2021.07.16

1歳半健診はどんなことをする? 持ち物は? 何か見つかる?

Column

子どもの発育・栄養状態や病気の有無などを確認するために、生後4ヵ月児〜5歳児までに行われる乳幼児健診。健診を受けられる月(年)齢とその回数はお住まいの自治体によって異なりますが、1歳6ヵ月児と3歳児の健診については、母子保健法により、自治体が行うことが義務づけられています。
1歳半健診は、乳児期から幼児期の移行期。
ひとり歩きや意味のある言葉が出てくる頃なので、運動や言葉の理解などを確認する大切な健診です。そこで今回は、1歳半健診の流れや、持ち物、子どもが1歳半健診を受診したことのある先輩ママの声を紹介します。

1歳半健診の持ち物

子どもの1歳半の誕生日の前月頃に自治体から健診のお知らせが届きます。その中に持ち物も明記されていますが、一般的には以下のようなものが必要になります。

● 受診票(健診のお知らせに同封されている。事前に記入しておく)
● 母子健康手帳
● 健康保険証と乳幼児医療証(治療が行われたとき必要となる)
● 歯ブラシ(虫歯予防指導で使う。支給される自治体もある)
● 筆記用具
● その他必要に応じたおでかけに必要なグッズ(おむつやおむつ替えセット一式、ハンドタオル、ウェットティッシュ、着替え、水筒、お気に入りのおもちゃなど)

1歳半健診の流れ

健診の流れは自治体によって異なる場合がありますが、大まかな流れは以下の通りです。

1. 受付
指定の日時に開催場所へ行き、受付を済ませます。地域によっては健診を受ける子どもの人数が多く、受付に時間がかかる場合も。指定の時間よりも少し早めに到着できるよう、余裕を持ってでかけましょう。

2. 問診
医師や保健師が子どもの普段の様子について保護者に質問したり子どもに話しかけたりします。言葉の出かたや指さしによるコミュニケーションの様子をチェック。これにより、言葉の理解度を確認します。
また、「ママ」「パパ」など簡単な言葉を言えるかどうかも確認します。発達で気になることがあれば、率直に伝えましょう。

3. 計測
身長や体重、頭囲、胸囲などを計り、発育状況をチェックします。

4. 医師の診察
子どもの心身の発育や発達状態について、医師が専門的に診察します。体の発育状況では、骨格や皮膚などの異常の有無や音や光の反応、四肢の状態などをチェックします。歩行の状況によっては、股関節の動き具合を診る場合もあります。健診の結果や普段の生活で気になることがあったら、質問しましょう。

5. 歯科検診
歯科医師による、虫歯の有無やかみ合わせのチェックが行われます。その後、歯磨き指導が行われます。

6. お話(講習会)
歯科医師や栄養士から、虫歯予防の話や、生活面・栄養面についてのお話があります。

健診の結果のほか、育児やしつけなどの不安についても相談にのってもらえます。

先輩ママの1歳半健診体験談

1歳半健診で要観察と言われ……
「1歳半健診に行く前にネットで調べたところ、言語や指差しをチェックするとのこと。息子は言葉の出が遅く、指差しもしないので心配していたのですが、案の定、健診でもボーッとしているだけで、やはり要観察になってしまいました。
ひと通り検査を終えて帰り支度をしていたところ、担当してくださった保健師さんが、『お話には個人差がありますからね。心配になってしまうと思いますが、ゆったりした気持ちで見守ってあげてくださいね』と声をかけてくださって、その場で泣いてしまいました。
その後、2歳頃から言葉が出てくるようになり、今ではすっかりおしゃべりな男の子です」
(K.Oさん/小2の女の子と5歳の男の子のママ)

隣のお子さんと比べて落ち込んだ健診
「保健師さんによる問診で、隣で受けていたお子さんが、指差ししながら『クルマ』『ウサギ』などと言葉も発しているのを見てびっくり!対応されていた保健師さんも、『すごいですねー!』と拍手しているのを見て、指差しができたりできなかったり、言葉は『パンマ(アンパンマンのこと)』しか言わないわが子と比べてしまいました。
特に要観察にはなりませんでしたが、よそのお子さんとの発達の差に少し落ち込んで帰ったのを覚えています。でも、今思うと、この頃の発達には本当に個人差があるので、何も心配することはなかったなという気持ちです」
(R.Iさん/小学1年生の男の子のママ)

療育でできることを積み重ねています!
「妹の娘、私にとっては姪が1歳半健診とその後の再検査で発達障害疑いだとわかり、現在は療育に通っています。そもそも、母子手帳の1歳半のページで、『ママ、ブーブーなど意味のあることばをいくつか話しますか』『自分でコップを持って水を飲めますか』『うしろから名前を呼んだとき、振り向きますか』といった主要な感じの質問で、軒並み『いいえ』だったのを心配していたそうで、健診で『要観察』になり、やっぱりと思ったそうです。
その後、保健師さんによる再検査、臨床心理士さんとの面接などを経て、発達ゆっくりさんの可能性が高いということがわかりました。
現在は紹介された療育に通って、できることをひとつひとつ積み重ねています。妹は、健診で早くにわかったおかげで対応できたので、本当によかったと話しています」
(C.Kさん/小学5年生の女の子のママ)



1歳半健診は、乳児期から幼児期の移行期に行われるため、3歳児健診と並び、子どもの成長や発達を見るための大切な健診だといわれています。
最近は新型コロナの影響で乳幼児健診が延期になるなど受けにくい状況もありますが、自治体からの情報をチェックして、必ず受けるようにしましょう。