2025.07.18 NEW

子どもが寝たあとで…WINEな夜|ママにおすすめ スパークリングワイン

● フード

暑さで食欲も落ちがちな夏。そんな季節には、泡立ちもさわやかなスパークリングワインで、ココロもカラダもリフレッシュしませんか?
冷やしておくだけで手軽に楽しめる「夏の泡」は、軽い前菜から揚げ物まで幅広くマッチします。今回は、どんなシーンにも寄り添ってくれる、個性豊かなスパークリングワインをソムリエの倉地八重さんに教えてもらいました。

「泡」を知ると、スパークリングワインがもっと楽しくなる

シュワシュワと立ちのぼる泡が魅力のスパークリングワイン。その泡、実は製法によって味わいや香りに違いがあるのをご存じでしょうか?
ここでは、主に知られている3つの製法をご紹介します。

1. 伝統方式(瓶内二次発酵)

シャンパーニュやクレマンといった高品質スパークリングの多くが採用しているのがこの方式。
ワインを瓶に詰める際に糖分と酵母を加え、瓶の中で再び発酵させることで自然な泡を生み出します。
発酵後も瓶の中で長期間熟成させるため、繊細でクリーミーな泡と、深みのある味わいが楽しめるのが魅力。手間も時間もかかりますが、その分リッチな飲み口に。

2. シャルマ方式(タンク内発酵)

大きな密閉タンクの中で二次発酵を行う方法。コストを抑えながら短期間で仕上げることができ、フルーティーでさわやかな味わいに仕上がります。
ぶどう本来の香りを生かした軽やかなスパークリングを作る際にぴったり。日常使いやカジュアルなシーンに最適です。

3. アンセストラル方式(古式製法)

ワインの発酵途中で瓶詰めし、自然な発酵の流れで泡を閉じ込める、昔ながらの製法。
自然派ワインやナチュラルワインでよく使われており、泡はやや柔らかめ。年によって泡立ちが変わることもある、まさに“一期一会”の味わい。製法の素朴さと、自然と共存した醸造哲学が感じられるワインです。

飲み残したスパークリングを最後までおいしく楽しむコツ

開けたての泡はおいしいけれど、残ったらどうしよう…そんな経験、ありませんか?
スパークリングワインを最後までおいしく楽しむためのちょっとした工夫をご紹介。

専用ストッパーを使おう

開封後の瓶に元のコルクを戻すのはNG。炭酸は抜けやすく、密閉性が保てないため、専用のスパークリングワイン用ストッパーを使うのがベストです。パチッと留めるタイプでしっかり密閉すれば、翌日も泡を感じられます。

料理に使ってしまうという手も!

飲みきれなかった泡は、魚介のシャンパン蒸しやワインソースなどに活用できます。とくにアサリや白身魚と合わせると、ふっくら仕上がり風味もアップ!アルコールと炭酸の作用で、素材の臭みを抑え、やわらかく仕上がるんです。

ジュースで割ってカクテルに

ほんの少し残った泡は、オレンジジュースやピーチジュースと割ってミモザやベリーニ風に。フルーツリキュールと合わせれば、ちょっとおしゃれな“おうちカクテル”の完成!

暑い夏を「泡」で乗り切る!スパークリングワイン3選

ナチュラルな微発泡、かわいいラベルと軽快な泡で大人気!

イタリアのエミリア ロマーニャ州でつくられる自然派ワイン「フリザン」は、フリッツァンテ(微発泡)のスタイルで、果実味たっぷりのフレッシュな味わいが魅力。ラベルには人の顔のイラストが描かれており、カジュアルで親しみやすいデザインも人気を高めています。
「チーズを巻いた揚げ物やポテト、お魚のフリットといった軽めのおつまみと相性抜群。シュワシュワのやさしい泡で、するするっと飲めちゃう。夕涼みのひとときをもっと楽しくしてくれます」(倉地八重さん、以下同)

〈イル ファルネート〉フリザン ビアンコ(イタリア・エミリア ロマーニャ/白・微発泡/750ml)(税込)2,970円

シチリアの陽光を詰め込んだ、キリッと爽快な泡

南イタリア・シチリア島で生まれたこちらのスパークリングは、きめ細かな泡とスッキリとした味わいが特徴。ビールのようにごくごく飲めて、でも軽さと香りの上品さでワインらしい魅力もしっかり。
醸造過程において動物由来の成分を一切使わず、時間と手間をかけ、ヴィーガン認証を取得しています。
「果実味ゆたかで、サラダチキンや冷しゃぶなど夏の食欲を助けるお料理にぴったり。ボンゴレパスタやポテトフライなどのおつまみにも。昼飲みや食中酒としておすすめです」

〈コルパッソ〉グリッロ スプマンテ ブリュット(イタリア・シチリア/白・発泡/750ml)(税込)1,980円

上品な泡と熟成感、食卓にリッチな華やかさを添える1本

フランス・ロワール地方のスパークリング「クレマンド・ロワール」は、シャンパーニュ製法によってつくられた本格派。りんごや洋ナシ、さらに蜜りんごを思わせる芳醇な果実味に加え、きめ細やかな泡と繊細な味わいが、特別感を演出します。
こちら、「リッチなクレマン」としてワシントン・ポスト紙が絶賛!シャンパーニュに匹敵するカジュアルスパークリングとしてアメリカで大人気なのだとか。
「とにかく満足感が高い1本。ミートパイやブルスケッタ、魚介のシャンパン蒸しなど、少し手の込んだ料理と合わせて楽しめば、夏のディナータイムが格段に華やかに」

〈シャトー ド レ〉クレマン ド ロワール ブリュット(フランス・ロワール/白・発泡/750ml)(税込)2,970円



どれも冷蔵庫に1本常備しておきたい実力派のスパークリングワインたち。お求めの際は店頭やサイトをチェックしてくださいね!
教えてくれた人

倉地八重さん

ソムリエ。〈THE WINE〉での担当はイタリア、ドイツ、オーストリアワインとスパークリングワイン全般。お気に入りのワイナリーはオーストリアの〈ミュラーグロースマン〉。

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