2021.01.18

[管理栄養士監修]伝統食をアレンジしてオニおいしい!?節分離乳食

Recipe

おにはーそとー!ふくはーうちー!
節分には、寒い時期、邪気を払って病気をしないようにという願いが込められています。
初めて聞く言葉に赤ちゃんもワクワクするかもしれませんね。
今回は節分の縁起物と言われる恵方巻、大豆、イワシ(しらす)を使った離乳食です。

今月から3回に渡り、1歳~1歳6か月の赤ちゃんに向けた「パクパク期」のご紹介をします。
「パクパク期」では内臓や歯もだいぶしっかりしてくるので、だんだんと普通食に移行できるように、食べ物の大きさや味の種類を増やしていきます。調味料や油もOKですが、味付けは大人の半分まで。今の時期になるべく食材の味にふれることで味覚を育て、大きくなってからの偏食を防ぐことにもつながりますので、自然の味を損なわない程度の薄味にとどめておきましょう。
また、あまり急いで大きさや固さをすべて普通食にしてしまうと、赤ちゃんは食べることに疲れ、よく噛まずに飲み込むことを覚えてしまいます。小さいものや柔らかいものも組み合わせながら、徐々に慣れるようにしていきましょう。

日本の郷土料理のひとつ、大豆を潰して加える呉汁をアレンジ。薄味でもまろやか、栄養満点のお味噌汁です
呉汁

材料(作りやすい量)

大豆水煮15g

にんじん10g

大根10g

豆腐10g

出汁300cc

味噌3g

小松菜かほうれん草などの青菜適量

作り方
  1. 大豆水煮は裏ごしする。
  2. 青菜は柔らかく茹でてみじん切りする。
  3. にんじん、大根、お豆腐は5㎜角に切る。
  4. 出汁ににんじん、大根を入れて15分ほど煮る。
  5. 4.に大豆、豆腐を加え、さらに煮立て、味噌を加える。
  6. 器に盛り、2.の青菜を添える。
ポイント

大豆の皮はまだ赤ちゃんには消化しづらいので、裏ごしして取り除きます。

海苔は噛み切りやすくするために、ひと手間加えて。ツナに塩味があるので、塩は入れなくても大丈夫
ひとくち恵方巻

材料(作りやすい量)

軟飯90g(普通に炊いたご飯75gにお湯大さじ1を混ぜ、ご飯が水気を吸うまで少し加熱する)

にんじん、しいたけみじん切り各小さじ 1

にんじん3 枚(花形に型抜きしたもの)

小松菜大さじ 1(刻んだもの)

出汁200cc

ツナ小さじ 1

少々

砂糖ひとつまみ

海苔1/2 枚

作り方
  1. 海苔はおろし金などで細かく穴を開けるか、はさみで切れ目を入れておく。
  2. 鍋に出汁を入れ、にんじん、しいたけのみじん切り、飾り用のにんじんの花形、小松菜をそれぞれ柔らかくなるまで煮て、汁気を切る。ツナは汁を切り、粗く刻んでおく。飾り用のにんじん、小松菜少量は別にしておく。
  3. 軟飯に 2.と酢、砂糖を少々加えて混ぜる。
  4. まきすに海苔を乗せ、その上に 3.を敷き、海苔巻きの要領で巻く。
  5. 一口サイズに切って器に盛る。
  6. 飾り用のにんじん、小松菜を添える。
ポイント

海苔は噛み切りやすくするための専用の器具もありますが、ない場合でもおろし金などを使って噛み切りやすくできます。おろし金の場合は海苔を乗せ、キッチンペーパーなどを使って上から海苔を押し付けます。また、はさみで交互に切れ目を入れてもOK。
まきすで巻いたら、しっとりと海苔がなじむまでそのまま置きます。

節分の縁起物であるイワシ。“イワシの子ども”のしらすなら、離乳食にもぴったり!
しらす入り卵焼き

材料(作りやすい量)

1 個

しらす小さじ 1

出汁小さじ 2

片栗粉小さじ 1/2

作り方
  1. 出汁は冷まして片栗粉を加えよく混ぜておく
  2. しらすはさっと湯通しし、粗く刻む。
  3. 卵を割りほぐし、1.2.を加えてよく混ぜる。
  4. 卵焼き器(またはフライパン)に薄く油を敷き、3.の半量を広げて巻き、片側に寄せてから卵の残りを広げ、寄せたほうを芯にしてくるくる巻いていく。
  5. まきすの上に乗せ、巻いて形を整えてから切る。
ポイント

卵焼きは、まきすで形を整えるときれいにできます。できあがりの写真では大きく切っていますが、様子を見て赤ちゃんの食べやすい大きさに切ってあげてくださいね。

成長別:離乳食アレンジ参考例

ごっくん期:5〜6カ月
  • 豆腐のすり流し
  • にんじんとごはんのポタージュ
モグモグ期:7〜8カ月
  • 根菜豆乳汁
  • ツナと人参、海苔のおかゆ
パクパク期:12〜18カ月
  • 呉汁(味噌なし)
  • ひとくち恵方巻(海苔の代わりに青のりをまぶします)
  • フワフワしらす卵焼き

海苔など食べにくいものはまだ工夫が必要ですが、パクパク期になるとメニューはほとんど普通食に近いものにできます。大人のごはんからの取り分けもしやすくなりますね。
縁起物の入った節分メニューをおいしく味わい、邪気を追い払って、元気に冬をお過ごしください!

清水季代(しみずきよ)

管理栄養士/フードコーディネーター/フードスペシャリスト
子どもの食育コンサルタント「せたがやはらぺこだん」代表

保育園栄養士の経験から、旬の食材を使いバランスよく優しい味つけで子どもが喜ぶ料理を得意とする。一児の母。