ー〈ホタルノヒカリ〉のブランド紹介をお願いします!
中川さん:私が珍味の業界に入ったのは20年ほど前のことで、原料なども扱う老舗メーカーにいたんですが、当時は市場で売られているような大きなパックのものばかりで。その後、コンビニなどで売られるような小さなパックや個包装のものも出てきましたが、ある時ふと「贈答用の珍味って、ないよね?」と気づいたのがブランドの始まりでした。
ーたしかに、どんなにおいしくても珍味を大きなパックのまま贈り物にしようとは思わないかもしれません。
中川さん:ですよね。だから、パッケージもおしゃれ感のあるデザインにして、新しいマーケットを開拓していこうと考えました。「贈答用にもなる珍味」を目指してしっかりブランディングをしながら、日本伝統の食文化である珍味を、最終的には世界中に広めたいという思いが私の中にはあります。昔から珍味って、ちょっとダサいイメージがあるじゃないですか…それも払拭したくて。
ーブランド名の由来も気になります!
中川さん:メーカーの社員時代に、すべて食べ尽くしたと言っても過言ではないほど日本中の珍味・おつまみを食べたんですが、その中でも現在のメイン商品であるホタルイカの味が特に印象に残ったので、「業界全体を照らす」みたいな意味も込めてそこから取りました。
ーなるほど。では、夏ギフトのおすすめ商品を教えてください。
中川さん:5種類が入ったこちらのセットです。
ーそれぞれに番号が付いているんですね。数字がデザインされたボックスも素敵です!
中川さん:原料の問題などもあって欠番のものもありますが、100種類集めようというコンセプトのもと、0〜99までの番号を付けて商品を揃えています。数字は世界共通なので、世界に出たときにも通用するという意図もあって付けました。
―個性的な商品名や相性のいいお酒などについても含めて、5種類それぞれの紹介をお願いします。
中川さん:ちょっと変わった商品名なのも、ブランディングの一環です。日本海産のホタルイカをまるごと干しあげた0番の「ホタルノヒカリ」は、ブランド名にもなっている通り、このブランドの原点。能登地方伝統の魚醤「いしり」を隠し味に使うことで、味に深みを持たせています。肝の味わいもしっかり残っていて、日本酒との相性は抜群です。
中川さん:04番の「上空10メートルの贈り物」は、減圧フライ製法で銀杏をカラッと揚げたもの。銀杏の木はだいたい10m以上の高さになるので、そこから名付けました。サクサクの食感で、ビールのおともにぴったりです。
中川さん:15番は「魅惑のRouge」。北海道産つぶ貝を使用し、独特の食感を残したまま桜ウッドで燻製にしています。つぶ貝のプニュプニュ感が唇のようなので、こんな名前にしてみました(笑)。フルボディの赤ワインだけは渋みが喧嘩してしまいますが、他はどんなお酒とも合いますね)
中川さん:20番は「大当たり」。北海道近海で獲れたスルメイカを使ったアタリメで、隠し味にイカスミを使っています。アタリメには昔から“当たり目”といった意味が込められていたので、「大当たり」と名付けてパッケージも的のデザインにしました。相性がいいのは、やっぱり日本酒か焼酎ですね。
中川さん:そして60番が「イザナミの舞」。サツマイモ、ニンジン、オクラなど8種類の野菜を使った、軽い塩味の野菜チップスです。日本神話のイザナミとイザナギの時代からあった野菜だろうと想像して、その名前を拝借しました。お酒はもちろんですが、意外と紅茶などとも合うかと。お子様のおやつにもぴったりですね。
ーちなみに中川さんのお気に入りはどれですか?
中川さん:「魅惑のRouge」ですね。いまは貝の剥き手が少なくなっていて、その大変な製造現場の裏側を知っているから…という面はありますが、味も含めて大好きです!おすすめです!
ーおいしい食べ方なども教えてください!
中川さん:「ホタルノヒカリ」や「大当たり」は、ちょっと炙るのもおすすめです。私も最近はガスバーナーでサッと炙るのにハマっていて、ちょっと香ばしくなるのでまた違った味わいを楽しめますよ。「上空10メートルの贈り物」や「イザナミの舞」はスナック菓子感覚で食べられるので、マヨネーズなどをつけてもおいしいかもしれません。
ーこだわりの味わいで、デザインもおしゃれ。たしかに、誰かに贈りたくなります!
中川さん:お酒が好きな方にはもちろん、甘いものが苦手な方へのギフトに迷ったときにも、選択肢に入れていただきたいですね。〈ホタルノヒカリ〉は、食べたときに納得して「うなずける」ものだけを日本全国から選りすぐっています。口にすることで「珍味って、こんなに奥が深いんだ」と実感できると思いますので、ぜひこの機会にお試しいただければと思います!