚が育つ3歳頃までは、果物も含め、甘いものを与えない方がいいという園長先生の方針だそうです。園児たちは、みな、ご飯の甘さがわかるとおっしゃっていたのが印象的でした。
    残念ながらご縁はなかったのですが、園のホームページには載っていない情報だったので、お聞きできてよかったです」
    (M.Yさん/3歳の女の子と6歳の男の子のママ)
  • 「見学した際に驚いたのが、2歳児クラス以上のお子さんがみんな一緒にホールで遊んでいたこと。園長先生に聞くと、クラスの垣根を超えての交流を大事にしているとのこと。
    お話を聞き、その園を第一志望にして無事入園。今では5歳の息子も、小さな子たちの面倒をよくみるやさしい子に育ちました。普段の保育の様子を聞くことは、大切なポイントだと感じました」
    (C.Hさん/5歳の男の子のママ)
  • 「今、5歳の娘がお世話になっている保育園には、妊娠6カ月の頃、見学に行きました。無事内定すれば赤ちゃんが生後5カ月で入園することになるので、預けることが正直不安だと伝えました。すると対応してくれていた先生が親身になって聞いてくださいました。
    “ミルクでも母乳でも、生まれた赤ちゃんがそのとき飲んでいるものを園でも責任を持ってあげますからね”と言ってくださったこと、“お預かり初期の1週間は、環境の変化から、体調が悪くなる赤ちゃんも多いので、ご家庭と園とでしっかり連携しましょうね”と言ってくださったことがどんなに心強かったか。不安な思いを伝えて、本当によかったと思っています」
    (S.Sさん/5歳の女の子のママ)
  • 「ママ友いじめがあったらこわいので、保護者間の関わりが少ない保育園がいいなと思い、保育園見学では保護者が参加するイベントや保護者同士の交流の有無について、やたらと質問していました。
    そうしてイベントの少ない保育園を選んで入園したつもりが、同じクラスに飲み会好きのママがいて、あっという間にみんな仲良しに。今ではかけがえのない仲間たちです(笑)」
    (H.Sさん/6歳の女の子のママ)
  • 「認可外の保育所に通っています。職業柄、受託時間が長いので、見学時には、保育士さんの勤務体制、ネットワークカメラの有無について質問しました。
    入所児童の在籍時間帯に保育士が一人勤務の時間帯がある施設があったと聞いて、不安でした。大切な命を預ける場所ですから、気になったことはどんなことでも細かく聞く必要があると感じます」
    (O.Mさん/3歳と6歳と女の子のママ)


「保活」という言葉が使われるようになって久しい昨今。「預かってくれればどこでもいい」ではなく、安心して預けられ、子も親も一緒に楽しみ、そして成長していけるような保育園に入れたらいいですよね。
まずは希望する園をピックアップし、電話で問い合わせてみましょう。