ビスケット

生まれも育ちも渋谷の元箱入り娘→今はおしゃまな5歳の娘とわんぱく2歳の息子 のママフォトグラファー・ライター。スイーツ写真が好き♪男性育休などさまざまな制度を利用しつつ、アメリカ人の夫と夫婦二人三脚でバイリンガルな子育てを楽しんでいます。

2022.03.04

「イクメン」という英単語はない?!家事能力ゼロだった私と超イクメン夫

Diary

こんにちは!ビスケットです。

コロナ禍の長い外出自粛生活が続き、家族で過ごす時間が多くなった今、まさに夫との家事分担など家族のあり方が問われる日々になりました。

日本では、女性が家事や育児をするのは当たり前。
一方で、男性は少し手伝うだけで「イクメン」ともてはやされ…。
まだまだ不平等感があるのは否めないかと思います。


〈家事が全くできなかった独身時代〉

そもそも私自身、恥ずかしながら、実家を出るまでほとんど家事をしたことがありませんでした。

自分で台所の蛇口をひねったこともない、とんでもない箱入り娘でした。(苦笑)

さすがに、私もうすうす「このまま家にいてはまずい…」と思い、大学在学中に留学を決意。
ある日突然、言葉も分からない異国に飛び込んだのだから、それはもう大変でした!

家事の大変さはよく分かるし、男女問わず、家事ができない、興味がない、したくないという気持ちもよ〜く分かります。


〈日本のイクメン、アメリカでは当たり前!〉

私の母親は専業主婦で、父は帰ったら「風呂、飯、寝る」の典型的な団塊世代の日本人男性。
家事も育児も全く手伝うことなく、家のことは全て妻任せでした。

そんな両親のもとに生まれた私が選んだアメリカ人の夫は、家事も育児も私と同等(いや、それ以上?!)にこなし、父とは全く正反対!

そんな夫は、「イクメン」という言葉を日本に来て初めて知ったと言っています。
男の自分が家事や育児をするだけで、みんなこぞって「ビスケットさんのご主人は偉い」と言う。夫自身、「イクメン」と呼ばれることにとても違和感があるそうです。

それはそのはず、特にアメリカでは、家事や育児に協力的な夫をもてはやすようなことはないですし、英語には「イクメン」に該当する言葉すらありません。

そもそも、家事や育児に関して、夫には妻の私を「手伝う」という概念すらありません。「手伝う」のではなく、一人の人間として、自分や子どもたち、家庭のことは、自分が主体となってするのが当たり前、という考えが自然に身に付いているのでしょうね。


〈家事万能な夫に大助かり!〉

そんな夫と真逆なのが、私の父。
父の影響で、私にも少なからず「昭和」な考えが染み付いています。

父は、部屋が少しでも片付いていないと母に「専業主婦のくせに家事もできないのか!」と怒鳴ることもあり、その言葉がトラウマで今でも頭にこびりついています。

私も今、子育てに奔走する日々で、ぐちゃぐちゃの部屋や洗い物がたまった台所を見るとやはりげんなりしてしまいます。
夫が仕事から疲れて帰ってくるのに申し訳ない…と思うことも。

でも夫は、そんな散らかった部屋を見ても「家事をさぼっていた」とは捉えず、「きちんと料理をし、子どもの面倒を見てくれていた」と思ってくれて、感謝の言葉まで添えて片付けを手伝ってくれるんです。

夫はそれが当然だと言うものの、日々の夫の気遣いを思い出すと、ありがたくて涙が出そうになります。
そんな夫なので、家にいるときは家事も育児も夫のほうが圧倒的な分量をやってくれます。

「洗濯物を無心で畳んでいるときが一番幸せ」なんて言うぐらい、家事そのものが大好きなんだそう。

家事なんて面倒だ…とブツブツいいながら邪念ばかりの私とは大違いです。(苦笑)


〈家電やサービスフル活用!時短家事の工夫〉

私達夫婦にとって、子ども達と過ごす時間が一番大事!
負担の大きい家事は時短できるよう、夫婦で工夫しています。たとえば…

・洗濯→乾燥までできる全自動。
・洗い物→食洗機。
・掃除→大掃除を業者に依頼。
・衣替え→しなくていいように洋服を整理。
・アイロン→形状記憶やシワになりにくい素材で回避。
・料理→デパ地下等のお惣菜、外食、時短ミールキット、出張シェフなどを利用。
・買い物→ネットスーパーや宅配を利用。

毎日の掃除は一応(適当に)していますが、水回りやエアコンなどの大掛かりなものはプロに頼んでいます。
一度徹底的にプロにきれいにしてもらうと、日々のメンテナンスが楽になりますよ。

〈自宅でレストラン気分☆出張シェフ〉

料理は、余裕があるときはしますが、基本手作りにこだわらず、時短できる手段は何でも使います!
一方で、梅干しや塩麹、味噌、ぬか床など、一度作ってしまえば長期保存ができて便利な調味料を作ることには手間をかけています。

毎日手の込んだ手作り料理は難しくても、お惣菜を使う日があっても、基本の調味料があれば時短で「家庭の味」が出せるんですよね。子ども達にも「家庭の味」を感じてもらえているかなと思います。

また、出張シェフや作り置きなどのサービスを利用することもあります。

フランス料理やエスニック料理、ときにはヴィーガン料理など、自分で作るには難しい料理が自宅で味わえます!(写真左ヴィーガン料理、右はフレンチです)

コロナ禍の生産者応援も兼ねて、鮑や伊勢エビなどの海産物を直接仕入れ、シェフの叔父に調理してもらったこともありました。

どちらも、家族全員でレストランに行くよりずっと安くすみました。
夫も、金銭的に解決できることであればいろんなサービスを頼ればいい、という合理的なスタンスなので助かります。

高価なプレゼントはいらないので、家事代行サービスに経費をまわしてほしいとお願いしている私。とはいえ、一応主婦であるからには「もったいない…」とつい頑張り過ぎて空回りしてしまう方が多いのですが…。

〈家事と子育てと夫婦のあり方〉

夫は何でもできる自立した男性。私がいなくても生活は成り立つと思います。
一方、家事や世話をしてもらえるという理由で私といるわけではない分、夫婦であることの意味が常に問われている気もします。

なので、夫に対して家事や育児の能力を求めるだけではなく、夫を思いやれる魅力的な妻でありたいとも思っています!

そして、お互いに自立しているからこそ、衝突もあります。
子育てに関しても、2人で協力し合っているからこそ、夫からの提案もありますし、考えの違いが浮き彫りになることもありますね。

衝突はないに越したことはありませんが、夫婦で全く同じ価値観だった場合、万が一子どもに合わない方法を選択してしまっていたとしても、方向転換しづらくなるかもしれません。

意見の相違が出るときは、それを衝突と考えず、自分の思い込みに気付く良い機会だと思うようにしています。(実際、夫からの指摘で自分の思い違いに気付かされたことも多々あります!)

子育てには正解がありません。

「子ども達を幸せにしたい」という、見ている未来の方向が同じであれば、ときには夫婦で違うやり方をしてもいいと私は思っています。

コロナ禍で自粛生活が続き、幼子を抱えながら、私達夫婦も模索しつつ必死の毎日。それでも、その時々に最良と思える方法を夫婦で一緒に考え、選択しながらこれからも力を合わせて進んでいきたいと思っています!